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6月5日、この日の夕方から米国産BSE牛肉輸入再開阻止のための「72時間闘争」が開始され、すでにソウルの街路は五万以上の人波で埋め尽くされ、目標の「十万人参加」に届こうとしている。

青瓦台に向かう五万余の大キャンドル・デモ隊(5日)


この4月18日の米韓首脳会談直前の米韓牛肉交渉で、アメリカ側の牛肉輸入再開を米韓FTA(自由貿易協定)批准の条件とする圧力に屈した李政権が輸入再開を決定して以降、連日万余の民衆デモが行なわれている。それは当初、インターネットや携帯メールを中心にいわゆる「ネチズン」(ネット市民)を中心に燃え上がり、デモの当初から小中高生が大挙して参加し、「運動圏」の学生団体や労組が遅れをとる格好となった。

最初のピークとなった5月24~25日の闘争は、全国で累計15万人が参加、まさに老若男女各層の民衆の参加によって、輸入再開阻止闘争は一大国民運動へと発展した。また、この時期から警察権力の暴力と大量逮捕が開始され、この日の闘争で37人が逮捕され、戦闘警察の襲撃によって多数の負傷者が出る事態となった。

5月25日光化門前での闘争


5月31日から翌6月1日まで夜を徹して貫徹された闘争では、警察発表でも約3万8000人が参加し、デモ隊228人が逮捕され、100人以上が負傷したと伝えられている。この戦闘警察の暴力は、民衆のさらなる憤激を喚起し、闘争は明確に「李明博打倒」を掲げるものとなった。李は大統領就任三ヶ月にして支持率20%前後にまで落ち込み、与党ハンナラ党は、4日に行われた地方自治体首長選では擁立した六候補のうち、当選は一人だけにとどまり、43議席をめぐりたたかわれた地方議会補欠選も八人当選にとどまるという惨敗を喫した。

韓国民衆は、李明博をさらに追い詰めるべく、5日から「72時間連続闘争」を開始。すでに五万余の人々が結集し、21時現在で南大門と明洞、鐘路、鍾樓などの街路を埋め尽くして青瓦台(大統領府)に向けてキャンドル行進を行なっている。また、ソウルのソウル大、聖信女子大、西江大、弘益大などの各大学ではストライキが行われ、学生たちはキャンパスからキャンドル・デモに参加している。デモ隊は青瓦台の前に集結して‘李明博は辞任しろ’などを要求して集会を開く予定だ。

韓国民主労総は5日、記者会見で6月10日に予定されている「百万人キャンドル闘争」への全力参加と、同日から五日間組合員総会を各地で開いて組合員投票で「牛肉輸入再開阻止ゼネスト」の賛否を問うことを決定した、と発表した。また、民主労総傘下の全国建設労組は4日、石油高騰に抗議する「建設ゼネスト」を16日から無期限で開始することを発表している。

フランスのサルコジ同様、「改革と新自由主義」を掲げて高い支持で当選した李が巨大な民衆デモによって追い詰められている。李は3日、「国民の支持なくして輸入再開はしない」と再開の延期を発表したが、韓国民衆は「完全撤回」まで闘いの火の手を消すことはないだろう。また、この一連の闘争が成立した韓米FTAの批准を完全に阻む格好となっている。

闘えば権力の横暴・暴政を阻むことが出来る。そして、韓国同様の輸入BSE牛肉問題や石油・物価の高騰などの生活を脅かす問題に対する闘いを日本でもどのように構築し、開始していくのかが問われている。

(F)

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