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11月横浜APEC治安弾圧 首都圏戒厳にむけた戦争動員訓練を許すな

 8月29日、自衛隊・米軍が参加する東京都・文京区合同総合防災訓練が強行されようとしている。訓練は、グローバル派兵大国建設のための対テロ戦争型軍事演習として位置づけ、自治体労働者、民間、住民・学生・児童を動員し、11月横浜APEC治安弾圧作りの前段強化をも射程に入れながら首都戒厳状態の持続化、レベルアップをねらっている。

防災訓練写真
▲08防災訓練で米軍第374空輸航空団司令官と訓練を視察する石原都知事(都HPから)

 石原都政は、2000年の防災訓練「ビッグレスキュー2000」以降、自衛隊・自衛官OBの参加を増大させ、「災害時の米軍活用」を強調し、01年に日米合同司令部となる横田基地使用に踏み込み、戦時型基地防衛を想定しながら防災訓練を位置づけた。06年の東京都足立区合同防災訓練では、ついに米軍の艦船やヘリコプターを出動させ支援物資訓練、負傷者搬送などの後方支援、「首都中枢機能機関」の維持・防衛任務を柱とし、首都軍事基地を拠点とした日米共同軍事訓練を強行するまでに踏み込んだ。

 つまり防災訓練の本質実態を抑制することもなく、逆に大演出することによって軍事訓練を前面に押し出してきたのである。これは08年11月の江東区のビッグサイトでの国民保護計画(「武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律」(04年)、「国民の保護に関する基本指針」(05年)に基づいた「大規模テロ災害対処訓練」の強行を転換点にして、東京都防災訓練を「武力攻撃事態対処」「大規模テロ対処」の性格の強化へと踏み出したのであった。核・化学・生物兵器対処訓練(NBC訓練)の組み入れが、その性格を強く証明している。

 しかも九都県市首脳会議(埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・横浜市・川崎市・さいたま市・相模原市)は、対テロ治安訓練の性格を積極的に位置づけて政府・関係省庁に対して「『地震防災対策の充実強化』及び『国民保護の推進』に係る国への提案の実施について」(6・25)を迫っているほどだ。提案は、「首都圏は、複数の国際空港や国際港湾を擁しており、武力攻撃事態や大規模テロ等の発生時には、首都機能や経済機能に重大な影響が出ることが予想され、また、その事態は、自治体の対処能力を超えるものと危惧される」ことを前提にし、、「武力攻撃事態や大規模テロ等に備えるため、物資及び資材等の備蓄」と「財源を措置」を設定し、「 国は、国民保護に係る事業を円滑に推進するため、住民の理解を深めるべく主導的な啓発に努めること」の徹底を強調している。同時に各自治体は、「安心・安全まちづくり条例」制定によって自主防災組織をそのまま自主防犯組織へとスライドさせ、警察権力の指導で「不審者」摘発・排除、外国人差別・排外主義を煽動する先兵へと育成していった。

防災訓練では反対勢力に対する監視、訓練防衛のための敵対などを積み重ねている。

 警察、行政、防犯・防災組織、自衛隊、米軍が一体となった防災訓練が戦争のための治安訓練の性格をますます濃くしているなかで都・文京区合同防災訓練が強行されようとしている。権力者たちのねらいを暴露し、治安管理強化・統制・戦争動員への策動を許さず、反対の取り組みを押し進めていこう。 

対テロ対処治安訓練の全貌

 今回の東京都文京区合同防災訓練と称する対テロ対処治安訓練は、こうだ。

 訓練は、文京区会場(白山・向丘地域ほか)、横田基地会場、臨海部会場(東京臨海広域防災公園「有明の丘防災拠点」ほか)、東京都庁及び文京区役所会場の四会場で行う。

 「首都直下を震源 文京区及び周辺地域で震度6弱以上を広範囲で記録」する地震を想定し、訓練目的を「1 震災発生直後における自助、共助体制確立の促進 2 行政及び各防災機関の実践的な訓練による災害対応能力の向上 3 震災時における自治体(九都県市を含む)間連携の推進」を特徴として「 1.地域防災活動訓練の充実2.人口密集地における発災対応型訓練の実施 3.災害拠点病院における活動 4.航空機及び船舶等の活用 5.救助に関わる防災機関との連携」などとアピールしている。しかし、以下のような訓練内容を見れば明らかなように民間等(150団体、約1万4千人の参加)をふる動員した対テロ軍事訓練だ。

  文京区会場(白山・向丘地域、本郷・湯島地域)は、地下鉄 都営三田線「白山駅」周辺、白山通り(周辺)、東京大学周辺を「制圧」し、都立小石川高校、小石川中学校なども使用する。メイン会場は、駒本小学校だ。PTA、保護者、児童の当日動員も警察権力と一体となって地域ボスによるトップダウンで先行して組織化を強め
ている。文京区のあるPTA会長のブログに、「うーん、何故私がPTA会長のときに当たってしまったのでしょうか。自衛隊が出動して炊き出し訓練を行ったり、避難所を実際に設営したりとかなり大掛かりになりそうです」と不満を明らかにするほど強引にやっていることが暴露されている。

 訓練は「住民主体訓練(自助・共助)」「防災機関主体訓練(公助)」と設定して、「避難所開設運営、避難者誘導、災害時要援護者支援、仮設トイレ等設置、応急給水、給食給水等民生支援、支援物資受入配分、地元企業及び学校等による支援、災害情報提供、複数言語による災害情報提供、ライフライン復旧訓練、エレベーター閉じ込め対策、検視・検案・身元確認、道路啓開・障害物除去、市街地における救出救助、地下鉄からの救出救助、救出部隊指揮所開設運営、大規模医療部隊投入運営、医療拠点連携、広域後方医療搬送、大規模負傷者搬送、各種体験展示訓練 ほか」を行う。大地震を想定した訓練だと言っているが、そのまま対テロ作戦として使える内容となっている。

 5月25日の文京区防災・安全安心まちづくり調査特別委員会では、防災訓練計画が示され、消防・警察・自衛隊による「見せる訓練」を演じつつ、避難所運営協議会による区民の参加を「強制」することまでやっている。

 当日の「地下鉄からの救出救助、救出部隊指揮所開設運営」の具体的な作戦内容は不明だが、08年東京都・中央区・江東区合同総合防災では木場公園会場で練馬駐屯地から60人の予備自衛官が地下鉄大江戸線練馬操車場から貸切り電車に乗り込み公園地下の操車場から地上に登場するパフォーマンスを行っている。会場視察に来ていた石原都知事は、大満足で次の会場に移動した。その後、白バイが先導して自衛隊のジープ、トラック、バイク、装甲車が銀座会場にむけて転進することをやってのけた。

 さらに自衛隊の医療ユニットが登場するが、自衛隊の位置づけは軍事医療訓練だ。有毒ガス発生建物からの救出救助訓練、NBC訓練、被弾・被曝した軍事兵員のリサイクルが可能か否かのために安否確認し検視・検案・身元確認訓練(トリアージ訓練)を行う。この訓練は、戦場現場において戦闘員の負傷の治療順位をつけるという究極の生存権否定だ。軍事イデオロギーを外部注入し、浸透させていくところに獲得目標があり、戦争動員の実績を打ち固めようとしている。訓練当日は、どのように区民の前面に自衛隊が登場し、関与させるのか厳しく監視を行い、その政治的意図を暴露していこう。

自衛隊・米軍の参加が拡大

 第2の横田基地会場周辺では、米軍と自治体との緊急物資搬送訓練などを行う。第三会場の 臨海部会場(東京臨海広域防災公園「有明の丘防災拠点」ほか)でも緊急物資搬送訓練だ。いずれも作戦は、米軍、自衛隊との共同行動であり、「空路、海路の活用による緊急支援物資の 集積・搬送等」として位置づけた実戦強化をしていくのである。

 防災訓練に対する自衛隊、米軍の「参戦」は、確実に「実績」を積み上げてきたと言える。

防災訓練写真
▲08訓練で使用された米海軍艦「ゲイリー」-晴海ふ頭にて(都HPから)

 06年東京都足立区合同総合防災訓練で初めて米軍が参加した。荒川河川敷や赤坂プレスセンターに横田基地から米軍ヘリコプターによる物資搬入訓練を行ったり、帰宅困難者を搬送するという想定で米フリゲート艦が中央区晴海ふ頭に入港し、都職員を乗せて横須賀基地まで航行している。

 09年東京都世田谷区合同総合防災訓練では自衛隊三宿駐屯地、自衛隊中央病院に向かって横田基地などから飛び立った自衛隊・米軍ヘリが救援物資を運んだ。さらに中央病院から東京湾の米艦デンバーや所沢の防衛医大へ患者を搬送する訓練を共同作戦として行っている。

 日米合同司令部となる横田基地でも基地防衛を前提とした広域緊急援助隊受入訓練、広域支援物資受入訓練、重篤者災害拠点病院搬送訓練、海外支援部隊による医療搬送及び緊急物資搬送訓練を日米共同による実践を積み重ねてきている。今回の作戦においても「航空機及び船舶等の活用震災による陸路遮断や都外からの広域支援を想定した航空機及び船舶艦艇等を活用した支援の実効性を検証する。また、地域内既設のヘリポートを活用した訓練を実施し、災害時の運用面における検証を行なう」などと位置づけ、米軍、自衛隊を積極的に動員することを提示している。文京区のヘリポート、学校の校庭を自衛隊、米軍ヘリの緊急離発着場へと格上げし、ふる稼働させようとしている。

 なお日米軍事作戦は、防災訓練当日まで公然化しないほど情報管理を徹底している。あらゆる軍事展開の可能性を踏まえて厳しく監視していく必要がある。

 第四会場の東京都庁及び文京区役所では、東京都災害対策本部審議訓練、文京区災害対策本部審議訓練、テレビ会議システムによる通信訓練を行う。当然、市ヶ谷防衛省の新中央指揮システム、首相官邸危機管理センター、横田基地をセンターとした米軍とも連携し、首都戒厳体制対処の構築の強化にあるのだ。

無駄な戦争動員訓練はいらない

 警視庁は、APEC警備訓練と称して文京区にある東京ドームで「無差別テロを想定した爆発物処理訓練」を行った(6・16)。訓練は、「イベントを中止しろ」とするテロ予告の電話で開始するという演出ぶりだ。わざわざドーム前広場で大きな破裂音を発生させてから客の避難誘導、爆発物処理班による遠隔操作ロボットを投入した回収作業を報道に見せ、対テロ警備を宣伝、浸透させようとした。さらに「テロ防止東京パートナーシップ訓練」(7・13)などとふざけたネーミングをつけて都庁都民広場で銃器対策部隊と警備犬によるテロ犯の逮捕訓練、爆発物処理訓練などを行ってからAPEC警備の「協力依頼」を繰り返し強要するほとだった。

 警察権力は、APEC警備弾圧シフトで動いており、その一つの通過点として防災訓練を設定している。公安政治警察を先頭にした反防災勢力に対する執拗ないやがらせ、不当弾圧の強行をねらっている。自衛隊、米軍も横浜APECを軍事的に防衛する作戦の中に防災訓練を積極的に組み込み、軍事行動を展開することは間違いない。

 訓練費の総額は、明らかとなっていないが、巨額な財政を使いきろうとしていることは、はっきりしている。こんな無駄な軍事訓練のために税金を使うな。

 自然災害に対する消防機能・初期消火システムの充実化、レスキュー・救急システムなど人命救命体制、インフラ整備・再建費、民衆の生活再生費など人員の増員も含めて優先的にカネを配分するところがある。また、大企業・営利優先主義に貫かれた都市・街建設状況から耐震など民衆生活防衛のための環境・都市整備計画への再編が必要だ。そして、民衆の自治コミュニティーと民主主義を土台とし、差別・排外主義などを排し、権力の介入を許さず培っていくことも求められている。

 民衆に役に立たない戦争動員のための防災訓練の実態を暴き出し、反対していこう。

(Y)

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