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11月2日、「鎌田慧さんと行く三里塚・東峰部落 芋堀り&収穫祭ツアー」に参加しました。主催は、成田バスツアーの会。さわやかな秋晴れの中、バスは満杯。
東京駅八重洲を出発し、車中で会の中里英章さん(七つ森書館)から、カラーの航空地図を見ながら現地の様子、一日のスケジュールの説明がありました。収穫祭のメインイベント「宝さがし」があると紹介されると、参加者からは歓声が上がりました。
楽しいお話の後には最近の厳しい状況も伝えられました。中里さんは、「北伸でB滑走路を延ばす工事が続いている。誘導路を作っていて、東峰の森が迂回路にあたるので森がほとんど潰されてしまった。夜も工事が続けられている。飛行機の離着陸の時間延長計画もある」と話されました。
権力の住民監視ではなく、住民による権力監視を
続いて、参加者の自己紹介。そして、鎌田さんのお話が始まりました。
「日本は今、 転換期に入っている。日本資本主義はどん底で政治も崩壊しつつある。更迭された空幕長のような幹部が自衛隊にいるということは、いつ戦争するか分からない連中が指導者にいたということだ。防衛大学ではこれが連綿と続いていて何ら反省がないということがはっきりした」と怒りを込めて批判しました。
さらに元国交相の中山の「ごね得」発言を取り上げながら、「そもそも三里塚闘争は 金目当ての闘争ではなかった。民主的手続きの問題だったが、それを金目当てと言う品性のいやらしさ、日本の政治のひどさが、
このかんよく現れた。 こうやって三里塚に向かっているといつも亡くなった人たちの顔が思い浮ぶ。いろんな人たちの思いと膨大な時間が三里塚闘争にはある。日本の市民闘争の中でこれだけ広範囲に全国化した闘争というものは珍しい。この闘争はいろいろな人の心に残っている。そしていろいろな闘争につながっている。この経験はまだまだこれからもいろいろな地域で花開いていく。そもそも強制代執行は、民主主義国家では許されないはずだが、 これからもいろいろな場所でやられようとしている。しかし阻止しきれていない。これからも監視し、積極的に関わっていく必要がある」と強調しました。
真剣勝負? 「宝さがし」
東峰の石井紀子さんと「たんぼくらぶ」の皆さんが耕している芋畑に到着。
芋掘りが始まりました。ふわふわの土の中から紅色のさつま芋がたくさん採れました。 さつま芋がいっぱい詰まった袋を手に皆、満面の笑顔でした。
土だらけになって、次は収穫祭へ。収穫祭は新しい出荷場で行われました。
前日から 煮込んだスープ、創作野菜料理、フィジアンカレー、竹パン、バーベキュー、そば打ち など盛りだくさん。秋晴れの一日を美味しい料理が彩りました。
これだけではありません。アスレチックコーナー、木の上に作られた草の家、「大根でっぽう」コーナーもありました。「大根でっぽう」の商品は手作りの木彫りの動物。そして、「卵拾い」では担当者の楽しい解説に参加者は
思わず吹き出しながらも、多勢(?)のニワトリを掻き分けながらまだ温かい卵を拾いました。
そして、待ちに待った宝さがし。大人も子どもも地図を見ながら真剣そのもの。
一生懸命に「宝」を探しました。「賞品」は野菜、米、純米酒、特等賞の鴨肉一キロなどでした。外れて残念そうにしている人たちにも残念賞や、巨大かぼちゃの重さ当てなどが用意されていて、企画してくださった方たちのきめ細やかな心が伝わってきました。
今も続く住民追い出し政策
収穫祭後、東峰地区とらっきょう工場に移動。横堀地区に住む山崎宏さんから成田空港をめぐる現地報告がありました。
山崎さんは、「空港会社は2010年の3月に平行滑走路を供用しようとしている。ジャンボ ジェット機の飛行もやってくると思われる。これ以上の轟音、排気ガスを撒き散らし上空を離発着するということは住民を追い出す
ということに他ならない。さらに、離発着を年間20万回 から22万回、更には30万回も言い始めた。かつて、円卓会議の中で、「今後、住民の意思を無視して工事を進めるようなことはしない。過去のやり方について謝罪する」と確約したにも かかわらず、やりたい放題である。三里塚は過去の闘いではなく、現在も続いていることを知って欲しい。そして現地に少しでも触れることを通して、この現状を知って欲しい」と訴えました。
その後、東峰共同墓地へ。木が生い茂る静かな空間に島村家、大木よねさん、石井武さん、萩原家のお墓があり、みんなでお参りしました。
これからもより多くの人たちが三里塚に集い、この現状を共有し、楽しみ、ふれあうことで、三里塚はもっと元気になっていくと思いました。来年もぜひ参加したいと思います。毎年、十一月の第一週の日曜日に行われると
いうことなので今からスケジュール調整しようと思います。(青)