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11・12天皇制賛美運動を許さない!
芸能人、タレント、メディアなどを動員した演出粉砕!
2月11日、「天皇在位20年」を祝わない!2・11反「紀元節」行動実行委員会は、東京・恵比寿区民会館で「紀元節」反対集会と渋谷までのデモを行い、130人が参加した。
麻生政権は、グローバル派兵大国建設の一環として海上自衛隊の多国籍軍への給油継続にむけて「洋上給油継続法案」の制定を強行し、さらにソマリア沖での「海賊対策」と称して海上自衛隊を出撃させようとしている。この派兵大国建設にむけた国民統合装置の一つの柱である天皇制の強化にむけて11月12日に「天皇在位二〇年奉祝式典」の強行を閣議決定し、民衆に天皇賛美を強要しようとしている。
すでに「天皇陛下御即位二十年奉祝国会議員連盟」(自民、民主、国民新、改革ク、無所属から衆参両院議員。会長が森喜朗元首相。08・10)を結成し、11月12日を臨時休日とする法案の早期成立をはじめ、奉祝国民大会の開催、政府主催の式典の開催、衆参両院で「賀詞」決議の実現をめざしている。また、天皇主義右翼の日本会議が中心となって「奉祝委員会」(名誉会長・御手洗冨士夫日本経団連会長。08・6)も取り組みをすすめている。
天皇主義右翼は、このような11・12天皇制賛美運動の流れの中に今年の「紀元節」を位置づけてきた。明治神宮会館で「建国記念の日奉祝中央式典」をでっち上げ、「 天皇陛下御即位20年奉祝記念映画『平成のご巡幸─鎮魂と平和の祈り』」の上映、安倍晋三元首相が「美しい国へ」と題する講演、中川昭一財務・金融相と保利耕輔自民党政調会長などが挨拶をしている。原宿表参道周辺で奉祝パレードを行った。
全国各地でも日本会議、天皇主義右翼らが「奉祝式典」を展開した。日本青年館での「紀元節祭」では、田母神俊雄(前航空幕僚長)「日本は侵略国家であったのか」の講演を行い、派兵国家建設を煽っている。なかでも愛媛・松山市では「天皇陛下御即位二十年奉祝愛媛県大会」(南海放送など主催)で浅野温子の「日本神話への誘い」一人舞台を演じさせ、巧妙な賛美を演出している。芸能人を使った手法は、昨年十二月の「天皇陛下御即位二十年奉祝中央式典」(東京ドームシティ)において浅野が一人芝居、テノール歌手の秋川雅史が「平成の御代を讃えん」を歌っている。11・12に向かって芸能人、タレント、メディア等々も巻き込みながら賛美演出をくり広げようとねらっており、反天皇運動は監視を強化し、危険性を訴えていかなければならない。
実行委員会は、11・12天皇制賛美運動の流れに抗する闘いのスタートとして「紀元節」反対集会を準備してきた。集会は、実行委の仲間から基調提起で始まり、1.アキヒト「在位二〇年」と「紀元節」 2.大不況下での「在位二〇年奉祝」 3.アキヒト「在位二〇年」とXデー 4.「アキヒト在位二〇年」と「海外派兵の恒常化」について分析・批判し、「4・29(反「昭和の日」)、8・15(国家による「慰霊・追悼」反対)行動を軸として、11月12日の「奉祝式典」当日に向かう比較的長期にわたる反対運動の一翼を担っていこう」と呼びかけた。
講演が伊藤晃さん(日本近現代史)から行われ、「戦後的価値そのものが現在の天皇制に結びついている。現社会の再編とともに天皇制も再編を強いられている。グローバル化の動きも含めて皇室家、支配者たちの対立、矛盾を解き明かしながら反天皇制の戦略を考えていかなければならない。とくにアキヒトがいくら新しいことを言っていても、国民を国家に統合するために靖国イデオロギー、大東亜戦争史観の伝統的天皇主義から逃れることはできない」と批判した。
さらに天皇制の「心の共同体」作りの装置の危険性、国家路線の不確定による天皇制の危機、米オバマ政権成立と日本の反米派などの分裂について浮き彫りにし、「新しい社会に天皇制が適応しようとする動きがあるが、これに対抗する民衆運動の再生が求められている。対抗軸は、ここに作られていく」と結論づけた。
連帯発言に移り、山谷争議団・反失実、女性と天皇制研究会、立川自衛隊監視テント村、奉祝やめろ行動、〈天皇即位20年奉祝〉に異議あり!えーかげんにせーよ共同行動(準)、東京オリンピックはいらないネット、日韓民衆連帯全国ネット、「日の丸・君が代」法制化に反対する神奈川の会、靖国解体企画、山谷やられたらやりかえせ上映実からアピールが行われた。
権力・右翼合作による闘争破壊はねのけ、反天皇デモでアピール
集会終了後、渋谷にむけてデモに移った。警視庁公安・機動隊など二百人以上がデモに対して不当な規制を出発時から行ってきた。その指揮者は、麻生でてこい!リアリティーツアーを不当弾圧した渋谷署幹部だった。権力に抗議しながら沿道の人々に「天皇制はいらない!紀元節反対!天皇在位20年なんかなんかやめろ!」とシュプレヒコールで訴えた。
デモ隊のアピールに対して天皇主義右翼の街宣車八台が差別・排外主義に満ちた野次を繰り返し妨害してきた。権力はデモ規制をしながら右翼となれ合い、やりたい放題の黙認だ。街宣右翼らは、「紀元節式典」参加後、総力で反天皇行動にむけた挑発を行うために結集したのであった。とりわけ大日本愛国党は、デモ突撃隊を組織し、繰り返しデモ破壊を試みてきた。右翼担当の公安は、なだめるだけでなんら規制することもしなかった。さらにデモ隊に対してサンドイッチ規制する暴挙を行ってきた。
デモ隊は、権力と右翼が一体となった闘争破壊を糾弾し、宮下公園の解散地点まで断固として反天皇アピールを渋谷一帯に響き渡らせた。
(Y)