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5月3日、「いかそう憲法! 輝け9条! 歩みつづけて10年 2010年5.3憲法集会」が東京の日比谷公会堂で開催された。共産党と社会党の党首クラスが席をともにし、広範な市民団体や労働組合が結集する日比谷公会堂での5・3憲法集会は、小泉政権発足直後の2001年5月に開催されてから今年で十回目になる。この日も日比谷公会堂を満杯にしたうえに、会場内をうわまわる人々が外のオーロラビジョンで集会の模様を見る形で四千五百人が参加した。

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 集会では主催者を代表して「許すな!憲法改悪・市民連絡会」の高田健さんがあいさつ。高田さんは、「この十年間で情勢は大きく変化した。小泉・安倍の改憲強行路線は破綻し、自公政権は打倒された。しかし自民党幹部の中には改憲案の中に徴兵制を盛り込もうという動きも見られ、与党にも改憲の動きがある。普天間問題は平和・人権・民主主義にとって最大の焦点であり、これ以上沖縄を安保の犠牲にしてはならない。5月18日の改憲手続き法の施行、憲法審査会始動の目論見を阻止しよう」と呼びかけた。

 第一部のスピーチは江戸文化研究者で法政大学教員の田中優子さんと弁護士・伊藤塾塾長の伊藤真さん。

田中さんは憲法問題の現在の焦点として沖縄から米軍基地を完全になくすこと、「再軍備」を阻止すること、「中国脅威論」と対抗して東アジア共同体を実質的に作りあげること、を提起した。そして「憲法に一条から八条が存在するかぎり近代日本は身分制度を乗り越えたとはいえない」と天皇制の問題にも切りこんだ。田中さんは「九条を現実に合わせるべき」との主張に対し、「現実に合わせるような憲法に意味はない。憲法を政治家に合わせて変えるようでは憲法の意味はない」と訴え、「憲法を通してどういう世界を考えるのかが大事だ」と強調した。

伊藤さんは戦後の58年で駐日米軍兵士の事件事故が20万7千件、死者が1084人にも上るという統計を紹介して沖縄の基地問題・安保の問題にせまるとともに、「鳩山さんが『腹案』を次々に出してくれれば、反対の意見が次々に出て国民の意思は明確になるだろう」とユーモアを交えて語った。また衆参両院の選挙区定員格差=「一票の価値の不均衡」の是正に取り組む必要についても提起した。

つづいて女優の市原悦子さんが、戦争で亡くなった家族を悼む「ちいちゃんのかげおくり」を朗読し、あらゆる戦争の動きを繰り返すなと訴えた。

 第2部は、社民党の福島みずほ党首と、NPT再検討会議出席のため訪米中の志位委員長に代わってこの集会に参加した共産党の市田忠義書記長の発言。福島社民党党首は「三党連立合意」の中に「憲法の理念を生かす」を盛り込んだことの意義を強調するとともに「貧困・核兵器廃絶・改憲手続き法・普天間基地」の問題に全力で取り組むと語った。福島さんは辺野古移設は埋め立て案も桟橋案もダメと確認し、グアム。テニアンへの移設を主張した。

市田共産党書記長は、明文改憲は頓挫したが解釈改憲による海外派兵を進めようとする小沢民主党幹事長の持論を批判。「政治主導の名目で、法制局長官の憲法解釈の縛りを取り払おうという目論見を阻止しよう」と語った。さらに沖縄の反基地のうねりの中から日本国憲法に根本的に矛盾する安保廃棄へ、と強調した。

 集会終了後、参加者たちはジュゴンのバルーンを先頭に、東京駅近くまでの「銀座パレード」を行った。

(K)

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