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 巨大デモがフランスを席巻(M6)


11月20日、サルコジの「特別年金改革」や公務員人員削減に反対する労働者のデモがフランス各地で行われ、全国で70万人を動員した。また、このデモには「大学自治法」に反対する学生たちも大挙して、労働者に連帯して参加した。

トゥールースでのデモ

 

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11月15日にスト続行を議決する国鉄労働者たち(M6)
11月13日から開始された「サルコジ年金改革」に反対する国鉄労働者を先頭とするストライキ第二波は、当初予告されたとおり他の郵便・電信・病院・学校・空港・銀行などの公共部門でも20日からストライキが開始された。

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イル・エ・ヴィルヌ県での学生の駅頭封鎖を襲撃する機動隊。
パリ第10大学でも機動隊が構内に乱入して学生を排除した(M6)


フランスでは10月に続いて、11月13~14日からサルコジ政権の「公務員年金特別制度改革」に反対するストライキの第二波が開始された。各セクターのスト・闘争情報は以下を参照。

 +++++++++++++ 

AFP11月14日発信の情報より
 http://www.afpbb.com/article/economy/2311582/2348554 

■フランス国鉄(SNCF)
  8つの労働組合中、7組合が、現地時間の13日20時に無期限ストに突入。一方、鉄道運転手の3割が加入するFGAAC労組は前月、SNCF側との交渉が妥結しており今回のストには参加していない。  通常一日700本が運行する高速列車TGVも運行本数が一日90本と大幅に減る。ロンドン-パリ間を結ぶ高速列車ユーロスター(Eurostar)については、通常通り運行される見込み。

 ■パリ市交通公団(地下鉄、バス)
  8つの労働組合中、5組合が、現地時間の14日、無期限ストに突入。このほか、野党社会党系のフランス民主労働総連合(CFDT)およびフランス・キリスト教労働者同盟(CFTC)は24時間ストライキを計画。一方、管理職の全国組合、幹部総同盟(CFE-CGC)は参加していない。
  14日に運行する地下鉄は通常の1割となる見込み。

 ■フランス電力公社(EDF)
  7つの労働組合中、無期限ストに参加するのは4組合のみ。組合側は、複数の都市で電力供給を停止する可能性もあると警告。

 ■オペラハウス(Opera House)
  オペラ業界に従事する労働者が所属する労組では、14日などにストライキを決行する予定。仏国立劇団コメディ・フランセーズ(Comedie Francaise)の職員らも無期限ストを計画。  前月のストでは10演目がキャンセルされた。

 ■教員組合
  人員削減に抗議する5つの労働組合が20日からストを決行する予定。フランス学生連合(UNEF)ほか学生連合2団体がストを支持。

 ■学生組合
  仏全土85大学中、10大学が学生らによる政府抗議活動で閉鎖。学生組合のリーダーらは13日、仏全土の国鉄駅でバリケードを築くよう呼び掛けた。

 ■郵便・通信組合
  仏郵便局、フランステレコム(France Telecom)の従業員らが所属する5つの労働組合が、労働条件の改善を求めて、20日からストを予定。

 ■公務員組合
  8つの労働組合が、人員削減と賃上げを要求する24時間ストライキを、20日に決行予定。

 ■気象局職員組合
  フランス気象局(Meteo France)職員が所属する5つの労働組合が、人員削減などに抗議する波状ストを20日から決行するとの共同声明を発表。

 ■司法関係者組合
  予審判事および裁判所職員らが、ラシダ・ダチ(Rachida Dati)法相の司法改革案に反対する一日間のストおよび抗議デモを29日に実施する予定。

ストに決起した労働者に訴えるLCRとブザンスノー

 パリ第10大学の攻防

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"Ernesto Guevara"-Mr R feat Dhax

 


この9月に革命的共産主義者同盟(LCR-第四インターナショナル・フランス支部)のスポークス・パーソンの一人で、2002年と2007年の大統領選挙に出馬して、いずれも4%以上の得票で健闘したオリヴィエ・ブザンスノーが著した『Che Guevara. Une braise qui brûle encore』(チェ・ゲバラ:残り火は再び燃え立つ)の「ゲバラの理想主義と国際主義を受け継いで生きよう」という主張に共鳴したラッパーMonsieur R(もしくはMr R)が、ゲバラが虐殺された10月8日に同名のHip-Hopアルバムを発表した。ブザンスノーもレコーディングに参加している。

このアルバムにはKeny Arkana-ケニー・アルカナなど、いずれもフランスの実力派で高い人気を誇るラッパーたちが参加している。かれらは「反資本主義」を訴え反グローバリズムを闘う若者たちに共感を寄せ、「人種差別反対」「極右・ファシスト反対」などのテーマをRapに乗せて音楽活動を行ってきたアーティストたちである。また、このアルバムのテーマはゲバラの革命的ヒューマニズムと国際主義の精神を讃え継承するとともに、"Un autre monde est possible"(もう一つの世界は可能だ)である、としている。かれらはアルバムの発表を兼ねて10月6日に行われたLCR主催のゲバラ没40年集会で演奏した。(F)

"De Buenos Aires à Kinshasa"-Mr R feat Keny Arkana

 


Mr Rとブザンスノー(アルバムのイントロダクションを朗読している)

 


Mr RのMY SPACEで四曲聴ける。
http://www.myspace.com/monsieurrofficiel

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  街頭デモンストレーション-ニュース映像(M6)


10月17日から18日にかけて、「年金改革」に反対する公共部門労働者を主体としたストライキと街頭デモが展開され、フランス全土の公共交通機関のほとんど(無人操縦の地下鉄を除く)と電信・電力・学校などの公共各部門の業務が停止した。 

この「年金改革」は、公務員が加入する年金制度である「特別制度-régimes spéciaux」の勤続37.5年の受給資格を40年に延長し、その受給額の実質割合は引き下げようする内容である。この攻撃は労働者の権利、社会福祉、公共サービスの破壊を企図する「サルコジ改革」の第一弾として打ち出されたものであり、今回のストライキもまた「travailler plus pour gagner plus もっと稼ぐためにもっと働こう-勝ち組優遇社会の実現」を掲げるサルコジへの第一弾の反撃となった。

SOLIDAIRES(Union syndicale Solidaires-連帯労組連合 郵便・電信分野のSUD-PTTや国鉄のSUD-RAILなどが結集する闘う労働組合のネットワーク)の声明(下記参照)によれば、国鉄労働者のスト参加率は75%を超え、95年の三週間に渡って打ち抜かれシラク時代の「年金改革」を頓挫させたゼネスト時の参加率を上回ったという。フランス各地のデモの参加者はのべ15万人、パリ市内だけでストに参加した労働者は2万5千人に達した。ストライキは、政府を交渉のテーブルに着かせるまで第二波、第三波と打ち抜かれる情勢だ。 

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フランス情報サイト『フランス雑波』によると、フランス緑の党が活動家夏季合宿の最終日において、第四インターナショナル・フランス支部である革命的共産主義者同盟(LCR)労働者の闘争(LO)などの「トロツキスト政党」をあらかじめ排除した「統一戦線」を社会党左派、フランス共産党ジョゼ・ボヴェ派に提案することを発表した、と伝えている。

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アルジャントゥイユ市当局が、セーヌ川沿いのホームレスを排除するために、ネズミ駆除のための薬品を使用していたことがあきらかになり、フランスでは大問題になっている。 サルコジ政権が発足して以降、各地で行政によるホームレス排除の動きが強まっているが、なんとも残虐なホームレスの排除の方法を考えつき、実行するものだ。ナチスの虐殺行為すらほうふつとさせる。

アルジャントゥイユ市の幹部は「悲しい方法だが許されると思った」と語っているという。許されるかどうか、自分の顔に殺虫剤を吹きかけてみればいい。 権力や行政というものは放っておけばこんなことをやってのけるということであり、「ホームレス排除大国」日本においても遠い国の話ではない。たとえ「遠い国の話」であっても、こんな人権蹂躙は許されない。

下記メールフォームから、アルジャントゥイユ市当局に抗議しよう!(F)

 ニュース映像(M6)

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フランス情報サイト『フランス雑波』は、この7月10日、パリ警察とパリ市当局がサン・マルタン運河河岸の30人のホームレスのテントを強制撤去したことを伝えている。
サン・マルタン河岸のテント村は、ホームレス支援グループ・LesEnfants de Don Quichotte-ドンキホーテの子供達が昨年末からテントを提供年末からテントを提供し、300人規模のコミュニティを形成してきたものだ。

そして、このテント村は「市民の一日ホームレス体験」など市民とホームレスの交流の場として発展し、ホームレス住居の増設などを要求する「サン・マルタン憲章」を掲げ、その運動は全国に飛び火して、先の大統領選において「ホームレス問題」を一つの焦点にまで押し上げる役割を果たした。

サン・マルタン河岸のテント村とホームレスたち

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6月10日に第一回投票、17日に第二回投票が行われたフランスの下院選挙は、「サル
コジ与党(UMP)が400議席以上獲得する圧勝へ」という選挙前の大方の予想を裏切っ
て、定数577議席中UMPが40議席以上減らす314議席にとどまるという結果となった。
一方でフランス社会党は、30議席以上伸ばす185議席を獲得した。

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