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 1月11日、三里塚・暫定滑走路に反対する連絡会の呼びかけで「木の根ペンション一坪共有地調査活動&加瀬勉さんのお話」が行われた。この日の反対同盟の旗開き終了後、参加者は、横堀大鉄塔のの中段に上がり、成田空港全景・横堀の一坪共有地を視認チェック。続いて、木の根ペンションに移動し、プール、ペンション周辺の共有地の調査を行った。

キ
 

 その後、ペンション二階で「一坪共有地堅持 農民追い出しを許さない」をテーマに加瀬勉さんの報告が行われた(報告要旨・別掲)。

 山崎宏さんから大地共有委員会の取り組み、空港会社の一坪共有地売却要請手紙の配布状況、共有者からの問い合わせなどについて報告した。

 さらに、「一回目のニュースレター(08・8・24)は、全国の仲間たちの協力によって新名簿にもとづいて配布することができた。しかし、返却、届いていない共有者の存在も明らかになった。すべての仲間たちに配布し、共有地堅持を訴えていくためにニュースレターの手渡しや新住所の申請に協力していいただきたい」と要請した。

 二人の報告後、質疑応答に入り、とりわけ相続問題について論議が行われた。

 大地共有委員会の「一坪共有者の権利移転の手続について」を再確認した。(Y)

 ●「一坪共有者の権利移転の手続について」(大地共有委員会)から
 ケース〈1〉の場合─「一坪共有者本人が死亡しているが、一坪共有者でもある子どもが「相続」する意向があるが、どのようにしたらいいか」

 ケース〈2〉の場合─「自分が『死亡した場合』を想定して、事前に反対の意志がある者への「相続」は可能か」

 回答 共有者の権利は、「反対する意志」が第一条件です。一般的な「財産」としての「相続」という概念には当たりません。

 ただ、「反対の意志」がある近親者、友人、知人への移転については共有者の意志を尊重したいと思いますので、その際には大地共有委員会にご連絡ください。具体的手続については大地共有委員会よりお知らせします。

 ●「三里塚大地共有契約書」より

 「二、受贈者は、土地の権利は取得するが、転売、贈与、担保の設定等、権利の移転及び共有地の分割は一切しない。

 但し、死亡の際は、受贈者の意志をひきつぐ一人に相続するか、反対同盟の指定する者に共有持分を移転する。

 三、受贈者は、当該土地の利用及び使用については、反対同盟と相談し、共有者同志の意志を十分いかして活用する。」
      

 加瀬勉さんの報告
「一坪共有地堅持 農民追い出しを許さない」

 木の根ペンションに来る前に横堀団結小屋に立ち寄ってきたが、小屋の土地は私の名義になっているが、反対同盟に貸し付けてある形になっている。案山子亭も利用権を取っているはずだ。横堀団結小屋の土地はよく管理していただきたい。


 ペンションの共有地は、小川明治さんと小川源さんの遺言の土地だ。二人は生涯をかけたわけだ。私との約束を守って死んでいった。その土地を遺言として引き継いだ。

だからそれを守る義務がある。道義的にも思想的にも自分の生き方としてもだ。同時に、これは日本人民の土地なんだ。日本人民の共有の財産だ。これを守りきるかどうかは、われわれの階級闘争の運命に関わることである。

 これを売り飛ばして左団扇のやつは、日本の革命はできっこない。三里塚の土地を売って、他のところで頑張りましょう、頑張りましょうというのは信用できませんよ。

 かつて共有化運動をやる時に東京で三日か、四日間徹夜で共闘会議で大論争を行った。私は、「日本の革命に生涯をかける人に、この土地の共有化をしてほしい。大衆的な共有化は賛成できない」と主張した。これは原則的な問題だから、三十人~五十人ぐらいの共有者で結構だと強調した。

 ところが東京の共闘会議は、共有化運動は大衆運動として広く募ったほうがいいという意見だった。結局、共闘会議に押し切られ、反対同盟が中心になって大衆運動として共有化運動を始めることになった。
 ところが一つは共有化運動を妨害する中核派のゲバルトがあった。その過程を闘い抜いたが、今度は共有化を進める運動主体の共闘部分が崩壊していった。片方から内ゲバでかかってきて、他方では運動体が崩壊した。それが今日的状況まできてしまった。

 だからこそかなり政治的に、この土地を所有し決意を固めてもらいたい。反対同盟の遺産であるし、日本の階級闘争の拠点として人民の土地であるからいかなる場合でも、この土地を売らないという思想を貫いてほしい。

 組織論、運動論について提起したい。

 第一段階としては、一坪共有化全国連絡会みたいなものを作り、大衆運動を展開していくことだ。空港の中に土地を持ち、大衆運動が重なることによって物質的基盤が強化される。各地区で十人でも、二十人でもいいから、支部みたいなのを作って、たえず三里塚の情報を伝え、顔をあわせて、お互いに頑張ろうと交流を継続していくことが大事だ。登記簿にしたがって、名簿を整理し、葉書・手紙を発送し、情報交換を行うことだ。

 そのうえで年に最低三回は、三里塚現地に来て草を抜き綺麗にすることが必要だ。土地の管理をちゃんとやることだ。つまり、作業をしながら魂を入れていく。横堀と木の根については、たえずそこから目を離さないことだ。

 今後の課題について提起したい。

 第一は、これだけ時間がかかってくると相続問題がぬきさしならない。相続問題が発生する場合は、事前に反対同盟に返してもらうことも含めて了解をとっておかないとだめだ。

 第二は、日本の食糧自給体制が崩れている状況の中で畑、農地の大切さをもう一回問い直さないとだめだ。あらためて食の安全と大切さを考えてみると、人類の解放にとって「大砲かバターか」のテーゼは続いている。

 第三は、軍事再編、空港再編など新しくできている問題を、もう少し掘り下げて三里塚とどんな関係があるか議論していくことだ。

 資本は、大量の労働者に対して首切りをおこない大失業状況になっている。三里塚と同じことをやっている。労働の現場の中で、三里塚の暴挙を訴えつつ、同時に食の大切さと安全についてどうするのかを論議していくことは重要だ。

 第四は、世界で一番水を使っているのが日本だ。タマゴ一つを生産するのに、牛の一キロの肉を作るのにその計算をすると、世界で一番、水を消費しているのが日本だ。

 さらに、地球の裏側からまぐろを買ってきたり、大豆を買ってきたり、いろんな穀物を買ってきている。何万トンの船が往き来している。膨大に地球を暖かくしているのだ。だから食料輸入問題とエネルギー問題について同時に考えなければならない。

 こういった問題を整理しながら三里塚との関わりをもつようにしていただきたい。ぜひいい方法をみつけてほしい。

(了)

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