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横浜・寿町では,第35次寿越冬闘争がおこなわれた。フリーター全般労組、派遣ユニオンも含めた生活相談、法律相談、医療相談を始め、3コースに分かれる人民パトロール、1千食あまりの炊き出しが、12月29日から1月4日まで続いた。従来、寿公園内に建てたプレハブで、200名前後の宿泊者を受け入れる越冬だったが、この数年、越年対策の申請者に対して、簡易宿泊所、自立支援センターへの分散宿泊が主流になった。横浜市が「自立」助長を軸とした財政削減策を進めるためだったともいわれている。
1月6日付神奈川新聞は22面で寿越冬闘争実の中福祉行動の様子を報じている。それによると開庁日の相談者数は前年比25人増の97人で、生活保護を申請した47名は全員受理されたという。受理条件が緩和された理由として、「仕事の状況などがある、これまでは若者にはハローワークにいくよう指導していた」と答える担当者のコメントものっている。申請希望者は、5,60代が主だった今までと比べ、3,40代が主流であることも今回越冬の特徴だ。
派遣村報道に見られる世論の高まりと、通年での集団生保申請行動が結実したといえる。
だが今までがおかしすぎた。横浜市は「働ける人は自立支援センターはまかぜに収容するという施策を当たり前にとってきた。明らかに他市町村から流れてきた困窮者には、その自立支援センター入所さえ勧めないようにやってきた。
この越年で路上にいる人のうち、派遣で切られた人が激増したとは思わない。ただより路上に近い層がより多く押し出され、路上生活寸前の人は相談などを試みながらも、多くの人が見えない場所で生活保護制度などを誤解したまま、明日の不安に悶々としているのだろう。
すぐ働く層でさえ、働きだすための建て直しの時間は、原則1ヶ月という自立支援センター入所期間では不十分だ。また一見働けそうに見えて、その生活と心身に相当の困難を抱えている人は多い。世界的な金融危機が訪れなくても、公的なケアが必要な人はまだまだいるという認識を、排除される人が生み出されない原則の完成に向けて、共にしていきたい。
(海)