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中国ホンダ工場のストライキ(5月28日)

 
▲香港での支援行動(6月1日)


5月、中国各地でストライキが多発した。
ウェブなどで報道されているだけでも以下のようになる。

5月1日、山東省棗庄市万泰グループ一綿分社(元棗庄市第一木綿紡績工場)でストライキ
5月5日、南京市新蘇熱電公司で賃上げを求めてストライキ
5月5日、深セン横崗荷〔土幼〕百達五金プラスチック工場の2000人がストライキ
5月12日、江蘇省の儀征化繊工場でストライキ。現在も続く。
5月17日、広東省佛山市のホンダ工場で賃上げを求めてストライキ。他の4工場の生産もストップする。
5月20日、江蘇省昆山市の国有錦港集团で民営化に反対してストライキ
5月24日、重庆市〓江ギア電動公司で過労死が発生し、抗議のストライキ。(〓は「基」の「土」の部分が「糸」)
5月26日、上海シャープで賃上げ要求のストライキ。
5月27日、北京市凱莱大酒店の労働者200人が補償金を巡りストライキ
5月27日、雲南省紅河州の13県市のバス運転手がストライキ。新政策で減収になる、と抗議。
5月28日、韓国現代自動車系列の部品工場、星宇車科学技術公司の労働者1000名が賃上げを求めてストライキ。
5月30日、蘭州市ビニロン工場でストライキ。

なかでも中国の広東省佛山市にあるホンダの変速機製造工場でのストライキは中国内外でも大きく報道された。

5月17日にストライキに立ち上がったのはまだ20歳そこそこの若い労働者たちだ。1600人ほどいる労働者のうちの半分以上が「実習生」と呼ばれる在学中の見習い工で、ホンダでの「実習」を修了してはじめて学校を卒業しホンダの正社員になることができる。だが労働内容は正社員と何らかわらない。ホンダは廉価な労働力を安定的に確保するために、「実習生」という現代の奴隷制を利用してきた。

今回のストライキはこのグローバル資本主義と一党独裁体制が生み出した現代の「奴隷制」に対する若きスパルタクスたちの反乱でもあった。

ホンダ労働者たちのストライキを支援する国際ウェブ署名が香港から呼びかけられている。圧倒的な日本からのウェブ連帯署名を!
ウェブ署名レイバーネット

以下は、上記の香港の国際ウェブ署名を紹介した中国国内のウェブサイトに掲載された論評の翻訳。

(H)


中国ホンダ工場の英雄的仲間たちに敬意を表して!

「母なる共産党に仕事を求める」と泣いて跪く古いタイプの労働者たちと違い、今日の中国における資本主義の最前線にいる80年代、90年代生まれの新しいタイプの労働者たちは、すでに極めて貴重な階級的な自立意識が備わっている。左派毛沢東主義の活動家らが言うような「若くて活力みなぎり血気盛んだが政治意識には欠ける」(張耀祖)という一言でまとめることは決してできない。青年世代の労働者はいままさに急速に成長している。かれらは21世紀の中国労働者階級の真の希望の拠り所である。現在たたかわれているホンダのストライキはまさにこの偉大な一例なのである。階級闘争の観点からみれば、ホンダのストライキの意義は2009年の通鋼と林鋼での争議を大きく上回るものであろう。

ホンダのストライキでは、若年の女性と男性の労働者が「ストライキ貫徹、労組の改編」を叫んだ。これは現代の中国労働者の二つの大きな課題のど真ん中を突いたスローガンである。すなわち、ストライキの権利の擁護であり、労働者の自主的組織(独立労組)の擁護である。この二大問題は当然、政治的な性質を帯びるものであり、それがかれらの闘争の要求として――このような意義ある厳粛な方法で――提起された。これは中国においてはまったくの破天荒である。だが誰もそれを突然あるいは偶然だなどとは感じない。なぜならそれが階級の外部から注入されたものではなく、階級それ自身の奥底から沸きあがった吶喊を反映したものであるだ。

冷静に現実を直視すれば、中国労働者はさらに大規模な労働運動の波、ゼネストないし市街戦や部分的蜂起と、それに対応する厳粛で困難に満ちた理論闘争と先鋭的な政治闘争を経過し、さらに高度な階級意識と政治レベルへの到達を待たねばならないことを隠す必要はない。とりわけ、現政権の階級的本質の認識および労働者政府の建設の必要性に労働者が到達することを待たねばならない。

しかしこれらの政治的意識は、「中央が地方を指導する」という支配者に従属する政治路線に希望を託すことはできない――それは労働者の自己解放とは正反対である。労働者の自立的闘争による成長およびその集団的意識のみが、労働者による解放事業という推論を徹底させ、労働者政府という結論を引き出すことを可能にし、真の労働者の民主的管理、労働者が主人公の新社会を建設することを可能にする。全国の階級闘争の水準に規定され、ホンダのストライキはいまだこのような認識には達していない。しかしわれわれはこのストライキから、自立的闘争を勝ち取ろうと奮闘する中国の労働者階級の貴重な階級意識を見出すことができる。

中国ホンダ労働者の闘争断固支持!ストライキ貫徹断固支持!労働組合の改編断固支持!

労働者階級の解放は労働者自身の事業!自立した意識、自立した組織、労働者のカードル隊列を!万国の労働者、国境と民族を超えて団結せよ!

中国ホンダ工場の英雄的仲間たちに敬意を表して!

80年代生まれの一人のプロレタリアートとして
青年労働者
2010年6月3日

  
▲総工会職員と対峙するホンダ労働者


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