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 2月19日、渋谷勤労福祉会館で「国賠ネットワーク 第22回交流集会 ━布川事件の冤罪再審から学ぶもの━」が行われ、65人が参加した。

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 ネットは、1989年に創設され、冤罪事件、警察による不当逮捕・勾留・捜索、医療過誤、戦後補償、「在日」や外国人差別の被害者が国家賠償法第一条「国又は公共団体の公権力の行使にあたる公務員が、その職務を行うについて、故意又は過失によって違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償する責に任ずる」に基づいて責任を追及する個人、グループなどによって支援・交流を行ってきた。

 集会は、事務局の土屋翼さんからネットの「一年の報告」で始まった。「司法の状況、刑事裁判の状況は、裁判員制度により、公判前整理手続きをするようになって、従来よりは証拠の開示が進んだ。政権交代も影響しているのか?次々に明らかになる冤罪に社会的な関心がたまっていることはたしかでしょう。狭山事件、名張ぶどう酒事件、袴田事件、富山事件など、証拠開示の勧告がだされ、証拠開示が進んでいる。『不見当』などと検察は抗弁し、証拠開示勧告を愚弄しているが、流れとしては証拠開示がすすみ、足利事件、布川事件などにつづき、今後も再審がつづくと思われる。情報発信を強化し、『勝訴の共有化』を実現していこう」と発言した。

布川事件・元被告桜井さん「無罪判決をかちとるぞ」

 集会講演は、布川事件の再審裁判を闘っている元被告・桜井昌司さん。

 布川事件は、次のような経過をたどった。1968年8月30日、茨城県北相馬郡利根町布川で男性が自宅で殺害され、警察は2人組みの男性という推定のもとに強盗殺人事件として捜査を開始したが、10月に別件で桜井昌司さんと杉山卓男さんを逮捕。2人は、過酷な取調べとデッチ上げの強要によって殺害と現金強奪を「自白」。2人は裁判で無罪を主張したが、最高裁で無期懲役が確定(1978年)。

 しかし、2人は獄中から再審請求し続けた。仮釈放(96年11月)後も再審請求していく。水戸地裁土浦支部は05年9月21日に再審を決定した。検察は、東京高裁に即時抗告するが、08年7月14日、棄却して再審開始決定を支持。最高裁判所は、09年12月15日、検察側の特別抗告を棄却し再審開始が確定。水戸地裁浦和支部で10年7月9日に再審第一回公判が開かれ、3月16日に再審判決公判で無罪が出される予定だ。

 桜井さんは、冤罪・布川事件の争点について「確定審が二人を有罪とした根拠は、自白と目撃証言の供述証拠だけだ。自白に任意性・信用性が認められるか、目撃証言が信用できるかだった」と提示し、「再審の審理を通じて自白は任意性に欠けること、全面的に信用できないこと、目撃証言も信用できないことが明らかになった。すべての有罪の証拠が崩れ去った。3月16日に無罪判決をかちとる」と力強く決意を語った。

 冤罪・布川事件を生み出したものは一体何かという問いかけに、「別件逮捕の後、二人を犯行に結びつける確たる証拠は何もなく、無罪方向の証拠(指紋・毛髪なし)があるのに、これを無視して違法な取調べで供述証拠を作り出していった。具体的には、二人には代用監獄で偽計や脅迫を重ねて自白を強要した。強力な誘導で目撃証人を作り出し、アリバイを否定する供述を強要した。供述調書・捜査報告書の改ざん・捏造、録音テープの編集まで行った」と警察・検察の違法行為に対して厳しく批判した。

 さらに「いったん起訴した以上は、公判維持のために無実の証拠はひた隠しにし、証拠開示の要求に検察官が虚偽の答弁をした。取調官も偽証も行った。しかし、二人と弁護団は、こんな茶番を次々と打ち破り、検察に無批判な確定審の裁判所から、誤った判決を奪い取ったということができる」と結論づけ、再度「三月十六日は絶対に勝つ」と表明した(3月16日(水)布川事件再審公判・判決/午後1時30分・水戸地裁土浦支部) 。

国賠ネット最悪賞は千葉景子元法務大臣に決定

 次に国賠を取り組んでいる仲間たちから次々と発言が行われた。

 海上自衛隊の護衛艦「たちかぜ」内のいじめで息子が自殺に追い込まれた遺族が組む「たちかぜ国賠」から横浜地裁の不当判決(11年1月26日)を批判した。

 富山(永見)冤罪国賠を支える会から経過報告。被害者の柳原浩さんから決意表明が行われた。

 富山(永見)冤罪とは、柳原さんが02年に富山県永見市で起きた強かん事件と強かん未遂事件で不当逮捕、起訴され富山地裁で懲役三年の有罪判決をうけ服役に追い込まれた。ところが別の容疑で鳥取県警に逮捕された男性がこの事件の真犯人だったことが判明。富山地検・弁護側双方が無罪判決を求める再審裁判が開始され、富山地裁高岡支部は、07年10月に無罪判決を出した。柳原さんは、09年5月14日、被告国・県・個人(起訴検察官、取調官)を相手に一億円の賠償請求の国賠を提訴した。支える会は、「被告側は、原告の証拠開示の求めに対して、捜査記録などを出してきたが黒塗りのマスキングで隠れたものだったり不誠実な対応が続いている」と批判した。

 さらに麻生邸リアリティーツアー事件国家賠償請求訴訟団、築地署公妨国賠、大河原国賠などから裁判の取組み状況について報告された。

 最後に国賠ネットワーク大賞が朝日新聞記者・板橋洋佳さん(知的障害者の自白誘導、冤罪の監視・追及報道)、最悪賞が千葉景子元法務大臣、最悪特別功労賞に大阪特捜部の前田元検事に決定した。

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 十二月十六日、日本教育会館大ホールで「開示勧告から1年 - 今こそ全証拠の開示と事実調べを」狭山事件の再審を求める市民集会が同実行委員会の主催で開かれた。会場には全国からかけつけた部落解放同盟員らで埋め尽くされた。

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 二〇〇九年十二月の東京高裁による開示勧告を受けて、二〇一〇年五月に三十六点の証拠開示が行われた。その中に、石川一雄さんが四十七年前の逮捕当日に書いた上申書があった。犯人が出した脅迫状の字体と似ても似つかないものであった。開示された取り調べテープは自白後のものであり、犯人ではないとしていた自白前のものが開示されなかった。さらに、殺害現場の血痕検査報告書など三点を「不見当(見当たらない)」と回答した。十二月十五日に、三者協議が開かれ次回は三月に決まった。全証拠の開示と事実調べによって再審の扉を開かせよう。足利事件、布川事件など再審無罪が次々と出されようとしている「新しい風」の吹く中で狭山闘争は二〇一一年こそが再審開始・無罪判決を勝ち取る正念場になっている。

 集会は組坂繁之さん(部落解放同盟中央本部委員長)の開会あいさつの後、辻惠さん(民主党、衆院議員)、福島みずほさん(社民党党首)があいさつを行った。

 辻さんは「狭山弁護団の一員として三者協議に参加したが予断を許さない。連帯と共同行動の強化が必要だ」とし、さらに取り調べの可視化法案を時期国会に提出したい」と述べた。狭山弁護団の一員でもある福島さんは「狭山は大きく動き、変わってきている。三十六点の証拠開示がされたがすべてではない。自白録音テープは自白の後のものだけだ。殺害現場を撮影した八ミリフィルムは見当たらないと回答している。では撮影したと報告がある警察にちゃんと言っているのか。事実調べをやって欲しいと裁判長に要望したが、裁判長は即答しなかった。事実調べをかちとり再審を開始させよう」と訴えた。

 次に当事者の石川一雄さんが「新たな証拠開示によって、脅迫状と私の書いたへたな字の上申書が一致しないのは誰が見ても分かってもらえるだろう。私は万年青年だ。自分が無実を勝ちとってから歳のことを考えたい。前進あるのみだ」と勝利に向けてがんばるとの決意を語った。連れ合いの早智子さんは「事実調べをやってくれれば無罪判決出せる。狭山には風が吹いている。正義はわたしたちのものだ。三者協議は前進があった。凍っていた司法の壁が溶け始めている。来年は決戦の時だ。良き年になるように願っている」と語った。

 続いて、中山武敏弁護団長と中北龍太郎弁護団事務局長が裁判の状況について報告した。

 四十七年ぶりに五月二十三日に逮捕された時に提出した上申書の石川さんの字と脅迫状の字はまったく違っている、詳しく上申書と脅迫状の字体や文体の違いを明らかにした。さらに、不祥事で検察が責められるが、検察の暴走を止められない裁判所の責任が看過されていないか。判検交流など、検察とのなれあいを廃止されるべきだと述べた。次回、三者協議が三月に開かれるが、新証拠を出して、証拠開示と事実調べを要求していきたい、と述べた。

 庭山英雄さん(市民の会代表・弁護士)は「イギリスでは法曹一元化が進んでいる。弁護士が元になって、検察官や人権をちゃんと勉強している人を裁判官に推薦するので、証拠を隠すようなことはしない」と証拠開示は他の国では当たり前であることを紹介した。次に松岡徹さん(部落解放同盟中央本部書記長)が「狭山事件は警察・検察によってつくられたえん罪事件だ。百万人署名など運動的にがんばってきたが、解決の道は政治の力が大切だ。取調べの可視化法案の成立を実現しなければならない。三月十六日布川事件の判決が出るが、狭山はそれに続いて再審を実現しよう」と基調報告を行った。

 次に、再審えん罪事件当事者からの連帯アピールが行われた。足利事件で再審無罪を勝ちとった菅家利和さんは突然犯人として逮捕され、髪の毛を引っ張られたり、蹴飛ばされたりというひどい取調べ状況を述べ、いかに犯人にでっち上げられたかを怒りを込めて語った。さらに、菅家さんは取り調べた警察官や検察官そして、誤判犯した裁判長が謝っていないことに対して何度も何度も絶対に許さないと厳しく責任を追及した。

 布川事件で再審判決をむかえる杉山卓男さんが「三十数年前に石川さんと会った。その後千葉刑に移された。千葉刑では石川さん、菅家さんそして私たちはえん罪四兄弟と言われた。検察はストーリーをつくり犯人に仕立てる。そのために証拠を隠す、証拠を改ざんする。私たちは百点以上の証拠を開示させた。殺害方法が扼殺か絞殺か、指紋が一致しない、毛髪が一致しない、目撃証言が合わない、これが再審のカギになった。証拠開示が無罪につながる。えん罪を明らかにすることは容易ではない。後もう少しの辛抱だ。がんばろう」と訴えた。

 同事件の桜井卓男さんは取り調べ時間の改ざんやウソ発見器にかけられた時の証拠が水害で流されたとウソを言っていたことが証拠開示で明らかになった。検察・警察は事件がえん罪になっても、罪に問われない。私は菅家さんのように検察に謝れと言わない。代わりに証拠を隠した人を犯罪者として罰するようにと言いたい。国家賠償をして責任を追及する」と語った。

 袴田事件で弟の無実を訴える袴田秀子さんと清水・静岡市民の会代表・楳田民夫さんが袴田巌死刑囚の様子を語った。「逮捕からすでに四十四年になり、死刑が確定してから、精神的に不安定になった。七月二十日以後、面会拒否をしていて、昨日も会えなかった。千葉法相による死刑執行が影響しているのではないかと思う。三者協議が開かれ、九月十三日、十二月六日に五点の衣類の証拠を開示してきた。一年二カ月にわたり味噌樽に漬かっていたとする犯人の衣類は、緑色や血の色も鮮明でともて、検察の主張と合わないものだ。証拠を出せば出すほどおかしいことになっていく。検察は必要な証拠は出すといっている。さらに証拠
開示を求めていく」。

 鎌田慧さんが「狭山の勝利なくして民主主義はない。来年こそ無罪を獲得するために命がけでがんばろう」とまとめた。最後に集会アピールを全員で確認した。

(M)

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最高検を先頭にした組織的隠蔽を許すな!

 でっち上げマシーンの大阪地検特捜部が自ら繰り返してきた権力犯罪の積み重ねによって崩壊局面に突入している。

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▲自らデッチあげた「厚労省事件」の法廷に臨む大阪地検

 最高検は、地検特捜部の脅迫とデタラメな取り調べによって作りだした厚労省局長の村木厚子えん罪事件(障害者割引郵便制度に絡む偽証明書発行事件・虚偽有印公文書作成・同行使容疑)の大阪地裁無罪判決の打撃の回避と検察機構の瓦解を食い止めるために、村木えん罪事件の関連証拠であるフロッピーディスクを改ざんするという証拠捏造を強行した主任検事の前田恒彦を証拠隠滅容疑で逮捕した(9月22日)。

 前田の証拠捏造犯罪をスクープした朝日新聞が報道したのは9月20日の朝刊だったが、なんと最高検の伊東鉄男次長検事は、21日にあわてて緊急会見し前田逮捕方針を公表し、22日に逮捕するというパニック状態を隠しもせず「電光石火」でやりきったのである。ところが最高検がどうみてもまともな前田の取り調べも含めた証拠調べを行った形跡が全くないのだ。メディアの報道合戦を恐れたために組織的隠蔽を早期に着手し、通常逮捕のプロセスを飛び越えて前田を拘束・隔離しなければならなかった。

 それだけではない。前田の証拠捏造犯罪がすでに同僚検事によって09年2月に前特捜部長の大坪弘道京都地検次席検事に報告されており、杜撰な証拠管理と捏造犯罪を大阪地検特捜部丸ごとで組織的に隠蔽してきたことも発覚してしまった。これは単に大阪地検特捜部だけの問題だけではなくなっている。検察による手前勝手なストーリーに基づいて強引な取り調べを行い、でっち上げ作文を創り上げ、起訴に追い込んでき
た手法――自白偏重主義、調書裁判そのものに重大な欠陥が存在していることがあらためて社会的に暴露されてしまったのである。

村木えん罪事件の真相

 大阪地裁(横田信之裁判長)は、9月10日、障害者割引郵便制度に絡む偽証明書発行事件の村木被告に対して虚偽有印公文書作成・同行使容疑証明書作成について「部下に指示した事実は認められず、共謀は認定できない」と述べ、無罪を言い渡した。

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2010国勢調査大幅見直し、なお課題残る
国家による個人情報の管理反対


 国は五年に一度国勢調査を行っているが、今年は十年に一度の大規模調査になる。調査の目的を「国内の人及び世帯の実態を把握し、各種行政施策その他の基礎資料を得る」としている。期日は十月一日である。対象は、わが国に常住するすべての人及び世帯(約1億2700万人、約5000万世帯。3カ月滞在する人)。つまり、住民票に登録していない人たちも調査対象とすることとしている。

 調査事項は、世帯員に関する事項など十五項目、世帯に関する事項など五項目。方法は、国勢調査員が世帯員と面接し、記入説明を行った上で調査票を配布。調査員(封入提出方式)または郵送(モデル地域ではインターネットも)による回収。調査票未提出世帯からの回収について、所定の期間内に調査票が提出されていない世帯については、調査員が当該世帯を訪問して調査票を回収する。

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▲1920年の第一回国勢調査の記念はがき。
樺太・千島列島・朝鮮・台湾まで実施されていたことがうかがえる。


 調査結果を何に使うのか。1, 法定人口としての利用。衆議院小選挙区の画定基準、衆議院の比例代表区の議員定数の改定基準、地方交付税の算定基準、過疎地域自立促進に係る地域の要件等 2, 行政施策の基礎資料 3, 学術、教育、企業など広範な分野での利用などとしている。

何が問題か

 国勢調査に対する反対運動は一九六〇年頃から始まった。一九七五年調査から反対運動は本格化し、当時の自治労、全電通、電気労連を中心にした「国民総背番号制に反対し、プライバシーを守る中央会議」と「見直す会」など市民グループが全国でのチラシ配布と電話相談を行い、マスコミも毎回大きくこの問題を取り上げた。一九七〇年の「結婚年数、出生状態」調査項目は反対により、一九七五年以降の調査項目からはずされた。

 一九七〇年代に設立し、長年にわたり国勢調査の問題を明らかにしてきた国勢調査の見直しを求める会(共同代表、山本勝美・白石孝)は前回(2005年)の調査の時、次のような抜本改正の見解を出している。

 1, 人口調査は必要だが、現行の国勢調査によらなくとも可能である。政府は、専門家や市民、自治体の意見を取り入れ、早急に検討を行うこと(649億円もの経費をかけて実施するメリットは、調査結果の面でもプライバシー保護の面でもメリットが少ない)。

 2, すべての調査項目が国勢調査としての全数調査によらなくとも統計資料として作成することができる。労働力調査、住宅統計など他の調査を利用するなど、見直しに向けた検討を開始すること。

 3, 調査はプライバシー権に基づき、あくまでも本人同意を原則として実施すること。また、行政機関個人情報保護法の適用外と統計法で規定しているが、あくまでも個人情報保護法の対象とし、前記プライバシー権をふまえること。

 4, 今次調査においては、全世帯に封筒を配布するのであるから、回収も封筒による回収とすること。それが出来ない場合には「封筒に封入できる」ことを周知徹底すること。

 長沢克巳は「かけはし」2005年9月19日号で、次のように、国勢調査の問題点を明らかにしている。

 「もっとも問題となっているのは、調査員が調査項目を見るということ。おおよそ五十世帯を受け持つ調査員は、ほとんどがその居住する地域から選ばれ、顔見知りということが多い。原則民間人で区市町村長の推薦で総務大臣が任命する。調査の期間だけの非常勤の国家公務員だ」。

 「調査項目には世帯員の構成のほか、学歴、就労状況や勤務先の名称や所在地などもある。調査員が記入の誤りや漏れを確認するためと説明されているが、顔見知りに知られたくない、また守秘義務のある調査員が調査内容を漏らしているとの訴えが相次いだ。そして、前回二〇〇〇年調査で、総務省統計局は、小さなシールを配布し、調査票を説明用紙で包み封をする方法をとった。その結果、全国で一千万世帯を超える世帯が封入提出し、全国平均で二一・五%に達した」。

 「前回は全国八十万世帯で調査票が回収できなかった。東京では五・九%にも達した。調査票が未回収の場合、郵送での提出を認めるほか、調査員が性別や人員などについては近隣への聞き取り調査も行なっている。この数が多くなれば、調査の精度に関わる問題になる」。

 見直しを求める会などの運動の結果、今回の国勢調査で大きく変わったのは、一九二〇年の調査以来、初めて調査票の全世帯封入と郵送回収方式が採用された。回収については、調査員に渡すだけでなく、郵送、役所への持参(東京都ではインターネット回収がテスト採用)が可能となった。また、総務省自らがコールセンターを開設することになった。

 国の回収方法の見直しはもちろん、反対運動の成果ではあるが、同時に長沢が触れているように、前回が全国で九五・六%の回収率であり、これを大きく割る結果になれば、調査そのものに疑義が出てしまうからだ。封を提出して出せるという一見プライバシーを尊重しているかの方法によって回収率が上がるのではないかという期待に基づくものだろう。

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▲これも第一回国勢調査の記念はがき
いかにもカルト宗教のポスターにありそうな図柄。

 しかし、問題点は残っている。根本的には七百億円もかかる調査をやる必要があるかということ。今回調査員は七十万人で、自治体職員を含めると百万人を超えるだろう。調査の過程が権力に素直に従う人々をつくるということ。逆に言えば、調査に応じないことが「国に逆らう人」とされる雰囲気をつくりだす。「国勢調査には申告しなかったり、虚偽の申告、妨害した場合には統計法で罰則もある。だが、これまで、国勢調査に協力しないことを理由に適用された例はない。

 配偶者の有無や学歴欄は数十万人から二百万人が記入していないといわれている」(前記長沢)。個人のプライバシーを国家が勝手に使うことに対する、人々の抵抗は当然にも強まっている。

 東久留米市では、二十調査区を受け持つ調査員もいるとのこと。これは八百世帯であり、八日間で回らなければならないので、一家当たり十分かかるとすると一日十六・六時間も面接時間だけでかかることになり、調査が到底不可能と思われる地区もあるようだ。団地は高齢化していて、面接率が五〇%という所もあるという。さらに、町内会が疲弊していて、旧来だと調査員を五~六回やっている人が激減し平均二回だという。断固として拒否する人も多く、世帯の訪問は疲れると、調査員を募集しても集まらなくなっている。

 そして、封印回収が可能になったが、何も書かない人、一部しか書かない人に対してどうするか。総務省と話し合いをした「見直す会」によると、市区町村が調査票を審査する際、回答者に電話などで問い合わせをするが連絡が取れない場合、近隣の人に聞く。次にマンションの管理人に聞く。それが拒否された場合、役所がマンション管理会社お願いし、管理人に聞く。その内容は世帯主・人員・性別の三項目。

 これらが活用できなかった場合、住民基本台帳と外国人登録原票を活用し、氏名、性別、出生年月、世帯主との続柄、配偶関係、国籍の各項目を補完する、としている。

 「見直す会」は「国勢調査の結果が、住民基本台帳・ネットに埋め込まれ、国民総背番号制のような形で、市民を管理するのに使われるのではという懸念がある」と追及したのに対して、「調査目的以外に絶対使わない」と国は答えたという。「見直す会」によると、学術研究のためといいながら他の目的に使われたことが暴露されているという。

 「住民基本台帳と外国人登録原票を活用」の国勢調査への補完は、各自治体で定める個人情報保護条例との関係で大いなる問題だ。消費税大幅アップと納税者総番号制の導入が目論まれていること合わせ、個人のプライバシーを、住基ネットや外登票を使って知らない間に国家によって管理しようとするねらいを許してはならない。

 「国勢調査の見直しを求める会」は、インターネット上で掲示板をすでに開設しており、調査にあわせて今回も電話相談を開設する。疑義やいやがらせにあった人は電話を。

(M)

国勢調査電話相談=ホットライン
9月23日(木・休)~10月7日(金)13時~19時
電話03--5269--0943

カンパ 「プライバシー・アクション」郵便振替口座00100--6--413068

 国勢調査の見直しを求める会

http://www.ringo.sakura.ne.jp/~kokusei/saishin.html 

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「国」はAさんに謝罪せよ

 7月29日、札幌地裁(橋詰均裁判長)は、北海道の航空自衛隊通信基地に所属するAさん(女性自衛官)が、B(男性自衛官)から受けた強かん未遂事件と、その後の上司たちから繰り返し退職強要が行われたことの抗議として国を相手に国家賠償訴訟を起こした裁判(07・5・8提訴)で国に580万円の支払いを命じた。画期的な勝利判決だ。

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▲29日に行われた報告会(画像はレイバーネットから)

 判決は、国が(Bの性暴力)「性的行為は合意に基づく。上司らが女性の訴えを不当に扱ったことはなく、退職強要の事実もない」などと手前勝手なストーリーをでっち上げたが、こんな主張を排除し「上下関係などを利用した性的暴行で、わいせつ行為は深刻で、女性の肉体的・精神的苦痛は甚大」と批判した。上司らのいやがらせについても「女性を厄介者とし、退職に追い込もうとする露骨で不利益な扱いだった」と明記し、組織的な不法行為であると認定した。

 このように「女性自衛官の人権裁判」は、Aさんを先頭に弁護団、「女性自衛官の人権裁判を支援する会」などの支援と共に勝利判決を勝ち取ったのである。地裁は、原告の慰謝料約1100万円請求を減額したが、抗議主張についてはほぼ認めた。Aさんは、判決後、「自分は間違ってなかったと思えて感動した。自衛隊は、隊員の人権が保障される組織になってほしい」とアピールしている。菅政権、防衛省・自衛隊は、ただちにAさんに対する謝罪を行え!防衛省航空幕僚監部らの逃げ切りを許さないぞ! 控訴するな!

自衛隊・警務隊・札幌地検の敵対許すな

 性暴力事件は、2006年9月9日午前2時半、北海道の航空自衛隊北部航空警戒管制団の基地内で発生した(隊員180人のうち女性隊員は5人)。Aさんは、泥酔のBから宿舎の三階事務室に呼び出され、「夜中に呼び出さないで欲しい」と抗議するために入室した。ところがBはドアに鍵をかけ照明を消し、暴行・強かん未遂を強行した。Aさんは、事件直後,部隊上司に被害を訴え病院への診察を求めたが、上司を含む複数の男性隊員の同行を条件にするなど不自然な圧力を加えてきたため拒んだ。

 上司は、組織的に隠蔽するためにAさんに対して深夜に無断で犯行現場(ボイラー室)に行き、飲酒をした疑いがあると決め付けて懲戒処分の対象として取り調べたり、外出制限などいやがらせを繰り返した。それは男主義と女性差別主義の丸出しで「お前は被害者だと思っているかもしれないが、お前は加害者だ」「お前は問題を起こしたから外出させない」「Bは男だ。お前は女だ、どっちを残すかといったら男だ」などと恫喝し、退職を強要するまでにエスカレートしていった。また、Bを事件後九カ月にわたって異動させることもなく同職場に勤務させ、Aさんへの精神的嫌がらせを強めていった。

 空自千歳地方警務隊も同罪だ。自己保身的サボタージュを続け、事件から半年もたった07年2月27日にAさんの被害届を受理し?やいやながらの捜査を開始する有り様だ。しかも当初から「この事件が強制猥褻であって、強かん未遂ではない」などと決めつけ、Aさんへの包囲を強めていった。

 このような事件もみ消しのための嫌がらせや退職の強要を許さず、自衛隊の組織的犯罪を糾弾していくためにAさんは国賠訴訟を提訴した(07・5・8)。この闘いは、
1.Bによる原告への暴行・強かん未遂行為は勤務時間内の行為である 
2.上司たちによる退職強要・嫌がらせが、自衛隊の指揮・服務指導を名目にして行われた 
3.人権や尊厳が著しく踏みにじられた―
―ことの責任が国にあることを明確にさせることにあった。さらにAさんは、「一刻も早く私の働く環境を整備する」ことを強く訴えていた。

 しかし国は、自衛隊員は「精強さ」と「規律保持」が求められるから隊員個人の人権を否定されるなどという論理を展開してきた。事件についても「私的な行為」「Bの職務行為との密接な関連性は全くないことは明らかである」などと主張し、セクハラ・性犯罪があっても自衛隊の責任はないのだと言う。真っ向から改正均等法とセクハラ防止法への敵対を行ってきた。

 警務隊は、Aさんの国賠提訴に驚きと混乱しながら責任回避のために国賠訴訟提訴後の五月末に札幌地検に事件送致するほどだ。あげくのはてに札幌地検は、12月27日、「証拠不十分により不起訴」と不当な決定を下してしまったのである。

 結局、Aさんは国賠提訴後も断固として勤務したが、09年3月、任用を継続されず退官に追い込まれた。Aさんの健康診断は異常がなく、勤務になんら問題がなかったにもかかわらず、自衛隊は一方的に再任拒否の理由すら明らかにせず通告してきた。国賠提訴に対する報復だ。他方、Bに対して航空自衛隊は、2月、停職60日の懲戒処分を行っただけだ。

対テロ戦争のための自衛隊はいらない!

 自衛隊は、グローバル派兵国家建設に基づいて対テロ戦争に参戦する軍隊として強化され、比例して隊内において家父長制と女性差別主義、人権侵害を繰り返す暴力機構へと再編されつつある。この間、性暴力事件やいじめ自殺など人権侵害が多発し、わずかであれ社会的に暴露されていることがそのことを証明している。

 「女性自衛官の人権裁判」の闘いは、事件のほとんどが組織的に隠蔽され闇に葬られてきた流れに楔を打ち込む勝利だ。防衛省・自衛隊は、女性差別・人権侵害を許さない勤務環境、生活環境を抜本的に改善せよ。自衛隊におけるセクハラ被害の実態を調査し、その結果を自衛隊員と民衆に公表し、徹底した隊員教育と防止対策を取り組め。

 自衛隊員の命令拒否権・団結権はもちろんのこと政治的・社会的諸権利の実現、民主主義を貫徹させていくための社会的包囲を強化していこう。

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 7月16日、「たちかぜ国賠」4周年記念集会に参加した。主催の「たちかぜ」国賠を支える会は提訴記念集会を毎年開いてきた。「たちかぜ」国賠は今度の8月4日に最終弁論の日を迎えるため、傍聴席への幅広い結集が呼びかけられた。集会場である開港記念館の6号室にはいつも掲げる横断幕「一人一人の命を軽んじるな」が飾られ、神奈川平和運動センターでも活動する加藤泉さんが司会進行した。

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▲護衛艦「たちかぜ」(2007年1月に退役鑑)

 「たちかぜ」国賠は、2004年に21歳の自衛官が鉄道自殺を遂げたことが発端である。教育隊での訓練終了後護衛艦「たちかぜ」に任官して10ヶ月目のことだった。自衛官は家族への感謝の言葉とともに執拗にいじめ、パワハラを繰り返した古参自衛官の実名を「お前だけは絶対許さねえからな」と書き残しており、それらを元に直接暴行した自衛官に対する刑事手続き、隊内の懲戒処分はおこなわれた。しかしより事件の本質を知り、年間100人の自殺者を出す自衛隊と国の責任を問うため2006年に国家賠償請求訴訟が自衛官の親によって提訴されたのだった。

 この日は最終準備書面を完成させた弁護団からおのおの担当した箇所の解説があった。岡田尚弁護団長によれば、この裁判は8人の弁護士がそれぞれ立証、陳述にかかわった稀有な例であるとともに、それだけ、無念にも自殺へ追い込まれた自衛官、原告である自衛官の親の意思、支える会のバックアップ、が強く働いた裁判であったという総括がされた。

 そして裁判が国家賠償請求という形をを取りながらも、当初の自衛隊による資料隠匿を、裁判所の開示請求などを経てくつがえし、自衛官上官の偽証疑惑報道をも引き出し、刑事裁判を格段に上回る社会的関心を引き起こしたことが見てとれた。自衛隊という組織の閉鎖性、若者を絶望に追いやる犯罪性を深く印象付けたことは言うまでもない。

 自殺した自衛官などに対して、加害自衛官がモデルガンを撃ち込み追い掛け回す、あるいは鼻に指を入れて持ち上げる、ポルノビデオを高い価格で買わせるなどの行為が常軌を逸している、ということだけで終わらせるわけにいかない。旗艦護衛艦「たちかぜ」の中でも、いじめ行為がいかに班長、砲雷長、艦長など上官の黙認、間違った判断、隠蔽によって支えられているかということ、そして、裁判の当初、浪費によって数百万の消費者金融債務を負ったことを苦にして自殺したと、被害自衛官が自衛隊から「濡れ衣」を着せられたことが、どれほど見当違いであったかということ、を立証するために原告弁護団をはじめとする人たちの計り知れない労力が投入されている。

 聞けばいじめた自衛官も多額の債務を背負っていた。自衛官相手の消費者金融が存在することも知られている。自衛隊、そしてあまねく軍隊組織の「労働」の不毛、必然として生み出される腐敗、パワハラというテーマをこのたちかぜの事件は提起してきたのだった。

 集会では支える会の木元さんが撮りためた、提訴から今までのビデオ映像を流し、集会の最後に原告である被害自衛官の母親が発言した。母親は「こうして最終書面を見て胸に迫るものがあった。この間も、自殺した自衛官の親と会ったが、親の思いはみな同じだ。自衛隊に入らなければ子供が殺されることはなかった。裁判で変えられたこともあったが、何年たっても自衛隊の対応は変わらない」と述懐し、被害自衛官の父親などが亡くなりながらも続いてきた裁判を振り返った。また福岡高裁で勝利判決を得たさわぎり国賠の原告も涙ながらにアピールした。その方が吉田敏浩さんの著書「人を資源と呼んでいいのか」を紹介していたのが印象に残った。

 海外に派兵される自衛隊員は「人的資源」ではない、例外なく人間らしい生活が保障されなければならない、という決意を持って8月4日は横浜地裁で傍聴しよう。たちかぜ国賠は13時30分開廷、ついでに言うと、「君が代不起立個人情報保護裁判」が同じ8月4日の3時30分開廷される。

(海)

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 制度廃止にむけてさらなる取り組みを広げよう

 5月18日、裁判員制度はいらない!大運動は、日比谷公会堂で「裁判員制度にとどめを!5・18全国集会」を行い、1800人が参加した。

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 開会あいさつを呼びかけ人である今井亮一さん(交通ジャーナリスト)が行い、「後三日で裁判員制度のスタートで一年です。私たちは、全国各地の裁判所前でチラシ配布、大小の市民集会を取り組んできた。裁判員制度はいらない、廃止せよという声が高まっていることを実感している。しかも裁判所職員たちは、制度導入によってこれまで以上の多忙に追い込まれ悲鳴があがっている。職員たちの反対や抗議の川柳が大運動に寄せられている。最高裁のアンケートで明らかになったが国民の4分の1が『義務でも裁判員にならない』と表明している。消極派も含めて反対派は広がっている。国民の手で廃止に追い込んでいこう」と批判した。

 斉藤文男さん(九州大学名誉教授)が「何をねらう、この国をどう考える~『市民参加』の裏にあるものは~」というテーマで講演した。斉藤さんは、「裁判員は、国家のための傭兵だ。日雇いの民兵なんですよ。国家の合法的な殺人を民間人に請け負わせることなのだ。現代の治安国家は、国民総動員の治安国家なのだ。裁判員制度のねらいは、こうした下からの治安国家づくりにある。いまの刑事裁判がこのままではよいと思っていない。しかし、改革されるべきは司法の官僚化であり、裁判官の権力寄りの体質だろう。これを是正するには、法曹一元化しかあるまい。つまり職業裁判官をなくし、在野の弁護士から裁判官を選任することだ。裁判員制度は憲法に違反する。そして、国民総動員の治安国家を招来する。裁判員制度は即刻廃止すべきだ」と結論づけた。
 
元裁判官の告発
 
 特別アピールが元千葉地裁松戸支部の裁判官だった遠藤きみ弁護士から行われ、「ただでさえ多忙な裁判業務の中で連日開廷する裁判員制度を押しつけられたらパンクすることが必至であると判断し、反対の意志表示した。私が指摘した問題が現実に発生している。裁判員対象事件の起訴数が1662件で判決が444件だった。それに対して最高裁長官は『審理に入るために時間がかかりすぎるのが問題だ』と言った。迅速な審理ができる余裕はない。裁判官は過労死で死んでしまいます。このままではだめだ」と厳しく批判した。

 呼びかけ人の蛭子能収さん(漫画家)、福島貴和さん(善光寺玄証院住職)、崔洋一さん(映画監督)、大分哲昭さん(浄土真宗本願寺派福岡時対協会長)から裁判員制度反対と今後も継続して制度廃止にむけた各自の決意を力強く発言した。

 続いて、裁判員経験者の白木章さんから「ビデオアピール」、裁判員候補者、各地の反対運動からの報告。最後に高山俊吉弁護士から「まとめ」の発言があり、裁判員制度の危機的状況を明らかにし、草の根で一人一人の「目立つ」運動によってさらに追撃していこうと強調した。

(Y)

論評:欠陥だらけの裁判員裁判制度強行から1年 廃止しかない!

 憲法違反に満ちた裁判員制度の強行(09・5・21)から一年を迎えた。3月末までに対象事件は全国で1662件起訴しているが、444件しか判決が出ていない。制度によって短期間で判決を数多く出していくことをねらっていたが、このような現実を突きつけられた最高裁の竹崎博允長官は、「少なくともよいスタートを切れた」と強がったポーズを示したものの「起訴された事件に対し、審理・判決に至った事件が少ない。審理まで時間がかかりすぎており、迅速な審理入りが必要」「新しい制度で関係者が過度に慎重になっているのではないか」などと裁判官、検察官、弁護士に対して八つ当たりする始末だ(5・3)。

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 「足利、布川から狭山へ 東京高検は証拠開示を!東京高裁は事実調べを!」
証拠開示と事実調べを求める緊急狭山集会


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  五月十二日、日比谷野外音楽堂で「足利、布川から狭山へ 東京高検は証拠開示を!東京高裁は事実調べを! 証拠開示と事実調べを求める緊急集会」が狭山事件の再審を求める市民集会実行委の主催で開かれた。狭山事件第三次再審請求で、十二月十六日の三者協議会(裁判所、検察側、弁護側)で、東京高裁は八項目にわたる証拠開示を東京高検に勧告した(別資料)。第三回三者協議会が五月十三日に開かれ、東京高検が証拠開示について回答する前日に緊急集会として開かれた。狭山闘争は再審の扉を開くことができるかどうかの最大の山場にさしかかっている。

 チバリヨエイサー(埼玉)の前段コンサート後、講談師の神田香織さんのオープニングあいさつと組坂繁之さん(部落解放同盟中央本部委員長)の開会のあいさつが行われた。松野信夫さん(民主党参院議員)が「取り調べの可視化を求める議員連盟と差別を許さない議員連盟を立ち上げ、可視化と証拠の開示を求める法案の成立のためにがんばる」と報告した。福島みずほ社民党党首は「潮目が変わった。証拠開示を勝ち取り再審へつなげよう」と訴えた。そして福島さんは「内閣府や外務省に人権に関する室が作られ、人権状況改善に向けた歩みが始まっていること」を報告した。多くの国会議員も参加し、新党大地、国民新党からの連帯アピールが読み上げられた。

 満場の拍手の中、石川一雄さんが登壇し、次のような発言を行った。

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 「風薫五月、権力と対峙した集大成がやがて来ようとしています。石川一雄にもうれしい涙が流されるのではないかと強く胸に刻み、今日皆さんの前で、ごあいさつをさせていただきます。石川一雄はもう七十歳だと言いません。まだ七十歳です。これからが私の本当の意味での人生であります」。

 「権力を倒すことは容易ではありませんけれど、国民一人一人が心を一つにして闘えば必ず、権力を引きずり出し、そして私をえん罪に落としこめた、それを糾弾できる。私はそのように確信しつつ、この三次で勝利できるように精一杯闘っていく決意です」。

 「無罪を勝ち取るためにも、皆さん方一人一人のご支援なくしてえん罪は晴れません。ぜひとも、この三次で無罪を勝ち取れるようにいっそうのご支援を心から願っております」と力強く訴えた。

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 4月21日、「戦時性的強制被害者問題解決促進法案提出」提出十周年記念集会が、午後三時から参院議員会館で開催された。

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 2010年4月10日、日本軍「慰安婦」として性的被害を強制された女性たちの尊厳と名誉が著しく害された事実に謝罪し、彼女らの名誉の回復をはかるための法案「戦時性的強制被害者問題の解決の促進に関する法律(案)」が本岡昭次、江田五月、輿石東、竹村泰子、千葉景子、円より子の各議員(民主党)を発議者として参院議長に提出されてから十年が経過した。同法案は、2001年以後、民主、共産、社民三党の共同提案として2008年まで八回にわたり提出されたが、いずれも「審議未了」で廃案になっている。

同法案は「政府は、できるだけ速やかに、かつ、確実に、戦時における性的強制により戦時性的強制被害者の尊厳と名誉が害された事実について謝罪の意を表し及びその名誉等の回復に資するために必要な措置を講ずるものとする」(第三条)、「前項の措置には、戦時性的強制被害者に対する金銭の支給を含むものとする」(第三条の2)としており、明確に政府の責任において謝罪と名誉回復、補償を実施するものとなっている。

 十年後の今日、民主党主導の鳩山政権の下でなんとしても同法案を成立させるために、この日の集会が準備された。また同日午前十一時半からは韓国で続けられている日本軍「戦時性的強制被害者」の水曜集会に連帯する意をこめて、参院議員会館前での「スタンディング」が一時間にわたって行われた。

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 3月27日、代々木公園で「『高校無償化』からの朝鮮学校排除に反対する」緊急行動が行われ、700人が参加した。集会には、神奈川と東京の朝鮮高校生230人が駆けつけた。呼びかけは立川朝鮮学校支援ネットワーク・ウリの会で多くの個人、65グループの賛同があった。

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 鳩山政権は、今国会に高校無償化法案(「公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律案」)を提出した。しかし中井洽拉致問題担当相の朝鮮民主主義人民共和国に対する制裁措置の実施等を理由にして朝鮮学校を対象校から外せという主張などに依拠し、その判断を第三者機関に委ね、夏ごろに結論を出すというのだ。

 この判断は、法案に明記している「高等学校等における教育に係る経済的負担の軽減を図り、もって教育の機会均等に寄与する」という主旨に反し、新たな差別を作りだしていくものだ。明らかに法の下の平等(憲法第14条)に反しているだけでなく国際人権(自由権・社会権)規約、人種差別撤廃条約、子どもの権利条約が禁止する差別にあたる。すでに法案は衆院で通過し、三月中にも参院で成立する予定だ。鳩山政権は、緊急行動が掲げた「朝鮮学校の子ども達の未来をつぶしてはならない!あたりまえに朝鮮高校を『無償化』の対象に!差別をやめ、朝鮮学校への公的助成を!」の要求を受け入れろ。

鳩山政権による差別・分断を許さない

 集会は、立川朝鮮学校の生徒たちと地域交流を行っている「ハムケ・共に」の歌から始まった。

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