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 12月16日の勝利は判決を受けて、12月21日、東京・池袋で国賠判決後の集いをおこなった。30名が参加した。 内田雅敏弁護士は判決のときと同様、裁判の大きな流れを解説した。Aさんの活動が組織的であり、極左暴力集団特有のものであるから逃亡・証拠隠滅の恐れがあるという県の論理について、「証拠がないという記述が随所に出てくる。がい然性がないことを知っておこなった捜査は違法だと、裁判所は認めた。目的が情報収集であるところにまで踏み込んだ」と評価した。一方で裁判所の責任を認めなかったことについて「民事裁判だから論争できたが、公安警察の暴走をチェックするのは本来裁判所だけだ。もともと別の裁判で、裁判官が極左暴力集団の定義を真面目にしようとしなかったことも、裁判をやろうという意欲をかきたてた」と述べた。

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 川村理弁護士は「免状不実記載という容疑での不当弾圧は、80年代から90年代に活動家の住所を特定する目的で猛威を振るった。今回、最初はどうかなと思ったが、県側書面の論理的飛躍、裁判所の警察に対する積極的な文書提出命令などを見て勝てるかなと思った。もし控訴されれば、東京高裁は大変だろうが、そのときは地裁にもまして主張を前面に出すことが大切」と分析した。

 原告の3人からもアピールを受けた。Aさんは照れくさそうに挨拶した後、判決文を詳細に評価した。Aさんは、警察のせいで自身のプライバシーが取りざたされた裁判をここまでやりきった。「国賠裁判勝利する会」としてどんな支援ができたのか、できるのか突きつけられる時期が来ている。

 大阪で家宅捜索を受けたDさんも発言した。「裁判ではわれわれがそれほど過激でないという主張をした部分もあるが、過激なことを考えたとして、それで逮捕、捜索されるのはおかしいということを言いたい。」「捜査員は、お前さんと呼んだ自分に対し、一般人がそんな呼び方するな、とげきこうする。私が、大阪まで来てどんな証拠がわかるのかと聞くと、捜査員はそれがわかるかわからないか、わからないから捜査するんだ、と言った」と振り返った。共謀罪法案が審議される中、既成事実作りを急いでいた、安倍政権と警察のでたらめが見えてくる。

 また7時間もの家宅捜索に立ち会わされたBさんは、横浜地裁勝利の感想、家宅捜索の様子を詳細に語った。Bさんは精神的な痛手からようやく立ち直ろうとしているというが、佐藤証人のうそ、大事な写真などを指紋調べの鉄粉で汚された悔しさ、捜査情報が破棄されず、担当警察官も個人的責任を問われないことの不当、を訴えた。

 その他、若干の質疑を経て、勝利する会のメンバーなどから感想が伝えられた。最後に「リアリティーツアー弾圧の当事者が泣いて訴えていた。弾圧は政治の問題であると思っていたが、今回の裁判を通して人間の問題だと思った」という発言があった。公安警察の暴走を許さず、逆に、真の人間性、真の民主主義をこの社会にどう実現できるのか。1審判決を終えて、われわれもまた、問われている。

(海)

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