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「在特会」を名乗るレイシスト徒党の民族差別による暴力は、激しさを増すばかりだ。
昨年4月の埼玉県蕨市でのフィリピン人中学生を標的にした「ヘイトデモ」以降、「在特会」の暴力は悪質さを増すばかりであり、昨年12月の朝鮮学校を襲撃事件には、レイシスト徒党に対する広範な怒りを巻き起こすまでになった。
▲新宿駅南口を制圧して70人でレイシズムに反対するアピール
また、京都のコリアン・タウンであるウトロ地区では、住居の玄関前で住人一家のいる前で「日本から叩きだすぞ」と叫んで騒ぎを起こしたり、元「慰安婦」(軍事的性奴隷にされた人々)問題の解決を求めて西宮で行われている「水曜デモ」の参加者に対して暴行を加えるなど、さらに凶悪さの度合いを深めている。
このような力の弱いものや無防備な個人にまで標的にした暴力を繰り広げる「在特会」が、1月24日に「臨時大会」なるものを開催して、新宿で「デモ」を行うという。この「ヘイトデモ」と、そして一連の「在特会」の暴力に対して「黙ってはいられない」と緊急の対抗行動が、新宿駅南口で行われた。
実行委の仲間たちは新宿駅南口を陣取って、午前11時には数十枚のプラカードや虹旗を林立させて民族差別に反対する街頭アピールを開始。最終的に70人の仲間が、この抗議行動に加わった。カラフルな街宣隊に興味をひかれたのか、ビラは500枚を超える数が受け取られた。また、外国人観光客の関心も高く、街宣隊に話しかけたり、写真に収めたりしている。
「在特会」側と思われる妨害も散発的にあったが、仲間たちの隙のない警戒態勢のなかで、「キョクサ出て行け」などの野次を飛ばして歩き去る程度のことしかできなかった。
正午前、「在特会」の「デモ」のシュプレヒコールが、四ツ谷方面から聞こえてくる。次の瞬間、待機していた警察車両のバスが6台、抗議する仲間たちの前に横付けして視界を遮り、カウンター側を警官隊が包囲した。片や「在特会」の「デモ」の脇には所轄警察官の交通整理が数人いるのみで、動員された機動隊はすべて、「カウンター」を警戒する体制で臨んでいた。警察は、もはや「左右公平に扱う」というような建前すらかなぐり捨てて、「外国人地方参政権」成立に意欲を示す新政権への一つの威嚇として、「極右思想」を共有する「在特会」を利用するという立場を示しているということだろう。
しかし、24日の「ヘイトデモ」のコースで最も歩行者が歩いている新宿南口前からはまったく「デモ」が見えない状態となり、カウンター側の「差別を許すな!」のコールにかき消されて、かれらのシュプレヒコールもまったく聴こえない。街に民族差別と憎悪の主張だけを響き渡らせるわけにはいかない、それに対抗する「差別・憎悪反対・外国人排斥反対」の主張を街頭で響き渡らせよう、という意図は成功したといえるだろう。
カウンター行動は、「在特会」と警察の敵対と破壊策動を1ミリも許さず、成功裏に終了した。各地で乱暴狼藉の限りを尽くす「在特会」らレイシスト徒党に対して、対抗側も各地でネットワークと運動を広げつつある。社会的にも街頭でもレイシストを包囲し、かれらの破壊策動から各種集会を防衛しぬくことこそが、「在特会」を解体する近道だ。そして、反レイシスト運動は、レイシズムを問い、それを生み出す根拠である日本社会全体の「外国人」への差別意識や、日本民族主義・国家主義を解体していく契機としていかなければならない。
(F)