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韓国で連日闘われている米産牛肉拒否闘争は、国家権力・戦闘警察による「1980年の光州を彷彿とさせる」とさえ言われた過酷な暴力的鎮圧への反発によって、さらに大きな行動となったことが伝えられている。
「良心宣言」と無期限座り込みに入ったイ・キルジュンさん一連の行動の主催者となったBSE(狂牛病)国民対策会議は27日、ホームページで現役機動隊員が国家に組織された暴力の実態を告発して「良心宣言」を行ったことを伝えている。7月25日午後、現役機動隊員であるイ・キルジュンさん(24歳)は、ソウル鐘路(チョンノ)キリスト教会館で、自分を支持する平和社会団体と共に、兵役拒否を発表する記者会見を行った。記者会見でイさんは、部隊復帰を拒否し「警察制度解体」を訴えて、無期限座り込み体勢に入ることをあきらかにした。またイさんは、記者会見場で戦闘警察の制服を脱いだ下から、キャンドルデモのマスコットキャラクターである「キャンドル少女」がプリントされたTシャツが現れ、保守陣営に衝撃と、進歩陣営に大きな感動を与えた。
「水の大砲」と戦闘警察の残忍な暴力(6月29日)このイさんの告発は、権力によって組織された暴力が、いかにその内部の"兵士"を抑圧し、人間性そのものを破壊するものか、をあきらかにしている。それは当然韓国の"特殊事情"などではなく、組織内部のリンチやいじめ、パワハラ・セクハラ、自殺が連日マスコミをにぎわす日本の警察や自衛隊を含めた世界の「国家暴力装置」共通の現象だ。
そして、このように韓国の権力暴力装置の内部から勇気ある告発が出たことは、なによりも警察権力を包囲する世論と運動の圧倒的な"正当性"と"大義"によってであり、李明博政府の"正当性"が剥ぎ取られた結果でもある。そして、社会運動は、"労働者としての警察官・兵士"の良心にどのように訴え、そしてどのように翻意を迫る質を獲得するのかという難題も、常に運動側に問われる課題でもあるだろう。
以下、BSE国民対策会議のサイトから翻訳。(F)
非武装のデモ隊を追い散らす戦闘警察(7月19日)現役機動警察も拒否した暴力鎮圧
李明博政府は暴力鎮圧を直ちに中断せよ
http://www.antimadcow.org/bbs/board.php?bo_table=board_01&wr_id=10949
昨日(25日) 現役機動警察であるイ・キルジュンは、キャンドルデモ鎮圧に抗議して部隊復帰を拒否するという良心宣言を行った。このイ・キルジュンは去る2月に機動警察に入隊して、チュンラン警察署で防犯巡察隊で防犯業務をする中、キャンドルデモの鎮圧作戦に投入され、最前線に配置されて非武装の市民たちを押えて極甚な良心の苦痛を経験したと語る。
このイの明らかにした事実は、警察の暴力がどれだけ体系的で残忍なのかをもう一度あきらかにしてくれた。警察当局の主張とは違い 「デモ隊に最前線で対峙する警官が負傷した」のは、まさに警察の「水の大砲(高速放水)のためだった」。そして「デモ隊に当たってけがをしたより、周辺から機動隊自身に押されてケガをする場合が多い」。すなわち、警察が主張する「機動警察の‘甚大な’負傷はデモ隊の暴力のためではなく、実は警察自身の暴力的鎮圧のため」であるということだった。
イはまた、指揮官などが 「殴れ。殴る際にカメラが多いから気を付けて見えないように殴れ」と非武装市民をいかに殴るかの暴力を言い付けたことを証言した。「たとえば、盾を少し持ち上げ、足で脛を蹴るというふうに非常に具体的に指示された警察の暴力は、私は単純に機動警察官個人の偶発的な感情から始まったのではなく、非常に体系的にそして組織的に上部の指示に従って計画されたことを見せてくれるのだ」。
同時に強硬鎮圧のために部隊内でも暴力がはびこっていることを暴露した。「気合の声を大きく上げなければ、殺気が騰騰した姿を見せなければ部隊に帰ってから仕打ちを受けたし、キャンドルデモが続くほど殴打や苛酷な行為はますますひどくなった。7月に入ってからは毎日のように仕打ちを受けた」と語った。若者たちを暴力鎮圧の道具へと作りあげるために、李明博政府がどんなに人間性を破壊するのか見せつけてくれるのだ。
イは正当なキャンドルデモを強制的に抑えることに対して良心の呵責を感じたし、負傷を負えばデモ鎮圧に出ないこともあるので、甚だしくは自分の足を折るということもしたと語る。また「見つからないようにヘルメットの中で泣いたりしたし、良心が白く燃え上がることを感じた」と非人間的な暴力鎮圧の苦痛を訴えた。
BSE国民対策会議はこのイを含めた幾多の若者の大きな良心をこのように傷つけて、人権を踏みにじる李明博政府の暴力鎮圧を強力に糾弾する。同時にこのイの‘良心の自由’を積極支持して、政府の弾圧に屈服しないでこのイが‘良心の自由’を守れるように最後までともにあるだろう。
人間の尊厳を踏みにじる李明博政府の及んだ暴力と公安弾圧は直ちに中断されなければならない。同時に体系的で組織的な残忍な暴力を振るった警察庁長官オ・チォングスは直ちに罷免されなければならない。
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