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治安・軍事訓練の防災訓練反対!

 8月30日、自衛隊・米軍参加の東京都総合防災訓練に反対するデモと集会(主催・実行委員会)が行われ、60人が参加した。

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▲「社会の軍事化のための"防災"訓練反対」を訴えて60人がデモ

 東京都は、2000年の「ビッグレスキュー」(首都を救え)を掲げて防災訓練に自衛隊を参加させ、以降、首都防衛のための治安訓練を繰り返してきた。自衛隊の出動は、首都防衛のための軍事演習として位置づけて部隊展開しており、同時に「武力攻撃事態(戦時)対処」、「大規模テロ対処」を想定していることは間違いない。さらに米軍も参加させ横田基地を拠点とした支援物資搬送、東京港臨海部に待機する米軍艦船への負傷者受け入れ訓練などの後方支援を日米安保体制実践強化の一環として訓練を強行している。

 このような軍事行動とセットで住民には、「自助・自救」などと迫り「自主防災組織」を作らせ、強制動員を訓練する場として繰り広げてきた。これは戦争対処としての国民保護法に基づいた訓練としても応用できるものだ。また、石原都知事が在日外国人に対して差別・排外主義を扇動してきたが、警察権力の指導の下に「自主防災組織」による在日外国人への監視・排除、「不審者」摘発などの役割を担う組織へと育成していくこともねらっている。

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▲自衛隊と米軍が前面に登場した「防災」訓練


自衛隊・米軍ヘリで搬送訓練繰り返す

 治安訓練の性格をもった今回の防災訓練は、東京都・世田谷区・調布市合同として強行した。訓練のメインは、世田谷公園に隣接する自衛隊三宿駐屯地にある自衛隊病院と連携して陸上自衛隊医療ユニットが参加した軍事医療訓練だ。自衛隊の参加は二百五十人。負傷者搬送訓練では米軍ヘリも登場し、米海軍揚陸艦「デンバー」に搬送する計画だった。この日は、台風でデンバーが東京港臨海部待機ができなかったため中止となったが、米軍、自衛隊、警察ヘリを使って帝京大病院(板橋)、防衛医科大(所沢)、横田基地への搬送訓練を強行した。さらに、横田基地、赤坂プレスセンターを拠点とした支援物資郵送訓練も行っている。

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▲まるで指揮官気取りの石原慎太郎

 この軍事展開と一体となって世田谷区と調布市の連携会場では、国民保護体制=戦争対処訓練である避難訓練が行われた。住民、高校生などの学生動員は、相互応援協定に基づいて消防団を軸に避難誘導、避難所開設訓練を行った。とくに自衛隊などが避難所運営支援と称して自衛隊のイニシアチブによって進められた。

 調布会場では、救出救助訓練をメインに自衛隊が武蔵野の森公園にベースキャンプを設置し、部隊展開と野営訓練だ。さらに調布飛行場と立川の災害医療センターを拠点とした支援物資搬入訓練を行った。

 このように今回の防災訓練も自衛隊・米軍が参加した治安・軍事訓練の性格を持った全体像が浮き彫りになった。すでに防衛省は、「防衛計画の大綱」の中で来春にも東部方面隊を解散し、第一師団を「対テロ首都防衛集団」に改編することを明らかにしている。練馬駐屯地に司令部を置き、首都軍事展開をする「戒厳軍」としての役割を担わそうとしている。この自衛隊組織改編を見据えながら、この間の防災訓練で蓄積してきた資料を組み込み作戦のレベルアップをめざしているのである。

 住民を強制動員した治安・軍事訓練である防災訓練を粘り強く監視し、反住民的性格を色濃く持った実態を社会的に暴露し、グローバル派兵国家作りを許さない取り組みの一環として反防災訓練運動を強化していこう。

粘り強く監視し、防災訓練の実態を暴き出していく

 実行委の呼びかけで三軒茶屋の丸山公園に六十人の仲間たちが集まった。実行委は、午前中の監視行動を報告し、自衛隊・米軍が参加し、住民が動員されている実態を明らかにしていった。軍事行動として位置づけて展開されている防災訓練を厳しく糾弾し、参加者全体でデモに移った。三軒茶屋の人々に防災訓練の実態や危険性をアピール。世田谷公園横から三宿駐屯地前で「防災訓練反対!戦争のための軍事訓練をやめろ!住民の強制動員を許さない!」の抗議のシュプレヒコールを行った。

 デモ終了後、代田区民センターに移動し、報告集会を行った。世田谷区会場監視団は、自衛隊がカレーライスの炊き出しを行い住民浸透を強化していたことや横田基地を拠点とした米軍ヘリの離発着の様子を報告した。

 仙川会場監視団は、ボランティアと称した強制動員、消防団を軸とした避難訓練を報告。訓練参加者は、不本意な動員のため緊張感がなく、防災グッズをばらまき、ムダな税金を撒き散らしている実態を明らかにした。

 調布市会場の監視団は、冒頭、会場入場を警察権力による不当な検問によって阻止されたことや、監視ビデオ撮影を執拗に妨害され、あげくのはてに「逮捕するぞ」と脅迫してきたことを厳しく糾弾した。さらに自衛隊の部隊展開時に合わせて石原都知事が登場し、「自助・自救」「地域を守ることは国を守ることだ」と発言したことを紹介し、防災訓練がどのように位置づけているかを石原発言によって明らかであることを批判した。

 みんなの宮下公園をナイキ化計画から守る会、国民保護訓練に反対している長野の仲間、目黒で反戦反核運動を取り組む宮本なおみさん、墨田区で韓国・朝鮮人殉難者の追悼と追悼碑建立の取り組みを行っている仲間、反天皇制運動連絡会から報告と連帯アピールが行われた。パトリオットミサイルはいらない!習志野基地行動実行委員会からのメッセージが紹介された。

 最後に継続して反防災の取り組みを粘り強く行っていくことを確認した。

(Y)

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