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7月20日にアフガニスタンで発生したイスラム主義組織・タリバンによる韓国人のキリスト教ボランティア23人拉致事件は、残っていた人質19人の解放にタリバンが合意し、8月30日に全員の解放が確認されて事件の一応の終結をみた。

マスメディアでは「韓国政府・アフガン政府とタリバンの交渉によって解放された」ということしか報道されないが、2名が殺害されてしまったとはいえ残りの21人が生還することが出来たのは、韓国の反戦平和運動が連日の行動によって、韓国政府を動かした成果である。

8月4日のソウル駅前広場での民主労動党党員たちと市民による
「アフガン人質21人無事帰還のための韓国軍即時撤兵要求集会」



事件発生当初は、2004年4月に発生した「ファルージャ邦人三名誘拐事件」における日本政府のとった行動同様に、ノ・ムヒョン政権は「自己責任」論を扇動し、韓国主要メディアは「人質は殺されても仕方がない」とする論調すら見られた。また、連日の行動に苛立った韓国政府は、8月4日に行われた「撤兵要求キャンドル集会」を「違法集会」として反戦運動の集合体である派兵反対国民行動の活動家2名を8月16日に「出頭要請」をかけるという攻撃をかけた。派兵反対国民行動は、即座に呼び出した鐘路警察署の前で抗議の記者会見を行い、撤兵要求運動の継続と民主化運動によって勝ちとった権利の防衛を表明した。

このような反戦平和運動の努力が、政府主導の「自己責任」キャンペーンに対抗して世論を動かし、政府に解放の努力を放棄させなかった事実はもっと確認されていい事柄である。以下、「アフガン撤兵による解放」を要求する一連の行動を主導した、353もの人権・平和・市民・社会運動諸団体で構成する派兵反対国民行動による8月29日付の論評を転載する。(F)

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[論評] アプガニスタンで誘拐された19人の解放に関する派兵反対国民行動の論評
http://www.antiwar.or.kr/maybbs/showview.php?db=antipabyeong&co
de=notice&n=449


アフガニスタンで誘拐された韓国人の残っていた 19人全員の解放が合意されたという報に接した韓国の反戦平和運動は、この解放を心より歓迎して喜ぶ。同時に、40日以上心労と極度の緊張状態に置かれていた家族たちにも喜びのあいさつを伝える。私たちは誘拐されていた19人が、最後まで元気に韓国で無事帰還できるように祈る。

しかし、手放しで喜ぶことはできない。誘拐された23人中、2人が殺害されるという悲劇にあったからだ。
ノ・ムヒョン政府の派兵のため、二人の悲しい死に接しなければならなかったということは変わらない事実だ。誘拐直後にノ・ムヒョン政府が直ちに撤兵を宣言したならば、誘拐という状況を解決させるためにアメリカ政府とアフガニスタン政府がもっと積極的に臨んだならば、2名の生命を失わないで済む機会は数度あった。

派兵の代価はあまりにも苦々しいものとなり、今回の2名の死者と、これまでのイラクでのキム・ソンイルさんら3名の悲しい死を経験することになってしまった。

ノ・ムヒョン政府の派兵政策は、もう全面的に見直されなければならない。大義名分もなくて、自国民を死に追いこむ派兵政策に終止符を打つ時だ。
アフガニスタンに派兵された韓国軍の撤収のみならず、イラクに派兵された部隊も、レバノンに派兵された部隊も撤兵しなければならない。

最後に、今回の事態は“テロとの戦争”が “テロ”を無くすこともできなかったし、大義名分もないままにさらに民間人たちを犠牲させているだけという現実をたしかに見せてくれた。
韓国の反戦平和運動は、“テロとの戦争”という韓国政府による戦争のサポートの終結のために、さらに前進するつもりだ。それだけが、また他の悲劇を阻むことができる道だからだ。

2007年 8月 29日 派兵反対国民行動

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【関連記事】
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