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■東京都「安全・安心まちづくり条例」改定=改悪の委員会採決を弾劾する山谷の運動からの声明が届きましたので配信します。
■自警団・隣組の復活? 街頭行動・表現が規制され、街の自由が奪われてゆく!
■東京都「安全・安心まちづくり条例」改定=改悪の委員会採決を弾劾する!
■3・27都議会本会議採決に「否!」の声を上げよう!都庁へ!
3月18日、東京都議会総務委員会で、「安全・安心まちづくり条例」の改定=改悪が自民・公明・民主の賛成多数で採決されました。審議といえば、17日のみ、形だけのわずかな質疑で、都議会最終日の27日の本会議で成立する運びです。
私たちは、この間、この条例改悪の危険性を、繰り返し訴えてきました。
17日には、都庁前で抗議の情宣や、リレートークが呼びかけられ、私たちも参加しました。13日には、東京都青少年・治安対策部安全・安心まちづくり課の担当課長らに問い質しました。今回の「改定」とは何なのでしょうか? そして今なぜ、ろくに論議もせず(有識者会議が突如提出した報告書が2月、翌日には都議会提出、パブリックコメント期間は、たったの1週間!)成立しさせなければならないのでしょうか?
2003年に制定された「安全・安心まちづくり条例」とは、本来、警察の仕事である防犯活動に、自治体、住民、事業者を組み込み、住民の「自主的」防犯パトロールを警察がバックアップ、監視カメラを広く設置するというもので、当時、警察官僚出身の竹花(広島県警本部長時代に、暴走族を徹底撲滅した「功績」を石原が評価して副知事に起用)が積極的に推進、以降、監視カメラがやたらと増え、防犯パトロールが盛んになされ、歌舞伎町もすっかり「浄化」されるなど、街の治安管理が一段と強化されてきました。
その上で、今度の「改定」では、「指針」に基づいて、繁華街(何が繁華街かの定義はあいまい。商店が複数あれば繁華街とも)「推進協議会」(事業者、地域住民、ボランティア、区市町村、警察などで構成)なるものを作らせ、警察主導のもとで、いわば自警団がいつも目を光らせる体制ができることになります(予算も相応に組まれる)。
ちなみに、この「推進協議会」のあり方は、地域ぐるみの戦争協力・有事体制づくりとしてつくられた「国民保護条例」の協議会に、よく似ています。
この「推進協議会」の役割は、今までのような防犯パトロールはもとより、「大衆に多大な迷惑となるパフォーマンスなど、街の秩序を乱す行為」を防止することと啓発活動、さらには、「外国人の不法就労」を防止する啓発活動まで、やるというから驚きです。
そればかりか、繁華街を訪れる来訪者も、「安全・安心の努力義務」が課せられます。そして、たとえば来訪者も「大衆に多大な迷惑となるパフォーマンス等、街の秩序を乱す行為を慎む」ことも義務となるので、野次馬で面白がるのも慎まなければなりません。
では一体、この「迷惑なパフォーマンス」とは何なのでしょうか?
担当課長に問い質したところ、「アキバのメイド撮影会とか、大音量のライブとか、落書きとか」と、とってつけたような回答でした。
まさか、本当にアキバのメイドが治安の脅威なのか? 大うそです。
そもそも、2003年以降、東京都の犯罪件数は減る一方なのに、最近しきりに強調されているのが「体感治安」という、漠然とした不安。 その典型ともいえる事例が、最近になって、立て続けに起きた野宿者への街頭炊き出し中止をめぐる動きです。
複数の事例で共通したのは、(いずれも10年前後続いて定着しているのに)一部の住民たちが盛んに煽る「(得体の知れない人が大勢集まる)不安」「子供が怖がる」というもので、なぜ今になって続発しているのか。
都内各地で行われている炊き出しは、野宿者にとって、生存を支える貴重なものです。その日の一食が奪われることは大変な事態です。
しかし、住民たちの無慈悲な排除・排斥運動が激化する背景には明らかに、地域ぐるみの防犯・治安管理強化の流れがあります。 これで、今後「推進協議会」が続々できて、活動すれば、どうなるでしょうか。あの町、この町で、「住民が不安を抱く」「迷惑なパフォーマンス」として炊き出しを摘発し、中止に追い込むことが予想されるでしょう。
今回の改定案のベースをつくった有識者会議の連中が強調しているのが「社会不安」なのです。とりわけ、この3月の都議会で何としても成立させようと、パブコメまで大幅に短縮して、あわてているのは理由があるのです。
それは、間違いなく年末年始の「派遣村」に見られるムーブメントが治安管理上の新たな脅威になったからです。この先、「派遣切り」などで、路上に放り出される人たちが増え、労働運動や、街頭行動も盛り上がると(10月の「麻生邸ツアー」みたいなのも頻発するでしょう)、東京の五輪招致(東京は「治安の良さ」が売り)にも差し障るわけです。
ならば、当局が容易に弾圧できる条例は不可欠。
ただし、6年たっても成立の目処が立たない「共謀罪」も、50年前に「デートもできない警職法」と反対運動が燃え広がった「警職法改悪」みたいなのは、まだ露骨すぎてむずかしい。そこへいくと「安全・安心~」は、実績もあるし、住民アレルギーもないし、警察にとって旨味も多い(予算もとれるし、将来は「治安協会」でもつくって天下りも?)。
もう当局の思惑は見え見えではありませんか。
こんな筋の悪い条例の改定など黙って許せば、将来に禍根を残すでしょう。多数決で通るとしても、これだけの反対の声が上がったことを示さなければなりません。
●3月27日(金曜)の本会議可決・成立に抗議する闘いを、さまざまな場で!
●正午~13時 都庁横歩道で、情宣とリレートークに集まってください。
仮に制定されたとしても、あらゆる現場、街頭で、ますます元気にパフォーマンスを繰りひろげ、警察ー自警団の横行を許さない闘いに立ち上がりましょう!!
山谷争議団/反失業闘争実行委員会
山谷労働者福祉会館活動委員会
TEL/FAX03-3876-7073