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許すな!環境破壊と歴史偽造 反『昭和の日』4・29行動報告

環境問題と天皇制を結びつけた新たなキャンペーン
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 四月二十九日、文京区民センターで「許すな!環境破壊と歴史偽造 反『昭和の日』 4・29行動」(主催・実行委員会)が取り組まれ、百十人が参加した。

 「昭和の日」は、二〇〇五年五月、小泉政権のグローバル派兵大国作りと連動して、昭和天皇ヒロヒトの誕生日であった四月二十九日を欺瞞的な「みどりの日」にでっち上げていた「祝日」から、より突出した天皇制統合の強化と侵略戦争の「清算」のための賛美日として強行に制定したのであった。そして、「みどりの日」は、「クリーンでグリーン」な天皇制を演出するために五月四日に移したのである。以降も安倍政権時には、憲法と教育基本法改悪と派兵攻撃とセットで天皇制ナショナリズムを押し進めてきた。福田政権となった現在、洞爺湖G8サミットの資本防衛を前提とした地球温暖化対策などの環境問題と天皇制を結びつけた新たなキャンペーンをらっていることは間違いない。


天皇主義右翼各派の動向

 この日、天皇主義右翼各派は、「昭和天皇のご聖徳を伝えつぐ集い」、「昭和の日奉祝式典」などと称して決起集会を行っている。「激動の昭和時代を振り返って将来に生かすことは意義深い」などと言って歴史の偽造と天皇制賛美を繰り返した。それは来年のアキヒト天皇の即位20周年を大演出していくことを射程とする、先行した踏み出しであることも警戒しなければならない。

 反天皇制運動をねばり強く取り組んできた仲間たちは、「軍隊『慰安婦』問題、沖縄戦における『集団自決』問題、『南京事件』問題、靖国問題、それらがすべてが天皇制国家がつくり出した歴史偽造をめぐる問題にほかならない。この事実に向き合うことができない日本社会の根底には、やはり現在の天皇制の問題があるのだ」(集会宣言)と強調し、「戦争を行うための改憲、先進国のしかも支配層のためだけにあるG8サミット、歴史への欺瞞と偽造・改竄を繰り返す天皇制国家。私たちはこれらと対決する言論を、これからも多くの人々とともにつくりあげ、ともに行動を起こすことを宣言」した。

 集会は、林博史さん(現代史、戦争・軍隊論)と天笠啓裕さん(市民バイオテクノロジー情報室)から講演が行われた。
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林博史さん(現代史、戦争・軍隊論)

 林さんは、「日本の戦争責任・歴史認識問題と『過去の克服』│沖縄戦・『慰安婦』 をてがかりに」というテーマから(1)沖縄戦への教科書検定(2)日本の侵略戦争のなかの「集団自決」(3)日本軍「慰安婦」正当化論との共通性(4)なぜいま日本の戦争責任が問題になるのか(5)権力の交代あるいは政権交代の意義について問題提起した。

 そのうえで「権力・権威に寄り添うことによってしか、自己の拠り所を作ることのできないありようの民衆意識がある。これが天皇制を支えているのだろう。米軍は、この有り様を分析し、戦後統治のために天皇制を利用した。この意識構造は、続いている。これを壊すためには、政権交代を繰り返しながらその契機を作りだしていくしかない」と問題提起した。

天笠啓裕さん(市民バイオテクノロジー情報室)

 天笠さんは、「地球環境破壊・食料・エネルギー問題を考える」というテーマから石油・穀物価格の高騰、地域紛争・治安、地球温暖化、食品偽装事件などを取り上げ、この原因として資本と新自由主義のグローバリゼーションであることを取り上げ批判した。また、ミートホープ事件と中国ギョーザ事件から見えてきたコスト削減と食の安全軽視、原料価格高騰と安値合戦の狭間で日本の農家が生きられない状況を明らかにした。

 さらにG8サミット批判の一つとして「地球温暖化・環境問題を討議すると言ってるが、経済拡大を前提にしており絶対に経済縮小を言わない。つまり、大量生産・大量流通・大量廃棄・金儲け優先主義に貫かれており環境対策なんてインチキだ。G8では戦争・貧困・環境破壊は何も解決できない」と結論づけた。そして、オルタナティブなインターナショナリズム、スローフード、地域循環型社会、有機農業の推進と農業の多様性などの対抗論理を指し示した。

 続いて、自由と生存のメーデー08、立川テント村、ピープルズプラン研究所、「日の丸・君が代」の法制化と強制に反対する神奈川の会、新しい反安保行動実から取り組み報告が行われた。

G8サミット重弾圧体制を糾弾する!

 集会後、デモに移り、九段下から靖国神社にむけて「『昭和の日』反対!天皇制の戦争責任を追及するぞ!靖国神社はいらない!戦争国家はまっぴらだ!」のシュプレヒコールを行った。

 なおデモ隊列に対して国家権力は、警視庁機動隊、公安政治警察など総勢で三百人以上も大量動員して過剰警備・規制を強行した。機動隊小隊長には拳銃を携帯させていたように、明らかにG8サミット重弾圧態勢で対応してきたのだ。しかも天皇主義右翼の挑発ともなれあいながら展開していた。明らかな反天皇制デモのアピールに対する妨害である。断固糾弾する!(Y)

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