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イル・エ・ヴィルヌ県での学生の駅頭封鎖を襲撃する機動隊。
パリ第10大学でも機動隊が構内に乱入して学生を排除した(M6)


フランスでは10月に続いて、11月13~14日からサルコジ政権の「公務員年金特別制度改革」に反対するストライキの第二波が開始された。各セクターのスト・闘争情報は以下を参照。

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AFP11月14日発信の情報より
 http://www.afpbb.com/article/economy/2311582/2348554 

■フランス国鉄(SNCF)
  8つの労働組合中、7組合が、現地時間の13日20時に無期限ストに突入。一方、鉄道運転手の3割が加入するFGAAC労組は前月、SNCF側との交渉が妥結しており今回のストには参加していない。  通常一日700本が運行する高速列車TGVも運行本数が一日90本と大幅に減る。ロンドン-パリ間を結ぶ高速列車ユーロスター(Eurostar)については、通常通り運行される見込み。

 ■パリ市交通公団(地下鉄、バス)
  8つの労働組合中、5組合が、現地時間の14日、無期限ストに突入。このほか、野党社会党系のフランス民主労働総連合(CFDT)およびフランス・キリスト教労働者同盟(CFTC)は24時間ストライキを計画。一方、管理職の全国組合、幹部総同盟(CFE-CGC)は参加していない。
  14日に運行する地下鉄は通常の1割となる見込み。

 ■フランス電力公社(EDF)
  7つの労働組合中、無期限ストに参加するのは4組合のみ。組合側は、複数の都市で電力供給を停止する可能性もあると警告。

 ■オペラハウス(Opera House)
  オペラ業界に従事する労働者が所属する労組では、14日などにストライキを決行する予定。仏国立劇団コメディ・フランセーズ(Comedie Francaise)の職員らも無期限ストを計画。  前月のストでは10演目がキャンセルされた。

 ■教員組合
  人員削減に抗議する5つの労働組合が20日からストを決行する予定。フランス学生連合(UNEF)ほか学生連合2団体がストを支持。

 ■学生組合
  仏全土85大学中、10大学が学生らによる政府抗議活動で閉鎖。学生組合のリーダーらは13日、仏全土の国鉄駅でバリケードを築くよう呼び掛けた。

 ■郵便・通信組合
  仏郵便局、フランステレコム(France Telecom)の従業員らが所属する5つの労働組合が、労働条件の改善を求めて、20日からストを予定。

 ■公務員組合
  8つの労働組合が、人員削減と賃上げを要求する24時間ストライキを、20日に決行予定。

 ■気象局職員組合
  フランス気象局(Meteo France)職員が所属する5つの労働組合が、人員削減などに抗議する波状ストを20日から決行するとの共同声明を発表。

 ■司法関係者組合
  予審判事および裁判所職員らが、ラシダ・ダチ(Rachida Dati)法相の司法改革案に反対する一日間のストおよび抗議デモを29日に実施する予定。

ストに決起した労働者に訴えるLCRとブザンスノー

 パリ第10大学の攻防


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ニエーヴル県での労働者のデモ(11月14日)


サルコジは11月6日、訪問先のアメリカで「ストもデモも起こるが、私は持ちこたえる。私が強情だからではなく、我が国の利益となるからだ。これ以上、我々は後に引くことは出来ない」(引用元)と不退転の決意を示している。各世論調査では、10月に引き続いてスト批判派が支持派を若干上回っている(テレビ局M6-エムシスの調査ではスト批判派55%、支持派44%)。この数字は、さる5月の大統領選決選投票の際のサルコジとロワイヤルの得票率とほぼおなじである。しかし、サルコジの支持率は10月のときよりも横ばいか調査によっては4ポイント減らしている。

 一方で、10月にはストに参加しなかったCFDT(民主労働総連合)とCFTC(キリスト教労働者同盟)がスト参加を決定し、11月初旬から7月に成立した「大学自治法」(学生・自治会の発言権を縮小して理事会・学長の権限拡大。大学への民間資金の導入による企業の大学への介入を柱としている)の撤廃を求める学生のストライキと構内占拠は40ヶ所に広がり、労働者のストライキに連帯して全国で駅頭封鎖の方針を決定した。学生の駅頭封鎖は13日から開始され、イル・エ・ヴィルヌ県などで機動隊と衝突、現在も各地で封鎖が展開されている模様だ。

 また、11月に入ってから原油値上げに抗議する漁師たちの行動や、残業手当の増額を求めて警官労組が8日にストを行うなど、まさに「反サルコジ共同戦線」は拡大する一方であり、サルコジ政府と反サルコジ改革派の力関係は五分になりつつある。労組指導部(とりわけCGT-労働総同盟)が安易な妥協に走らなければ、勝利の展望は広がっていると言えるだろう。

 しかし、結局はサルコジ一派の「公務員特権を許すな」キャンペーンに対抗する「ストの大義」をいかに打ち立て、世論のすう勢を逆転させるかがこの闘争の勝敗を決める。そして、SOLIDAIRESが10月のストの際に発した声明が提起するように、反サルコジ-反新自由主義派が「もう一つの社会的分配」をどのように提起しうるのか、が本質的な課題なのである。(F)


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