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 12月15日、鳩山政権与党三党の基本政策閣僚委員会は、三党による作業部会を作って、普天間基地の「移設」先について再検討していくことを決定した。これにより「辺野古新基地建設」問題の「年内決着」を先送りとなった。「辺野古以外の解決先」はないとして「日米合意」による「米軍再編」プランを既定方針通り早期に遂行せよ、とする米国ならびに自民党などの圧力を跳ね返したことは、沖縄県民の反基地闘争の大きな発展が作り出した一歩前進である。

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 同時に、閣僚委員会では政府の側から来年度予算に普天間基地「移設」関連経費を盛り込み、辺野古の環境アセスメントの作業を続けることも提起された。「五月までに確定」という案が社民党の反対によって確認されなかったものの、「辺野古移設」関連予算やアセスの継続が政府によって提示されたことは、今日の力関係の反映でもあり、したがって「普天間閉鎖・辺野古断念」を実現するためには、「本土」での沖縄と連帯した闘いがいっそう重要になっていることをあらためて確認するものである。いまや「普天間・辺野古問題」は情勢に焦点であり、自公政権を打倒した労働者・市民の闘いがいっそうの飛躍を勝ち取れるか否かの試金石となっている。

 閣僚委員会が開かれたこの日の午後六時半から「普天間基地はいらない 新基地建設を許さない緊急集会」が平和フォーラムと辺野古への基地建設を許さない実行委員会の呼びかけで開催された。

東京・永田町の星陵会館で開かれた集会に先だって、辺野古実は首相官邸前での行動を行い、168人が結集した。集会では沖縄からヘリ基地反対協共同代表の安次富浩さんが発言し、「今日の委員会の結論では納得できない。アメリカの顔色をうかがうような姿勢ではだめだ。もう辺野古には作れないことを示すべきだ」と檄を飛ばした。許すな!憲法改悪・市民連絡会」の高田健さんは、「マスコミなどで使われる『外交の継続』という言葉はまやかしだ。密約に示される日米外交のあり方を継続していいわけがない。政権が替わったのだから従来の外交が変わるのは当たり前だ」と訴えた。

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辺野古実の行動

星陵会館での集会は、予備の椅子を出しても足りず、ついにロビーのTVで集会を見ることになった人も出る盛況で、六百五十人の超満員となった。平和フォーラム副代表の藤岡一昭さんが主催者あいさつ。藤岡さんは「沖縄の闘いが日本がどう変わるかを問うている」と語り、この間の「米軍再編」をめぐる経過を報告し、「今日の閣僚委員会は対米交渉のスタートだ」と強調した。

続いて民主党の平岡秀夫衆院議員、社民党の重野安正幹事長・衆院議員があいさつに立ち、「県内移設」を絶対にさせないとの決意を語った。山内徳信参院議員(社民党)、渕上貞雄参院議員(社民党)、又市征治参院議員(社民党)、吉泉秀男衆院議員(社民党)、服部良一衆院議員(社民党)、中島隆利衆院議員(社民党)、近藤正道参院議員(社民党)瑞慶覧長敏衆院議員(民主党)が一言ずつあいさつした。

次に沖縄からかけつけた二人が登壇した。安次富浩さんは「最初は連立政権の沖縄政策に期待したが、岡田外相の姿勢の変化や防衛省の代弁をするだけの北澤防衛相の発言にはらわたが煮えくりかえる思いだった。なぜ堂々と米軍再編見直しの対米交渉ができないのか。新政権は前政権のツケを踏襲する必要はない」と語った。さらに「今日の委員会の決定は一歩前進・一歩後退だ」と辺野古新基地予算計上やアセス継続の政府方針を批判した。

沖縄平和運動センター事務局長の山城博治さんは「新政権の成立とともに米国から激しい圧力がかけられた。米軍再編見直し、日米地位協定見直し、思いやり予算見直しが『反米三点セット』だというのだ。この闘いは民主主義を獲得し、属国的地位からの回復をはかる闘いだ。この間沖縄の基地問題は全国知事会、全国町村長会でも取りあげられ、伊波・宜野湾市長は、辺野古がどうあろうと普天間の部隊はグアムに行くことになっている、という米側の資料をもとに国会議員に働きかけている。1月24日投票の名護市長選で基地反対派が勝てば、自民党沖縄県連も基地容認の態度を変えることになるだろう」と述べた。

最後に、神奈川平和運動センターの加藤泉さん、全港湾の伊藤委員長、辺野古実から「うちなんちゅの怒りとともに!三多摩市民の会」の古荘斗糸子さんが連帯のアピールを行った。古荘さんは「安保ウィルス」に汚染されたマスコミを糾弾し、「不平等な日米関係なんかこわれた方がいい」と訴えた。

最後に平和フォーラム事務局長の藤本泰成さんが1月30日の「普天間基地はいらない 新基地建設を許さない全国集会」(午後2時、日比谷野外音楽堂)への一万人結集で成功させよう、と呼びかけた。一月二十四日の名護市長選での稲嶺候補の勝利、1・30集会の成功をバネに「普天間基地閉鎖・新基地断念」を勝ち取るために全力を上げよう!(K)

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