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土肥校長(都立三鷹高校)の異議申し立て断固支持! 都教委の不採用攻撃を許さない!

 1月31日、「土肥校長と共に、学校に言論の自由を求める」保護者&市民の会は、杉並公会堂で「学校に言論の自由を求めて! 都教委『挙手、採決禁止』への異議申し立て パート2」を開催し、1000人が参加した。


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 都立三鷹高校校長の土肥信雄さんは、都教委の新自由主義的教育破壊の一環である「職員会議において職員の意向を確認する挙手・採決の禁止」通知(06・4)に対して言論の自由という立場から通知撤回を07年11月の校長会で訴え、都教委に公開討論(職員会議における挙手・採決の禁止の撤回等の教育問題について)を求めてきた。

 しかし都教委は、土肥さんの要求を一切無視し、「方針を変えるつもりはない」などと居直り続けてきた。だが土肥さんの訴えは、報道で明らかになってから多くの市民が支持し、「土肥校長と共に、学校に言論の自由を求める」保護者&市民の会を結成した。


 都教委は、土肥支持の広がりに危機感を持ち、教育委員会(08・11・13)で通知によって言論の自由に影響があるかどうかの調査を校長に面接調査を行っていたことを発表した。なんと結果は、影響が「ない」と答えたのが約九五%、「ある」と答えたのがゼロだった。あたりまえだ。処分を乱発してきた都教委のインチキ調査に対して正直に「ある」と答えられるわけがないではないか。こんなふざけた調査をするほどに追い込まれていると言わなければならない。あげくのはてに竹花教育委員は、「土肥校長の言っていることは都教委の信用失墜行為にあたるので、事務局になんらかの指導をするよう指示をした」(08・11・27教育委員会)などと処分をちらつかせるほどだ。

 さらに都教委は、土肥さんにとんでもない暴挙を強行していた。この3月で定年退職となる土肥さんは、非常勤講師の採用を求めていたが都教委から不合格の通知(09・1・16)が届いていたことを集会で土肥さんが明らかにした。都教委は、「個別の選考結果については答えられない」などと報道に答えているが、この不採用は、明らかに都教委批判を行ってきた土肥校長に対する報復攻撃であり、都教委を批判する者はすべて排除・切り捨てるぞというどう喝だ。報道でさえも「処分歴もない校長経験者が再雇用を認められないのは極めて異例」と報じている。

 土肥さん不採用攻撃は、「日の丸・君が代」強制を指示した10・23通達(03年)以降、抗議の不起立・不伴奏をしてきた教育労働者四百十人への処分を強行してきた路線の延長にあり、改悪教基法の実働化である。土肥さんは、「(都教委を)批判した人間は不合格にするという脅迫ではないか」と厳しく糾弾している。都教委の教育破壊、土肥不採用攻撃を許さない。10・23通達、解雇自由の「分限指針」通知の撤回のための包囲を広げていこう。

「『挙手禁止通知』影響に関する教職員アンケート」結果

 集会は、岡本厚さん(岩波書店「世界」編集長)の主催者挨拶から始まり、土肥さんの公開討論の要求に都教委が逃げ回っていることを批判した。また、「ここにきて『希望の兆し』が見えてきた。『年越し派遣村』もそうだったが、世論が動き始めている。捻じ曲げられてきた教育の世界を変える『希望の光』を見出せる集会にしたい」と強調した。

 都教委の校長に対するインチキ調査に対抗して真実の実態把握のために会は、「『挙手禁止通知』影響に関する教職員アンケート」(都立高校教員対象、121校、1700人以上の回答)を行ってきたことを報告し、その結果を以下のように明らかにした。

 [問1] 2006年の「学校経営の適正化」についての通知(職員会議での挙手・採決禁止を含む)以降、あなたの学校で職員会議等での教員の発言数は/増えたと思う:9人/減ったと思う:1537人/変わらない:143人
 [問2] 通知以降、職員会議などであなた自身は自由に発言しにくくなったと思いますか。/思う:1354人/思わない:328人
 [問3] 通知以降、教員の言論の自由に悪影響がありましたか?/ある:1409人/ない:58人/わからない:234人
 [問4] 教育的観点から見て、あの通知の果たした役割は?/有益である:12人/多少役に立つ:22人/あまり教育的といえない:364人/有害である:1286人

 アンケートの声も紹介され、「言ってもムダ」「やる気がなくなる」「意欲を失う」「生徒へ悪影響」などが紹介され、深刻な事態が進行していることを告発した。

都教委の監視・情報公開の強化を

 土肥さんが登壇。「『挙手、採決禁止』への異議申し立てその後」というテーマで「都教委は逃げ回っている。守秘義務違反で呼ばれたが、その後何の音沙汰なしだ。一月に入り、退職後の非常勤教員を受けたが、自分は処分も受けていないのに、不合格になった。これについてはどうするか弁護士と相談している」と報告した。

 また、「校長のリーダーシップとは?教育委員会の役割とは?」のテーマで土肥さんは、「都教委は私たちに言いなりになって欲しいと考えている。それが彼らの言うリーダーシップだ。自分は退職してもこの闘いは続ける。絶対に終わらせない」と決意表明した。

 続いて安藤聡彦さん(埼玉大学教授、元国立市教育委員)が教育委員会の監視や地域ぐるみの再民主化闘争が必要だと発言。

 上原公子さん(前国立市長)は、「土肥校長はよくぞ言ってくれたと思った」と連帯アピールし、共に教育委員会の民主化を求めていこうと呼びかけた。

 三鷹高校の卒業生3人は土肥校長との交流、人柄、闘い支援をアピールした。

 リレートーク「業績評価のあり方について&子どものための学校とは?」では、土肥さん、世取山洋介さん(新潟大学准教授)、広田照幸さん(日本大学教授)が都教委の「業績評価」などの新自由主義的教育破壊を批判し、情報公開を通した教育委員会の監視強化を呼びかけた。

 最後に、尾木直樹さん(教育評論家)は、「都教委は三月で土肥校長がやめるのを待っているだろうが、三月以降は、土肥校長が飛び回って大変になるだろう。都教委のこの間の動きは、無茶苦茶、幼稚、稚拙である。教育理念も喪失している。世界的に見ても、日本は『教育鎖国』状態だ。そうした中で、東京は全国の先頭を走っている。東京の闘いは大変重要だ」と訴えた。

 参加者は尾木さんの呼びかけを確認し、都教委包囲の取り組みを強化していくことを誓い合った。

(Y)

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