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8・19原子力空母配備阻止の全国陣形の構築を
 新たな闘いに奮闘していこう

  5月16日、横須賀市議会は、「原子力空母母港化の是非を問う住民投票を成功させる会」が8月19日の米海軍原子力空母ジョージ・ワシントン横須賀配備に反対にむけて提出していた住民投票条例案を否決した(定数43、反対33、賛成8)。グローバル日米安保体制と基地利権パイプの強化の立場から蒲谷亮一市長と配備推進派(自民、公明、保守、民主党系)は、07年2月の直接請求否決に続いて共同で敵対した。

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 議会で推進派は、「国家として日米安保を堅持する限り、原子力空母の受け入れは自然なこと」「国家的要請と自らの繁栄について現実を直視して判断してきた。二者択一形式の住民投票を実施しても、市政の将来に大きな混乱要因を残すだけだ」などと自らの利権確保をなんらためらうこともなく発言したり、最も優先されなければならない市民の生存権、環境権、人権を否定する暴言を繰り返した。また、蒲谷亮一市長にいたっては、住民投票条例案に対してむきだしの敵意を示し、「国の専権事項である空母問題は、市に最終決定権がないため住民投票になじまない」と意見書を提出し、市民の安全・環境を守る立場である市長自らが破壊推進者としてイニシアチブを取り、立ち振る舞った。市長・推進派の暴挙を絶対に許してはならない。

 今回の住民投票条例の制定を求める直請求数は、4万8661人(市内有権者数の7人に1人にあたる)だった。これは前回の07年1月時の直接請求数3万7858人よりも約1万人も増えており、明らかに原子力空母配備に対する不安、危機感が強まっていることの現れである。推進派は、この流れが強まっていることをよく知っているがゆえに従来から使ってきた「国家的使命と基地利権」をふりかざし、4万8661人の声をゴミ箱に捨て去ったのである。これは地方自治政治の放棄であり、破壊である。

 なお推進派は、直接請求数が前回より大幅に上回ったためさすがに日米政府の忠実ぶりを示すだけではまずいと思い、国にむけて「原子力空母の安全性の確保、防災体制の強化、米兵犯罪の再発防止をもとめる意見書」にアリバイ的に賛成せざるをえなかったのである。意見書は、議会全会一致で採択した。

 住民投票を成功させる会の呉東正彦弁護士は、「否決が負けとは思っていない。市民の不安が議員一人一人に無視できないものになったからこそ意見書につながつた。5万人の意思表明を米政府と米海軍も無視できないはずだ」と述べ、今後の運動の方向性を訴えている。

 仲間たちに8・19原子力空母配備阻止の闘いを強化していくために今回の事態をただちに報告し、全国的な配備阻止にむけた陣形を広げていこう。(Y)

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