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 10月20日、総評会館で「不当解雇一周年 ローン・スター・ジャパン追及 京品ホテル闘争勝利 決起集会」が開催された。緊急に設定された集会にもかかわらず152人が結集し、会議室の椅子が足りなくなる満席となった。この日は、京品ホテルの経営者である京品実業の小林誠社長が放漫経営による67億円の債務のためにホテルを廃業して、リーマン・ブラザースに売り渡し、従業員を全員解雇してから一年にあたる。

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 この不当極まる全員解雇に対して、東京ユニオン京品支部に結集する当該の従業員たちは京品ホテルを占拠して自主営業を96日間にわたって貫徹した。今年1月25日、強制退去の攻撃に対して、京品ホテルの労働者と東京ユニオンをはじめとした支援の仲間は徹夜でピケ体制を敷き、早朝からの警察権力との激闘を貫いたのである。

 自主営業が暴力的に解体された後も、闘いはねばり強く続けられている。ホテル前での連日の抗議行動、リーマン・ブラザースのオフィスがある、六本木森タワー前での闘い、ホテル前での「ワンコイン弁当」販売などである。

 一方、リーマン・ブラザースは保有していた債権を、7月13日にリーマンと同様のハゲタカ・ファンドであるローンスターが作ったペーパーカンパニーである「リバイバル1特定目的会社」に譲渡した。そして九月二十四日に「リバイバル1」は東京簡易裁判所に京品実業の破産を申し立てた。今や闘いは虎ノ門の本拠のある新たな債権者・ローンスター・ジャパンとの攻防に入っている。ローンスター・ジャパンに争議解決の責任を取らせる闘いである。

 全国ユニオン副事務局長・東京ユニオン書記長の島崎由喜男さんの司会で進められた集会では、まず全国ユニオンの鴨桃代会長が主催者あいさつ。鴨さんは一年間の闘いを振り返りながら「京品支部の仲間たちは、自分たちの争議に全力を上げながら、明石書店、KDDIなど全国ユニオンが抱える争議や選挙運動などにも積極的に参加している。闘いの旗を下ろすことなく、しっかりと前を向いて奮闘している」と語った。

次に東京ユニオンの渡辺秀雄委員長が闘争経過報告。渡辺さんは「京品実業経営陣との団体交渉が決裂した昨年10月20日の夜に、十二時頃までかかって自主営業の方針を意思一致した時、何人もの組合員から本当に自主営業などしていいのでしょうかと聞かれたことを思い出す」と紹介し、「いまリーマンの持っていた担保付き債権を引き継いだローンスターに対して団体交渉による解決を要求しているが、ローンスター側は話し合いを拒否している。そしてついに京品実業の破産申し立てを行なうにいたった。破産が認められれば管財人に処理させるということになるが、債権者側が不当労働行為の責任を取らないことは許されない」と訴えた。

 フリーター全般労組の根来さんが制作したDVD「京品ホテルの人々」が上映された後、弁護団からの報告として鬼束忠則弁護士が報告。鬼束さんは「債権者が不当労働行為の責任を負うべきということを法的にも明らかにすべきだ。略奪的な債権回収を進めてきた債権者側が労働争議の埒外にいることは許されない。会社がつぶれた以上、解雇はやむを得ないということではなく、整理解雇の四条件と同様に廃業の場合にも解雇を正当化するための厳格な条件を確立する必要がある。債権者の使用者性、廃業の際の解雇の要件を明らかにすることが求められる」と語った。

 連帯のあいさつが、練馬区職労の山本委員長、全日建連帯労組関東支部の中塚委員長、全労金の加藤委員長、全水道の佐藤委員長、JR総連の加藤共闘部長、全労働の森崎委員長、東交日比谷支部の毛利支部長、日赤労組の村山委員長から行なわれた後、当該の東京京品支部の労働者が満場の拍手に迎えられて登壇し、富田副支部長が、争議を解決し、再び京品ホテルの営業を再開して職場を取り戻すことをめざすと簡潔に、力強く訴えた。

 「勝利の道は、労働者が生きるためのルールを再確立していくことの中にある」と司会の島崎さんがまとめた後、東京ユニオン・渡辺委員長が11月20日の「ローンスター・ジャパンに争議解決をせまる集会とデモ」(午後6時半、芝公園23号地)への結集を呼びかけた。この日の集会は京品ホテル労働者の闘いが多くの労働者に呼び起こした共感をあらためて思い起こさせる感動的なものであり、争議解決への一層の連帯の意思を打ち固めるものだった。11月20日の集会・デモに結集しよう。(K)

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