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先住民族アイヌの権利回復を求める団体・個人署名の要請

     2009年12月17日

各 位

     呼びかけ人・団体
     旭川アイヌ協議会
     アイヌ・ラマット実行委員会
     おんな組いのち
     金  時鐘 (詩 人)
     佐高  信 (週刊金曜日編集委員)
     辛  淑玉 (人材育成コンサルタント)
     田中 優子 (週刊金曜日編集委員)
     中山 千夏 (作 家)
     朴  慶南 (エッセイスト)
     針生 一郎 (丸木美術館館長)
     藤崎 良三 (全労協 議長)
     丸山未来子 (おんな組事務局)


  先住民族アイヌの権利回復を求める団体・個人署名の要請


 貴団体、みなさんの日頃のご活躍に敬意を表します。

 さて、25年に及ぶ世界の先住民族の粘り強い闘いのもと、2007年9月13日に「先住民族の権利に関する国際連合宣言」が国連総会で採択されました。この権利宣言は、支配国家が「先住民族の生得の権利、とりわけ土地と領域、および資源に対する諸権利」を奪って「国境内植民地」化を行い、同化政策を推し進めたことを「歴史的な不正義」と断定しています。

 その上で、この歴史的な植民地支配を正すために謝罪と賠償も含めて「世界の先住民族が生存、尊厳および福利のための最低限の権利」として政治的自由を保障する自決権を承認し、土地・資源と賠償の権利、民族文化の享有と伝承の権利、教育の権利など先住民族の奪われた権利の回復を宣言しています。これらの権利は新たなものではなく、すでに国際法上あらゆる民族に保障されるべき権利として確立しているものですが、これまで先住民族のみがその権利を否定され奪われてきました。

 この宣言を背景として、日本では2008年6月6日に衆・参両議院で「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」が採択され、政府は同年7月に「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」を設置し、本年7月29日には「アイヌ政策の新たな理念および具体的な政策のあり方」をまとめた報告書が内閣官房長官に提出されました。

 アイヌ民族にとって、日本政府・国会がアイヌ民族を先住民族と認めることは幾世代にもわたる念願であり、こうした動きはアイヌウタリの心を揺さぶりました。

 しかし日本政府は、「アイヌ民族を先住民族として認める」と言いながら、現在もアイヌ民族を「国連宣言」にいう先住民族(権利主体)として認めることを拒んでいます。それどころか、政府のこうした姿勢は有識者懇談会の報告書に強く反映し、あろうことかアイヌ民族(被支配民族)と日本人(支配民族)を「法的には等しく国民」であったとし、近代天皇制国家がアイヌモシリ(アイヌの住む土地)を一方的に「無主の地」として奪い(全道面積の2割強は皇室の御料地化)、植民地化・同化政策を遂行したことの歴史的責任は棚上げされています。

 このアイヌモシリの「国境内植民地」化と同化・皇民化政策は、その後の琉球処分、台湾・朝鮮の植民地化の原点であり、中国・アジア侵略へと拡大されます。にもかかわらず報告書は、アイヌ民族の社会・経済・政治体制丸ごとを支配下において自由と独立を奪い、日本語や創氏改名、そして皇民化教育を強制し、伝統的生業や民族的な風習・慣習を禁止して、アイヌ民族の日本人化を推し進めた民族絶滅政策の犠牲・被害と天皇及び政府の加害責任については一切触れられていません。それどころか土地やアイヌ語(文化)を奪われたことは「土地所有の観念がなく、文字を理解しなかった」アイヌ民族が近代化に対応できなかった結果として、アイヌ民族の「自己責任」のように記述されています。

 こうした歴史認識を前提とする限り、政府は謝罪も賠償もせず、宣言が「最低限の基準」とした先住権・自決権の権利回復を行うはずがありません。それ故、報告書は「先住民族の権利に関する国連宣言」を参照するとしながらも先住民族の権利を否定し、アイヌ民族の「民族文化への打撃」「貧窮」に対するわずかな教育(文化)・福祉対策などの彌縫(びほう)策のみが提起されています。いま日本政府は、アイヌ民族に対して先住民族の権利主張を下ろし、わずかな施策で満足することを強いています。

 日本政府はこの間、「自由権規約」報告では1991年まで「日本は単一民族国家」と公言し、1997年まで「北海道旧土人保護法」を残すなどアイヌ民族に対する140年にわたる植民地化・同化政策の歴史はこれまで一度たりとも正してきませんでした。いまもアイヌ民族を「滅びゆく民族」とする蔑視観や「単一民族国家観」は根強く日本社会に温存されています。1997年に成立したアイヌ文化振興法は、こうした歴史的なアイヌ民族差別を無視し、諸権利を認めず「文化」の振興のみを対象としてきました。

 こうした中でも、アイヌ民族は同化に抗(あらが)い、先祖の累々たる犠牲の上で継承されてきた伝統文化と民族精神を大切にし、権利回復と差別撤廃の声をあげ続けてきました。私達はいま、その声に連帯して「保護」でも「お恵み」でもない、アイヌ民族に対する近代天皇制国家の歴史的責任を認め、宣言に明記された先住権・自決権の権利回復を政府に求めたいと思います。また政府が、その事を前提としてアイヌ民族が真に対等・平等な立場でチャランケ(話し合い)する権利を認めアイヌ政策の見直しを行うことを重ねて求めます。皆さんと一緒に政府を動かすべく別紙の団体・個人署名をお願いする次第です。

 これは日本政府のみではなく、日本人自身・日本社会の人権・民主主義意識、歴史観の歪(ゆが)みを正すことであり、私達が先住民族をはじめすべての隣人と対等・平等で人間らしい信頼関係を切り結ぶ未来を切り開くことだと思います。皆さんの協力を心からお願いいたします。


  記


(1)署名の要請内容は以下の2項目です。第1次集約は1月末とし、その後も継続します。

1.私達は、近代天皇制国家が先住民族アイヌの生得の権利である土地・資源・領域を一方的に奪い、植民地化・同化政策を行った歴史的責任を認め、「先住民族の権利に関する国際連合宣言」(2007年採択)に明記された先住権・自決権の権利回復を行うことを求めます。

2、上記1に合意の上、日本政府がすべてのアイヌ民族(団体)の代表者と対等・平等な立場でチャランケ(話し合い)を行い、アイヌ政策の見直しを行うことを求めます。

(2)団体署名・個人署名は下記の宛先にお送りください。またFAX・e-mailでも趣旨に賛同の旨を記し団体名(代表者名)、個人名、住所を書いて送っていただければ可能です。

【宛先】 アイヌ・ラマット実行委員会
〒121-0813  東京都足立区竹の塚3-16-11 出原方
TEL・FAX 03(3860)2156  (e-mail)
 md_ramat@ybb.ne.jp

*団体署名は、本部機関だけではなく分会・支部などの取り組みもぜひお願いいたします。

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