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7月5日、札幌大通り公園で行われた"チャレンジ・ザ・G8サミット-私たちの世界をつくろう!"と銘打たれた集会は北海道をはじめ世界各地・日本全国から労組・農民団体・市民団体・NGOなどが結集して5000人の参加で成功した。

ニュース映像(NHK)


ニュース映像(TBS)

午前中は、韓国の民主労総のこのかんの牛肉闘争の報告や地球温暖化の問題、中国における新自由主義グローバリゼーションなどについて、分科会が行われた。


韓国の仲間は、まず日本の入管による韓国からの活動家たちに対する入国拒否措置の経過報告を行った。その際に民主労総の活動家が、入国審査官に暴行を加えたとして逮捕されたが、面会時に彼は「審査官が荷物を奪おうとしたから、思わず取り返そうとした偶発的な動きをしただけ。審査官を押したりなどしていない」と語っていることが伝えられた。

この分科会では、反サミット運動の破壊を企図した、日本政府の横暴に抗議する声明を作成することが確認された。

また、このかん韓国で連日続いている米産牛肉反対闘争について、民主労総金属労組の仲間から報告を受けた。

「正直、私たちはこの牛肉闘争の高揚をまったく予期していなかった。最初に街頭に出たのは子どもたちで、大人や運動団体は後からついていったのが実態だ。6月10日に全国で100万人が集まり、翌日に李明白が国民への"謝罪声明"を出してからは、参加者も減りキャンドルが消えるか、という局面もあった。しかし、新たに神父や仏教界が戦線に加わり、運動は新たな息吹を得ている。これからは、こちらから国民にキャンドルを持ち込む闘いが必要だ。そして、ゼネストは、国民に支持され、感謝されている状況だ。李をさらに追い詰めるために、さらに闘いを広げる」と語り、韓国の闘いの熱気と息吹を伝えてくれた。

日本からは、全国一般の遠藤一郎さんが、日韓FTA反対運動の経過を報告し、東水労の仲間からは「水が世界で企業の利潤の対象とされていて、日本でも水道の民営化が狙われている。水は民衆の財産であり生命そのもので、金儲けにはそぐわない。そういう観点でグローバリズムに反対する闘いを続けていく」と、職場と世界をつなげて闘う決意が述べられた。

午後1時に札幌の大通公園で行われた集会では、ウォルデン・ベローら海外ゲストのスピーチが続き、戦争と地球温暖化を作り出してきたG8諸国を糾弾する発言が続き、想像以上に「世界を破壊してきたG8に世界を語る資格はない」という基調で集会が進行した。

デモは、色とりどりの旗、横断幕、パペット(大人形)などで、非常に多彩で多様性を表現するデモが作られた。海外のデモと比較しても遜色のない素晴らしいデモだった。参加者は、それぞれの取り組みや問題意識をスローガンにして、「イラク戦争をやめろ」「原発推進のサミットはいらない」「バイオ燃料より食料つくれ」「農業を破壊するな」「G8は北海道から出て行け」と叫び、踊り、飛び跳ねた。沿道では見物する若い人たちやお年寄りも、非常に好意的にデモを迎えて手を振ってくれた。

しかし、解散地点まであと100メートルもない地点で、突如、機動隊がサウンドデモの列を包囲し、サウンドカーを襲撃。運転していた仲間や同乗していた仲間ら、四人を逮捕するという暴挙に出た。これは五千人の大結集と多様性を表現したデモに、「暴力デモ」というレッテルを貼るための弾圧であることはあきらかだ。警察権力は「サウンドカーが警官にぶつかった」などと主張しているが、弾圧するために機動隊員がトラックに触ったのであり、こういうのを世の中では「当り屋」というのである。また、外国から来た仲間たちは、口々に日本のデモ規制の異常さに驚いていた。前提として、デモを一車線規制しようという日本の警察の手法こそが世界的に特殊で異常なのであり、「トラブル」を誘発するのである。そして、興奮しきった機動隊は、取材中の記者まで逮捕しさっている。絶対に許すことはできない。「サミット警備」の指揮を執る警視庁と北海道警は、たたちに四人を解放しろ!

機動隊の襲撃と弾圧

余談だが、解散地すぐ近くの地下鉄駅の売店では、店員の女性から「デモはだいじょうぶだったの?」と声を掛けられた。「いやー警察が襲ってきて逮捕者でましたよ。警察のほうがよっぽど乱暴でまいりましたね」と応えると、「やぁねぇ、ケガなかった?」としきりに心配してくれた。過剰警備への反発とともに、「G8サミット」そのものへの疑問や違和感は、私たちが思う以上に広がっているのかもしれない。

(F)

(詳細報告は後日)

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