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キ
▲劉暁波さん

■ 弾圧に各界から抗議

08憲章の呼びかけ人の劉暁波氏が、「デマや中傷によって政府と社会主義制度を転覆させる扇動をした」として北京市公安局に正式に逮捕された。劉氏は昨年12月8日、08憲章の発表直前に当局に拘束され、これまで当局の監視下に置かれてきた。

◎08憲章呼びかけ人逮捕 中国 政権転覆扇動容疑で
東京新聞 2009年6月25日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2009062502000103.html

中国は今年の10月1日で、新中国建国60周年を迎え、政府は盛大な式典を準備すると同時に民主化運動などに対する警戒を強め、各地で活動家などを拘束している。

劉氏の正式な逮捕について、アムネスティーインターナショナル、独立中文ペンクラブ、維権網、中国民主論壇などの団体が抗議声明を出している。香港では香港カトリック・正義と平和委員会や民主派らによる抗議のデモも行われる。


■ 「社会主義」の名において弾圧を正当化

劉氏の逮捕理由は、「政府と社会主義制度を転覆させる扇動をした」ことによる。この国家転覆罪については、国際人権団体なども、撤廃を求めているが、われわれは何よりも、みずから中国政府・共産党自身が、「社会主義」の名において民主主義と民主派活動家に対して弾圧を行っていることに強く抗議する。そして「社会主義」には程遠く、「社会主義」とは180度逆の社会へと向かっている社会体制であるにもかかわらず「社会主義」を僭称し、「社会主義」を貶めていることにも強く抗議する。

■ 民衆から乖離した中国共産党

6月24日付の東京新聞に、中国共産党の「人民離れ」を象徴する記事が掲載されている。中国河南省鄭州市の幹部が取材記者に対して「あなたの取材は共産党代表か、それとも庶民代表なのか」と恫喝したことが、インターネットなどで集中砲火を浴びているという。

◎市幹部記者に『党側か、庶民側か』 中国、失言に批判集中
東京新聞 2009年6月24日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2009062402000068.html

労働者民衆の前衛として、日本帝国主義と国民党腐敗政権をたたき出した中国共産党が、60年を経た今日、いかに人民大衆から乖離しているのかということを象徴するニュースである。

■ 毛沢東主義者も治安対象に

弾圧されているのは、いわゆる「民主派」だけではない。熱烈な毛沢東支持者である鄭州の葛麗英は6月19日に鄭州市公安局から出頭命令を受け、公共秩序をかく乱したことを理由に拘留されている。当局によると、祖先をとむらう清明節に毛沢東を記念する行事をおこなったこと、新左派の主催するウェブサイト「烏有之郷」(ユートピア)で鄭州の労働者による毛沢東の読書会についての報道をしたことが、「社会秩序をかく乱させた」ことにあたるという。

■ 独裁も階級も存在するのに社会主義?

中華人民共和国憲法の第一条は次のような一文からはじまる。

「中華人民共和国は労働者階級が指導し、労働者と農民の同盟を基礎とする人民民主主義独裁の社会主義国家である」

社会主義に対する二重三重のデタラメがこの短い文章の中に織り込まれている。社会主義とは、階級が廃絶された社会である。社会主義社会においては階級は廃絶されているのだから、支配的階級の抑圧装置である国家も廃絶されている。当然、あらゆる「独裁」も存在するはずがない。「プロレタリア独裁」とはある国において資本主義が打ち倒された後も、長期にわたり人為的には廃絶することができない階級社会において、階級や国家抑圧の廃絶にむけて労働者階級が指導する政治体制である。

中国共産党は「人民民主主義独裁」というあいまいな概念で「プロレタリア独裁」に代えているという問題は置くとしても、「独裁」の対象は本来は資本家階級でなければならないはずである。だが、現実の中国においては、中国共産党の官僚が労働者・農民の上に君臨し、その「独裁」を簒奪してきた。生産力の解放と市場の活用を目指すべきであった「改革・開放」政策は官僚独裁によって資本主義復活のベルとコンベアーと化した。

一九八九年の民主化運動に対する弾圧によって、中国労働者階級の力は大きく制限され、官僚が資本主義復活を恐れる必要がなくなった。90年代、官僚独裁と世界資本主義の利害は、さまざまな小競り合いと衝突を繰り返しながら合流していく。

■ 社会主義の名において!

6月16日から三日間の日程で開かれた中国全国政治協商会議第11回常務委員会第6回会議では、貧富の格差は改革開放初期の1980年代、4.5:1だったが、現在は12.66:1にまで広がっていると指摘、また中国の富の70%が0.4%の人間に集中していることが報告された。

このような中国社会に君臨する中国共産党が「社会主義」の名において、民主主義を圧殺し、貧富の格差や官僚の腐敗に苦しむ労働者や農民の抗議を弾圧している。

中国共産党官僚は「デマや中傷によって」ではなく、民主主義の抑圧と労働者・農民への弾圧によって社会主義社会へ向かう道筋を転覆したのである。

われわれは社会主義の名において、劉暁波氏をはじめとするすべての政治犯、思想犯の即時釈放と弾圧の停止を要求する。

われわれは社会主義の名において、民主主義を追求する中国民衆、官僚と資本の過酷な搾取に抗う労働者・農民、民族自決の闘争に連帯する。

(H)
(※)日本から中国に帰国しようとして、中国政府系の航空会社に搭乗拒否されていた民主派活動家の馮正虎氏が、6月24日に三度目のトライで帰国を果たしたが、その後の消息が全く取れなくなっているという。馮正虎氏の帰国宣言については下記のブログ記事を参照してください。

◎馮正虎:第三回帰国公告(ブログ「おもいつくまま」より)
http://blog.goo.ne.jp/sinpenzakki/e/553d155d826a9526d3edab706ba9ee4b

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» 発行されたばかりの劉暁波氏の本
昨日の記事で,中国の民主活動家・劉暁波(リュウ・シャオボ)氏への懲役刑判決のことを取り上げたが,今日,大学生協の書店で,この劉暁波氏の,出版されたばかりの本を見つけた. 天安門事件から「08憲章」へ (藤原書店,'09年12月30日発行) 3千円を超える高価な本だったが,応援の意味も込めてすぐに購入した. 応援のクリック歓迎 (1日1回まで) 裏の帯に,編集者である劉燕子(リュウ・イェンズ)氏の解説からその一節が抜き書きされている.日本の知識人の中国に対する姿勢について,まさに核心を突いた言葉で...
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