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 5月20日、横浜地裁第6民事部(三代川俊一郎裁判長)五〇三号で「10・24免状等不実記載弾圧を許さない!国家賠償請求裁判」の第7回が行われ、原告であるAさん、越境社と関西新時代社の仲間への尋問が行われた。

逃走、罪証湮滅の必要は全くない

 原告側尋問でAさんは、被告神奈川県の免状不実記載弾圧を正当化するためにJRCL(日本革命的共産主義者同盟)、JCY(日本共産青年同盟)による「組織的方針、指示、命令、連絡等に忠実に従い」「武装闘争路線の一環として、組織活動を推進」したというストーリーのでっち上げ性を批判した。

 とりわけAさんが毎日、勤務先の新時代社に通勤していたことなどを公安政治警察は掌握していたにもかかわらず、「捜査がAら組織関係者の身辺に及んだことを察知すれば、逃走、罪証湮滅が図られることは明白」という手前勝手な判断の基に、逮捕・勾留したことを糾弾した。

 また実家の母親とのコミュニケーションのために帰宅していたことや、事実婚にもとづくパートナーとの関係と経過、自身のライフスタイルなどを明らかにし、「なぜ逃走しなければならないのか。いったいどんな罪証湮滅をするというのか。そもそも実家と自宅の住所は、私の住所であり、客観的事実だ。罪証湮滅をする必要は全くない」と怒りをこめて証言した。

 反対尋問で県は、Aさんがペンネームを多用していることをもって、「非公然の過激派活動家」だと描き出し、「逃亡、罪証湮滅」のおそれがあったから強制捜査・逮捕が必要だったと主張してきた。このような「いいがかり」に対しても「いずれも私が長年愛用し、自らの歴史とアイデンティティーを蓄積してきたペンネームをそのま
ま使ったものでしかない」と毅然と否定した。

 次に県の尋問は、JRCL、JCYが「武装闘争路線を堅持している」ということを「証明」するために引っ張りだしてきたのが、成田空港反対闘争と三・二六管制塔占拠闘争だった。

三里塚闘争は抵抗権の行使だ

 Aさんは、「成田闘争は、1960年代、政府による一方的な空港建設計画と事業認定による農地の強制代執行という強制的追い出しに対して、農民たちが体を張って反対し、農地を守り抜く闘いであった。全国の労働者、学生は、私利私欲ではなく、農民の闘いに共鳴し闘いに参加した」ことを述べながら生存権、環境権を自らの体で守り抜こうとする抵抗権の行使の正当性を強調した。

 また、政府の強行開港に抗議して、1978年3月26日、成田空港の強行開港阻止闘争が取りくまれ、その一環として管制塔占拠闘争があったことを浮き彫りにした。そして、「政府の力の論理による長年にわたる農民と支援者たちに対する圧力、暴力的排除などに抗する強いられた闘いであり、正当防衛の性格も持った闘いだった」と反論し、「そのことは一九九一年秋からの公開シンポジウムや『成田空港問題円卓会議』で当時の運輸省、空港公団らが過去のやり方を『謝罪』したり、未買収地の強奪のための強制収用を断念した歴史事実によっても示されている」と結論づけた。

 反対尋問で県は、国が成田空港管制塔占拠闘争を闘った元被告16人に対する1億4千万円もの損害賠償請求とカンパ運動を取り上げ、「暴力性(武装闘争路線)をその活動の方針として堅持している」という規定に結びつようとしてきた。だが、カンパ運動が全国の三里塚闘争を担い、心を寄せてきた人々によって数ヶ月間という短期間によって目標額を集めきったことは、多くの人々が国による三里塚闘争への敵対を許さ
ない意志の現れとして達成できたのだと主張した。

 最後にAさんは、「県警公安は、実家と自宅、越境社、関西新時代社への不当な家宅捜索をした。自宅の7時間にわたる捜索によってパートナーへの精神的身体的打撃を与えた。大量の警察官を動かし、膨大な税金を使った。無駄な税金使用だ。権力の乱用を真剣に直視し、反省すべきなのだ。損害賠償請求を受け入れ、違憲・違法捜査の犯罪性を検証し、繰り返さないために社会的に明らかにすべきなのである」と断言した。

県のでっち上げの性格が浮き彫り

 次に10・24免状等不実記載弾圧の関連で不当な家宅捜索を受けた越境社、関西新時代社の仲間に対する原告尋問、反対尋問が行われた。

 越境社の仲間は、すでに陳述書を地裁に提出しており、「神奈川県警はかつて日本共産党の緒方国際局長への盗聴事件を起こし、明確に県警の違法行為として法的な裁きを受け、世論的にも厳しく批判された過去を持つ。さらに、数年前には米軍厚木基地の爆音を調査していた市民グループを『許可なく、マンションに侵入した』として不当逮捕し、市民的権利を奪う行為をしている。今回のAへの不当逮捕・違法家宅捜索は、こうした長年にわたって行ってきた神奈川県警公安部の活動の延長線上にあり、憲法に保障された言論・表現の自由を奪うものであり、市民的活動領域を押さえ込もうとするものであり、断じて許すことはできない。一方で神奈川県警は、身内の不祥事が相次ぐなかで、市民から指弾されもしている。神奈川県警の持つ、市民感覚や人
権感覚を麻痺させた警察の官僚体質をこそただすべきだ。今回のAへの逮捕・家宅捜索令状は横浜地方裁判所の許可を得てなされている。神奈川県警とともに、違法な逮捕・家宅捜索を許す令状を発布した横浜地方裁判所も違法を認め、謝罪・賠償すべきである」と厳しく糾弾している。

 原告尋問で仲間は、「越境社は独立した有限会社であり、商標登記している。新時代社とは『かけはし』製作の仕事を受注している関係だ。JRCLと関連づけて家宅捜索する必然性が全くない。捜索によって業務が滞ってしまった。得意先に迷惑をかけてしまうなど、営業妨害だった」と批判した。

 県による反対尋問は、新時代社と越境社は同一場所に存在しているから、「越境社がJRCLの活動本体」だと決めつけ、家宅捜索は正当だったという観点から行ってきた。ところが越境社と新時代社の業務実態などが違っていることなどが明らかとなってしまい、県のでっち上げの性格が浮き彫りになってしまった。

不当な令状を発行した裁判官は辞職すべきだ

 県は、関西新時代社に対する不当な家宅捜索について「JRCLは『民主主義的集中制にもとづいて運営』されているから『本件事件に関する組織的方針、指示、命令、連絡等は、JRCLの支社(出先機関)である新時代社関西支社にも当然及んでいるものと思われた』」という筋書きで正当化してきた。

 このような県の規定に対して仲間は、陳述書で「Aが、現在住んでいるところとは違う母親が住む実家を免許証の住所として届けたことがどう『武装闘争路線の一環としての組織活動』につながるのか。何の証明もない。ここには、神奈川県警の社会的、政治的運動を敵視する姿勢があらわにされているだけだ。この強引かつ不当な神奈川県警の手法・こじつけは断じて許されてはならない。こんなことが許されるなら、警察や国家権力は、自分の意に沿わない社会的、政治的運動の担い手を恣意的に『武装闘争の担い手』として逮捕・拘留、懲役に処することができることになる」と厳しく批判した。

 また、裁判所に対しても「こうした信じられない捜査令状の申請を受けた裁判官は本来ならば、それをいさめ拒否するのが裁判官としての役目である。にもかかわらず警察の言いなりに令状を発行した裁判官は、自らの不明を恥じて辞職すべきところだ」と主張している。

 県の反対尋問は、原告は事務所に常駐しているわけではなく、業務が中断したわけではないから損害賠償請求する根拠はないという筋書きで行ってきた。仲間は、こんな傲慢な県の主張を許さず、「突如の捜索は、わたしと仲間の仕事を何時間にもわたって中断させただけでなく、事務所の大家や周辺の人々への説明を余儀なくさせた。その精神的・実際的苦痛は耐え難いものであり、相当の損害賠償を要求するものである」と突きつけた。

 第八回裁判(8月12日)は、県側証人として10・24弾圧を指揮した佐藤道男(県警本部警備部公 安第三課課長補佐)が出廷する。権力犯罪を暴き出し、厳しく批判していこう。傍聴と裁判カンパを呼びかける。(Y)

・第八回裁判/8月12日(火)午後1時半/横浜地裁第6民事部503号

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