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ムシャラフ将軍による軍事独裁がつづくパキスタンで、左派政党パキスタン労働党(LPP)の書記長ファルーク・タリクと党員10名が警察によって拘束された。

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 米日政府は「インド洋での自衛隊の給油活動が"イスラム国家"パキスタンを『テロとの戦い』につなぎとめている」などとしているが、実際はパキスタン政府が「テロとの戦い」という名の「悪党同士のケンカ」を最大限に利用して国内の民主主義を求める民衆を抑圧している実態が、今回の弾圧であらためてあきらかになったといえる。

以下、パキスタン労働党の声明を転載する。

 

LPP声明(原文) 

同志諸君! 

 パキスタン労働党書記長のファルーク・タリクは、九月二十七日(木)にラホール高裁の外で他の十人の党員とともに逮捕された。この三カ月で三度目の逮捕である。 

 警察が彼を逮捕するために行方を追っていたため、この三日間、彼は身を隠していた。九月二十七日の木曜日、ムシャラフ将軍に抗議する弁護士たちの集会に参加するために、彼は短時間、姿を現した。労働党は、ムシャラフ将軍の二期目の大統領指名書記入に抗議するために、この集会に全面的に参加した。 

 集会が正午に終わり、ファルーク・タリクが彼の車に乗り込もうとした瞬間、パンジャブ警察の部隊が彼を取り囲み、逮捕令状を提示することもなく彼を逮捕した。警察はさららに、集会を終えて平和的に解散過程にあった他の十人の党員を逮捕した。そのほとんどがレンガ製造労働者である。警察は彼らをオールド・アナルカディ警察署に連行し、拘留した。 

 党の同志たち、友人、ジャーナリストたちが拘留された同志たちに面会するために警察署に到着した時、彼らは面会を拒絶された。警察は逮捕理由の詳細を明かすことも拒否した。四時間後、警察は拘留された同志たちへの面会を認め、その時までに彼らに反テロ法違反などの逮捕容疑をつけた。 

 その間、当日の午後に、パキスタン労働党の党員たちは、逮捕を糾弾し、逮捕された同志たちとすべての政治犯の即時釈放を求めラホール記者クラブの前で抗議デモを行った。警察によれば、逮捕された同志たちは金曜日に反テロ裁判所に引き出される。人権活動家のアスマ・ジェハンギル、弁護士のラベヤ・ベイワとアリド・タキが、ファルーク・タリクと他の十人の逮捕された党の同志たちを弁護することになっている。

 警察に逮捕された同志たちの氏名は以下の通り。
1 ファルーク・タリク
2 ジャヴェド・マシフ
3 サビール・フサイン
4 ワリス・マシフ
5 モハマド・ムニル
6 モハマド・サディク
7 モハマド・イクバル
8 アラー・ディッタ・マシフ
9 モハマド・ハッサン
10 アラー・ディッタ
11 カシム・アリ

 パキスタン労働党を代表して、カリク・シャー


●ファルーク・タリクを即時釈放せよ

 私は、正当性を持たない軍事政権の、このテロリスト法を非難する。 

 また私は、ビルマ民衆に「ワニの涙」を流す一方で、「テロとの闘い」を名目にパキスタンの恥知らずで良心のかけらもない独裁者パルベス・ムシャラフ将軍を支持する、いわゆる「国際社会」の二重基準を非難する。 

 私は、ファルーク・タリクが二〇〇七年一月にナイロビで開催されたWSFの商業化、とりわけ会場での食事の高価格に抗議したことを思い出している。それは単なる言葉だけの抗議ではなく、行為による抗議であった。彼自身、彼のグループを動員して「反ブッシュ・ブレア カレーショップ」を開設し、自ら料理して原価で販売した。われわれの多くが彼のグループが準備したランチを楽しんだ。また私は、今年の七月末にカトマンズで開かれた南アジア貧困根絶連盟(SAAPE)の会議を思い出す。彼はそこで積極的な発言を行った。 

 私は、ファルーク・タリクならびにパキスタンのすべての政治犯の釈放を要求するとともに、ムシャラフ寡頭制が壁に書かれた落書きを読むよう要求したい。彼らの支配が終わるのは、そう遅くはない。

モヒウッディン・アフマド(韓国・ソウル 成均館大学大学院NGO研究学科客員教授、ダッカ・コミュニティー開発図書館〔CDL〕議長)

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