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全体と全国集会第一部について

 十月二日から三日にかけ、10・3NO NUKES FESTA2009全国実行委員会主催による分科会と放射能を出さないエネルギーへの政策転換を求める全国集会が開催された。また全国集会をはさんで、二日には省庁交渉や「上関原発建設中止」を求める署名と「原子力政策の転換」を求める署名の提出行動、四日には自主企画などの関連行事が都内で開催された。「上関原発」署名は約六十一万筆、「政策転換」署名は約五十七万筆が集った。

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▲7000人で賑やかにパレード

 東京の三日の朝は断続的に強めの雨が打ちつけ、ブース用のテント設営が完了する前に午前十時開場時間を迎えた。パネル展示を断念したグループもあった。原発現地の平和フォーラム・原水禁参加の団体、首都圏に拠点を置く市民グループによる展示や物販など、六十あまりブースが軒を連ねた。若狭湾のへしこ(サバのぬか漬け)や鹿児島のきびなごの天ぷら、島根の卵かけご飯、静岡のお茶、北海道のナチュラルチーズなども販売され、明治公園の西側半分のエリアでは、全国の住民運動と首都圏の市民による交流が盛んに行われた。
 

 午前十一時すぎ、全国集会の第一部がはじまった。「The琉球ネシアンズ」や李政美さんのコンサートの合間に地震によって原発が被災している浜岡や柏崎刈羽住民からのトーク、岐阜での高レベル廃棄物問題のトーク、事故から十周年を迎えたJCO事故被害者によるトークが行われた。また、全国集会にあわせて首都圏ピースサイクル有志による東海村から一泊二日の走行があり、その報告も行われた。


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▲明治公園を埋め尽くした参加者

全国集会・メインの発言

 雨も上がった午後二時、核のごみキャンペーン・関西の稲田みどりさん司会でフェスタのメインである全国集会がはじまり、七千名の参加と発表された。
 

 まず、実行委員会の呼びかけ人を代表して鎌田慧さんがあいさつを行った。鎌田さんは、原発の事故隠しなど「ほころびを縫いながら無理やり進めている政策を転換していく、そして大きな方向に向かっていくという時に今日の集会は開かれた。脱原発の力強いエネルギーをここからもう一度各地に向け、力強い政策転換の運動につなげていきたい。そういう意味でも政党の方々にもぜひ頑張ってほしい。脱原発の健康で安心な社会をつくっていく、そういう出発点だ」と集会の意義を訴えた。
 

 原子力発電に反対する福井県民会議の小木曽美和子さんが「東海原発から四十三年、こんにちまで五十五機の原発がとてつもない放射能を海に空に流し続けている。私たちはこれ以上、放射能を垂れ流す現況を許すわけにはいかない。子どもたちの未来のためにこれを止めなければいけません」と実行委員会からの現状報告を行った。

全国集会での国会議員発言

 新政権与党である民主党と社会民主党から三議員のあいさつが行われた。
 

 参議院民主党の相原久美子さんは「いま、エネルギー政策が大きな課題になってきています。そのときに、私たちがいちばん大事にしなければならないのは、人間もそして植物も動物も、この地球の中で安心して生きていけること、それが第一。そのためにCO2を削減する議論と一緒にしないエネルギー政策をしっかりと語り合っていきたい」と、九月二十八日に九州電力川内原発三号機増設計画について、民主党の小沢鋭仁環境大臣が「可能な限り温室効果ガス排出抑制を図ることが重要」として原発増設を積極推進する判断をしたことなどに対して、暗に批判する発言を行った。
 

 社民党党首の福島みずほさんは、中越沖地震後に国会議員として真っ先に柏崎刈羽原発の被災状況を視察したことに触れ、「原子力発電の問題を、エネルギーの問題、大規模公共事業の問題、税金の使い道の問題、命の問題、地震の問題、環境の問題と、あらゆる立場から大いに論戦し、政策を実現していくために社民党は全力で頑張ることを誓う」と参加者に決意を訴えた。
 

 社民党政審副会長の近藤正道さんは、前日の省庁交渉で経産省などの役人が、新政権になっても自公連立政権時代と変わらぬ答弁を続ける実情を報告。「いよいよ政治のど真ん中でエネルギー政策転換を求める大きなうねりが生まれました。この(院内と院外の)車の両輪を使って、脱原発を目指す大論争を巻き起こしていきましょう」と、その先頭に立つ決意を述べた。

全国集会での現地の市民などから

 放射能を出さないエネルギー政策への転換を求め、具体的な運動の現場で奮闘する四人の仲間による新政権に求める課題提案と現状報告が行われた。
 

 核燃料サイクル阻止一万人訴訟原告団の共同代表で弁護士の浅石紘爾さんは、「約五千億円の国家予算が毎年費やされています。しかし再処理工場が作り出すプルトニウムの使い道はありません。再処理工場を費用対効果から見るとエネルギーの生産は全くできず、逆に金食い虫であります」と報告。さらに国連安保理首脳会合での鳩山首相の「持てる国の核兵器生産能力を凍結する」という発言を引用し、日本では真っ先に核燃料サイクル政策をやめるべきだと訴えた。
 

 NO!プルサーマル佐賀ん会共同代表で医師の満岡聰さんは、「玄海原発でのプルサーマル計画が持ち上がった直後、十人の女性がプルサーマルの話を聞きたいとたずねてきた。そこから百人、千人と運動が広がった。当時佐賀県の人口は八十八万人で、四十万人という約半数の署名を集める運動へと広がった」と、各地で広がる運動をつなげることで政策転換が可能であることを報告した。
 

 上関原発を建てさせない祝島島民の会の山戸貞夫さんはまず、地元では中電による埋め立て着手を阻止する攻防が続いているため、東京へは代表のみで参加したことのお詫びと全国署名への感謝のあいさつを行った。また、全国署名は来年三月三十一日まで継続することを報告し、「上関原発、日本で最後の新規立地といわれる原発計画を止めるために、ぜひ協力をお願いします」と訴えた。
 

 地球温暖化問題の解決に取り組んでいるオフィス・エコロジストの大林ミカさんは、「ドイツは二〇二〇年までに三十%自然エネルギーを増やすと言っていますし、すでに電力の十五%が自然エネルギーで賄われています。日本の状況はどうでしょうか。原発が止まったからといって、化石燃料を燃やさせてはならないと思います。自然エネルギーを増やし、省エネルギーを促進して温室効果ガスを削減して、地球温暖化防止とあわせて脱原発を進めていく必要がある」とアピールした。

集会アピールと今後の課題 

 川内原発建設反対連絡協議会の鳥原良子さんが提案した集会アピールが参加者の拍手で確認され、集会のさいごに実行委員会共同代表で原水禁事務局長の福山真劫さんが行動提起とまとめを行った。「各地での闘いと同時に、私たちは中央で政府に対する闘いも必要だと思っています。全国各地での闘いと中央での闘いを踏まえて、エネルギー政策の転換と核燃料サイクル路線ストップ、そして活断層近くの原発は止める、原子力政策大綱は見直す、そういう頑張り合いをしたいと思います」と力強く締めくくられ、代々木公園に向かうパレードに移った。
 

 今回の集会は、まさに“全国の頑張り合い”行動として実現した。上関原発建設反対運動では、平生町の田名埠頭でのブイ搬出阻止行動が九月十日から続いていた。玄海原発でのプルサーマル反対運動では、フランスで加工し持ち帰ったプルトニウム燃料を十月三日にも九州電力は原子炉に装荷しようと目論んでいたが、県議会への住民の粘り強い働きかけによって食い止めていた。

 上関では十月七日、中国電力は田名埠頭とは別の場所から秘密裏にブイを原発予定水域に設置したが、田名埠頭では残るブイを搬出させない闘いが昼夜を問わず続けられている。この持続した行動は、何より山口県内の脱原発派の長く力強い結束によって実現している。玄海原発へのMOX燃料装荷を延期させた力も、集会で益岡さんが報告したように、運動の新たな広がりの実現によってなされた。
 

 MAKE the RULEやみどりの未来などのブースでは、十二月のコペンハーゲン会議(COP15)に向けたキャンペーンが行われていたが、地球温暖化防止に向けた運動への理解と脱原発側での取り組みが未整理のままであることが、集会アピールでは十分に触れられなかったことで明らかとなっただろう。事故隠しをきっかけに東京電力のすべての原発が止まった二〇〇三年に開催された脱原発全国集会の訴えの柱の一つに「原発なくても電気はだいじょうぶ」というスローガンがあった。

 このスローガンに対し、原発にも火発にも反対する運動を闘う地域から違和感が伝えられた。集会で大林さんが訴えた「原発が止まったからといって、化石燃料を燃やさせてはならない」という考えが未だ十分に共有されていないだろう。相原議員が危惧するように、民主党の原発推進派はこれまでに増して「発電時にCO2を排出しない原発」を主張するだろう。鳩山政権に対して放射能を出さないエネルギー政策への転換を求め、これを実現させるには、今回のNO NUKES FESTAに集まった力を、COP15に向けた脱原発派の全国キャンペーンへとつなげていかなければならないだろう。

(10月11日、斉藤浩二)

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