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 性暴力被害者よりも神奈川県警を防衛する東京高裁を糾弾する 

 12月10日、 東京高裁は、神奈川県警の『セカンドレイプ』(性暴力被害者の尊厳を傷つける警察捜査)を許さない!国家賠償請求裁判(原告・在日オーストラリア人女性ジェーンさん<仮名>)に対して控訴棄却の不当判決を出した。

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3.23 米兵犯罪に抗議する沖縄県民大会で発言するジェーンさん

 高裁は、「警察官の取り調べ等が合理性を欠けるものではない」と断定したうえで、「加害者が被害者と合意があったということで犯罪事実を否定している状況下では、早期に客観的事実の証拠を保全する必要があった。だから被害者が記憶が鮮明のうちに具体的な被害状況を聴取する必要があった。警察官の捜査は、警察官職務執行法の保護義務違反ではない」と主張した。取り調べによってジェーンさんが心的苦痛を受けたことなどをことごとく否定したのだ。高裁は、性暴力被害者よりも神奈川県警を防衛するという許しがたい判断をしたのである。「セカンドレイプ」を強行した神奈川県警を擁護する東京高裁を徹底的に糾弾する。

 判決後の記者会見でジェーンさんは、「判決は残念です。でも私は、あきらめない。裁判を通して神奈川県警のウソの壁が崩されていった。日本には多くのレイプ被害者がいるにもかかわらず、24時間のレイプクライシスセンターが存在していない。私の取り組みは、私一人のためだけではなく、多くのレイプ被害者を救うことでもあるのです。継続して神奈川県警を許さず、レイプクライシスセンターを実現していきたい」と怒りをこめて訴えた。 


 中野麻美弁護士は、「国際的には、被害者から事情聴取するためには、恐怖から解放し、安心した状態によってより具体的なことを聞くことができると考えられている。被害者自身によるコントロールが充分に確保されるていることだ。事情聴取する前に医療措置、治療を受けることが優先されなければならない。レイプ被害者に関した書籍を証拠として提出したが、その中でも被害者の治療、カウンセリングが優先されなければならないと強調されている。しかし警察は、ジェーンさんをただちに病院に連れて行くこともせず、プライバシーも確保されていない大部屋で事情聴取を行った。被害者は恐怖状態のままだった。明らかに警察官職務執行法の保護義務違反だ。しかし高裁は、その捜査を妥当性があり、著しく合理性を欠いたものではないと判断した。こういう考え方がまかりとおってしまうのであれば、レイプ被害を受けた人たちが告発することは難しいことになってしまう。レイプ被害者の立場にたった捜査が日本警察に求められている」と厳しく抗議した。

 24時間レイプクライシスセンターの実現を

 ジェーンさんの闘いは、以下のように取り組まれてきた。
 2002年4月6日未明、ジェーンさんは、神奈川県横須賀基地の外の駐車場で、米海軍の航空母艦キティホーク勤務の米兵ブローク・ディーンズにレイプ被害を受けた。ジェーンさんは米横須賀基地の憲兵隊事務所へ助けを求め、同事務所の通報により横須賀署員が駆けつけた。しかし、すぐに病院へ行きたいという彼女の訴えは聞き入れられず、事件現場で指差しを指示され写真を撮る「実況検分」への協力を強いられた。その後も警察署で男性警察官3人による事情聴取が行われた。 ジェーンさんが診察を受けられたのは朝9時半、病院
が開いてからだった。診察が終わった後も警察署での聴取が続き、解放されたのは午後3時になっていた。12時間もの長い時間、彼女は睡眠も、食事も、一杯の飲み物も、また暴行の際に失われた下着の替えも与えられないまま拘束された。そして、その状態のまま一人で車を運転して自宅に帰った。

 犯人は、事件直後に米海軍憲兵隊によって身柄を拘束されたが、後に7月、横浜地検横須賀支部は理由を明らかにしないままに、不起訴を決定した。更に10月には米海軍が予備審問で「軍法会議は不要」という不起訴に相当する決定を出した。

 ジェーンさんは中野麻美弁護士と秦雅子弁護士の支援を受け、犯人の米兵ブローク・ディーンズを相手どり、東京地裁に民事裁判を起こした。 しかし、犯人は、審理中に除隊してアメリカへ帰国
してしまい、被告側弁護士も辞任した。被告不在のまま裁判は続行され、2004年11月、東京地裁はジェーンさんの訴えをほぼ全面的に認め、被告に慰謝料など三百万円の賠償を命じた。

 さらにジェーンさんは、県警の『セカンドレイプ』捜査を許さず、神奈川県を相手に国家賠償請求を起こした(05年1月27日)。しかし、東京地裁は、07年12月4日、原告の訴えを棄却し、捜査の違法性を認めなかった。判決は、県の「原告から受診したいとの申し出はなく、外見上、早急な受診が必要な状態ではなかった」「犯行場所の特定や写真撮影を強いたことはない」「原告の申し出を待つまでもなく産婦人科を探した」「替えの下着は申し出たが原告が断った」などの主張を追認した。つまり、性暴力二次被害を防止する姿勢が全くないのだ。

 地裁不当判決に続く、高裁判決を許さない。警察犯罪を防衛する東京高裁を糾弾していこう。 (Y)

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