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不起訴を受けて
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 10月26日に東京・渋谷で行われた「リアリティツアー2‐‐62億円ってどんなだよ。麻生首相のお宅拝見」で不当逮捕され、11月6日に処分保留で釈放された3名について、11月27日、不起訴処分が決定しました。救援会としては、これも、弾劾声明に賛同を寄せていただいたみなさま(個人・団体約700件)、はやくからご支援をいただいた全国、全世界のみなさまのおかげと深く感謝しております。本当にありがとうございました。

 ここであらためて、リアリティツアー弾圧の不当性と、この間の警察の無法ぶりを訴えたいと思います。


 まず、警察は「捜査」と称して、明らかな無法行為を行いました。11月5日、3人釈放の前日に、警察は一斉に家宅捜索を行いました。うち1名の自宅では、立会人なしで野放図な家宅捜索が行われました。また、警察は行動の主催者でもないフリーター全般労働組合の事務所にも押し入り、しかも被疑事実と何の関係もないパソコンを押収していきました。起訴すらできないことで警察は3名を「現行犯」逮捕しておきながら、自宅や事務所に「証拠」を探しに来たのです。まったく嫌がらせとしか言いようがありません。また、逮捕された3名への扱いも不当極まりないものでした。逮捕当日、渋谷署は2時間にわたって弁護士の接見を妨害し3名の防御権を侵害しました。取り調べにおいては、事件とは無関係な個人の日記帳を押収して本人にその内容を伝える、「黙秘を続けていると日常的に公安が張り付くよ」などと脅迫を繰り返すなど精神的な拷問を繰り返しました。このような警察の無法行為を決して許すことができません。

 不当逮捕があってから、逮捕に疑問をもった国会議員によって、4回にわたって国会質問がなされました。鈴木宗男議員(10月30日)、阿部知子議員(11月6日)、近藤正道議員(11月13日)、河村たかし議員(11月14日)。これらの答弁を通じて、警察の信じられないような考え方があきらかになっています。

 11月14日、河村議員にたいする答弁のなかで、警視庁池田警備局長は、リアリティツアーが届け出のない集団示威行動であり、東京都公安条例第一条違反にあたるとしたうえで、次のような発言をしています。「集団示威運動というのは、プラカードを上げるとか風船を上げるとか、そういうような気勢を上げるような行為」である、と。

 そもそも東京都公安条例は、憲法21条で保障されている「表現の自由」を侵害する不当な条例でしかありません。しかも、この条例にしても、個人がプラカードをもって歩く行為を集団示威行動として規制することはできません。

 しかし、答弁ではプラカードを上げるという「個人行動」が集団示威行動にあたり、規制の対象となると述べられています。これでは、たとえば集会に出かけるとき駅から多数の人びとが下車し、そのうちの何人かがプラカードを担いで会場に向かっていたとしたら、それは規制の対象になりかねません。あるいは、デモの終了後、流れ解散の道すがら、すれちがうデモ隊にエールを送ろうとプラカードをふりまわしたとしたら、それも集団示威行動と見なされかねません。

 わたしたちはここで、池田警備局長の東京都公安条例第一条解釈がまったくの誤りであり、このような答弁が通用するならば、わたしたちは集会に参加することも、解散することもできないということを強調しておきたいと思います。

また、ツアーの当日、事前の話し合いで、警察側は「デモじゃないのだから歩道を歩け」と述べていました。これは、当日の逮捕が池田警備局長の示した基準とは、まったく関係なく行われたことをあらわしています。逮捕も、その後でっちあげられた基準も、完全にでたらめなのです。

 このように、警察対応のでたらめさが明らかであるにもかかわらず、政府はかたくなに弾圧の不当性を認めようとしません。11月13日午前の会見において、松本官房副長官は、弾圧について「警察当局が法令にのっとり、違法行為に対して厳正かつ適切に対応したものと理解している」と話し、警察対応に問題がなかったと述べています。

 しかし今回、不起訴処分が決定したことで、あらためてリアリティツアー弾圧の不当性が明らかになりました。麻生邸を見に行くこと、路上を歩くことは、まったく弾圧されるいわれのない正当な行為です。また、不当逮捕から今日まで、精神的にも、仕事や生活面でも、3名がうけてきた被害と苦痛は計りしれないものがあります。わたしたちはここで再度、長期間にわたって3名を不当逮捕・勾留し苦しめた警察に強い怒りを表明するとともに、リアリティツアーへの不当弾圧に対して謝罪を要求したいと思います。

怒りをこめて言う!
ツアーへの不当弾圧を、謝罪せよ!
麻生太郎首相は部下の不始末の責任をとれ!

11月28日
麻生でてこい!!リアリティツアー救援会

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