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 1月24日午前九時半から午後八時まで、東京水道橋の在日本韓国YMCAで「集まろう 語り合おう 走り出そう WSF2010 in TOKYO 世界社会フォーラム首都圏」がWSF2010首都圏実行委員会の主催で開催され、三百人が集まった。


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 WSF首都圏フォーラムは2010年に世界各地で分散開催される世界社会フォーラム(WSF)の一環として開催された。二〇〇八年からの世界的な金融危機は、新自由主義に基づく政策の推進によって格差の構造が広がってきた社会のなかで、多くの人びとを一挙に貧困のスパイラルに突き落し、新自由主義の破綻を決定的に明らかにした。この現状に対して、崩されつづけてきた社会的連帯の再構築が求められている。さまざまなグループが、それぞれ自立しながら合流し、活発な討論や協働を重ねる、多様な運動の場であるWSFをともに形づくっていこうというのが集会の趣旨であった。

 午前・午後と次のような多彩な分科会が企画され、熱心な討論が行われた。

生物多様性と食の安全/主催:日本消費者連盟、脱WTO/FTA草の根キャンペーン、遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン、フォーラム平和・人権・環境。もうウンザリ!新自由主義?みんなで考えよう金融危機への対案/主催:ATTAC Japan(首都圏)、聖コロンバン会。自治体民営化問題と公契約条例-私たちが作る公共サービスのカタチ/主催:ATTAC公共サービス研究会。新自由主義vs労働運動 世界を獲得するために-問われる労働運動のこれまでとこれから/主催:労働運動分科会。農と食の現場から"もうひとつの道"を探る/主催:日本消費者連盟、脱WTO/FTA草の根キャンペーン、遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン、フォーラム平和・人権・環境。温暖化交渉を考える?南の声を聞け!/主催:ATTAC Japan(首都圏)。ジェンダー視点からオルタナティブ社会を考える/主催:ピープルズ・プラン研究所。ル・モンド・ディプロマティークで読むもうひとつの世界-中東アラブ世界を中心に/主催:ル・モンド・ディプロマティーク日本語版有志。資本主義では生きられないぞ! クソッ!/企画:「資本主義では生きられない」分科会オーガナイザー団。貧困-居住の権利-非正規労働者の越境する連帯/主催:「持たざる者」の国際連帯行動実行委員会。「安保と沖縄を問う」特別企画/主催:変革のアソシエ(講座委員会)。マスメディアに変革を求め、参加協働型社会を促進
するNPO「ジャクリメド」(仮)創設に向けて。主催 「ジャクリメド(Japan・acrimed)」創設準備会。

 分科会終了後、マブリ(奄美シマ唄ユニット)ライブが行われた。ユニット名は「我々は魂込めてシマ唄に取り組んでいる」という意味から「マブリ(魂)」と命名された。

 十年目を迎えるWSFの意義や分科会での討論をふまえて、世界各地で行われるWSF2010の共通テーマでもある「WSFの十年/新自由主義の二十年-危機に対する私たちの回答」について提起と討論が行われた。

 問題提起は次の三人が行った。「もうひとつの世界に挑戦し続けたWSFの十年」秋本陽子さん(WSF2010首都圏事務局)、「『途上国』からみた新自由主義」吾郷健二さん(西南学院大学、世界経済論)、「雇用の不安定化と新自由主義」中野麻美さん(弁護士、派遣労働ネットワーク代表)。

 秋本陽子さんの提起。

 「1999年シアトルでWTO閣僚会議に反対し五万人が抗議行動をした。その結果、新ラウンドができなかった。この運動の成果を受けて、WSFは2001年に始まり十年目になる。2009年にCOP15に、十万人が行動し合意が得られず失敗した。WSFの運動は新自由主義に変わるものを獲得してきた。WSFはだれでも参加できるオープンスペースで、討論するプロセスを大事にしてきた。だから、宣言などは出してこなかった。もちろん、こうしたやり方に対して方針を出すべきとする意見など様々ある。闘い方を学んだ十年だった。アナザーワールドということでネットワークが全世界にできた」。

 「2005年香港WTO閣僚会議反対行動には、日本から四百人が参加した。2009年1月、ブラジル・ベレンでの開催には、温暖化で一番被害を受けている先住民が参加し、この問題を可視化させた。2011年にセネガル・ダカールで開催される。市場の対象化にされているアフリカの人々を可視化させ、アフリカの存在をアピールしていく。南米で左派政権が次々に誕生している。この誕生にもWSFの役割が大きい。社会・政治を動かす要素にWSFがなった」。

 吾郷健二さんの提起。
 
「なぜ、経済学史において新自由主義思想が支配的となったか? それは経済学が批判的科学から体制的科学へと制度化されていったからである」と解き明かし、「経済思想の展開の背後にある現実経済の展開は?規制撤廃・自由化=市場原理主義の諸政策?資本の活動領域の世界的規模への拡大?金融経済化と進み、それが今日の大崩壊を生んだ。資本主義は行き詰った」。

 「世界資本主義を支えたのがアメリカの覇権であったが、その秩序の崩壊と過渡期に入っている。G7体制の崩壊からG2(米中)とG20(主要途上国との共同支配)へ。資本の金儲けの自由と両立する形での一定程度の規制の強化。このことは本質の解決ではないので、危機の再発は不可避で、バブルや大恐慌の再発も可能性がある」。

 「ポスト新自由主義(われわれはいかにして新しい社会を展望できるか)」として、社会の側の自己防衛運動が次のように起こっている。

 非新自由主義の様々な試みが行われているが本質的な解決策ではない。反新自由主義の様々な試みの中に、その可能性がある。(一)政治権力を巡る『21世紀の社会主義』運動(チャベスとALBA諸国)(二)新しい多様な社会運動と世界市民社会(世界社会フォーラム、サパティスモ、連帯経済、地域通貨、労働者自主管理、協同組合、その他)。

 中野麻美さんの提起。

 「新自由主義は、労働は商品ではないという従属労働論を切り捨て、強い個人と自己責任を押しつけた。その結果、労働者は買い叩かれ、競争に置かれた。憲法の第二十五条や第二十七条、第二十八条最低の生活条件の国家的保障や組合の団結権・争議権を認めて、競争抑制原理を働かせている。しかし、新自由主義はこれを否定していった」。

 「1985年の労働者派遣法の導入はそれまで禁止されていた労働者供給事業を合法化させた。登録型派遣は業者間で決めた契約が労働者に押しつけられる。雇用先の責任がなくなった。この結果、ひどい場合は時給四百円から五百円に落とされ、使い捨てられ、パーツ化された労働が広がっていった。肉体労働で一万三千円だったのが六?七千円へ、専門性のある通訳や翻訳業で時給四千円が千八百円とされ、今では無料キャンペーンをやるところさえ出てきている」。

 「非正規だけではなく、直接雇用にも影響した。あなたの仕事は派遣の仕事と同じだと賃下げがされた。結果が出ないと必要ないとされ追い出された。これは性別・年齢を問わない。こうなると人間破壊だ。この深刻さを知るべきだ。そうすると企業の力が削がれていく」。

 「男女雇用均等法の導入は、女性への深夜勤務や建設業務など禁止されていた規制を撤廃し、男なみに働けとなった。そして派遣化が進んだ。これを差別として問えなかった。女性を分断と競争の中に引き込んでいった。そして男性にも差別が持ち込まれた。数値化して価値をはかるが導入された。どんな仕事にも価値
があるという社会的規範が忘れられてしまった」。

 「ジェンダーの徹底化できるのか、男性がわが問題としてできるのか。正規が非正規の問題に取り組めるのか。ひとりひとりの支え合いが問われている」。

 三人の問題提起の後、分科会の報告と十万枚のチラシをつくり、千人を集めたいとする3月21・22日に行われる大阪社会フォーラムの案内、同じ日に行われたレイシスト団体・在特会のデモに抗議した取り組み、沖縄名護市長選への応援、大阪釜ヶ崎における野宿者の排除や逮捕に抗議する報告が行われた。

(M)

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