アジア連帯講座のBLOGです
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地球温暖化を促進する原発はいらない!
7月7日から開催されるG8洞爺湖サミットは、イラク戦争と占領事業の利益分配・調整のための「戦争会議」という側面や、新自由主義政策の推進のための規制緩和による労働者の権利の破壊などの側面などが指摘されるが、ここではG8洞爺湖サミットが「原子力ビジネスの営業会議」であり、「脱原発」の流れからの世界的な決定的転換の場になろうとしている側面を指摘したい。
「地球温暖化による危機」が、各国政府によっても叫ばれている昨今だが、G8各国はこの「危機の解決」と称して、1979年のアメリカ・スリーマイル島原発事故、1986年の旧ソ連・チェルノブイリ原発事故以降「脱原発」を推し進めてきた欧米各国を含めて原発推進・増設へと舵を切っている。
4月11日福田首相は、来日して青森県六ヶ所村の使用済み核燃料再処理工場を視察したフランス・フィヨン首相との会談で、日仏間での高速増殖炉「もんじゅ」を利用した技術開発など原子力分野の協力強化で合意した。六ヶ所を視察したフィヨンは「日仏の原子力の連携を世界の先駆け・モデルとしたい」と語り、フィヨンに同伴した甘利経済産業大臣も六ヶ所村で記者会見し、「(6月に青森県で開かれるG8・主要国エネルギー担当相会合では)「地球温暖化対策として原子力が有効活用できることを参加各国の間で確認したい」と表明した。
すでに、外務省所管の研究団体である「日本国際問題研究所」は1月9日に、洞爺湖サミットに向けて政府に対して「原子力の平和利用を推進し、『ポスト京都議定書』の枠組みに原発を地球温暖化対策の手段として位置付けるべき」だとする提言を高村正彦外相に提出し、この提言をサミットの文書に反映させるよう求めている。また、3月21日には、政府の諮問機関である原子力委員会(近藤駿介委員長)が「地球温暖化対策には原子力エネルギーの平和利用の拡大が不可欠であり、国際的な共通認識の形成と枠組み作りを積極的に働きかけるべき」などとする「平成19年版原子力白書」を閣議で報告するなど「温暖化対策のための原発推進」の働きかけが強まっている。
アメリカでは今後30基の原発の増設計画が表明され、中国にいたっては300基以上の原発を増設する予定だという。また、洞爺湖サミットを、ロシアで採掘されたウランを歴史上初めてアメリカが購入する取引のステップとしても意図されている。この動きに東芝、三菱、日立などの原発産業は活発に蠢き、東芝はこの春にアメリカで新たな原発建設を受注し、ロシア国営電力企業との連携へも触手を伸ばしている。三菱重工も、欧米と中国での大型原子炉の売り込みに活発に動いている。6月7日に青森市で開催されるG8エネルギー相会合や洞爺湖サミットの会議後の夜のパーティーは、さぞかし原子力ビジネスの営業マンと各国首脳によって賑わうことだろう。G8の首脳たちは、スリーマイル島、チェルノブイリ、東海村などの原発事故の経験を経てもなお、「地球温暖化による破滅」より「原発事故による破滅」のほうがマシだとでも言うのだろうか。そもそも、「地球温暖化対策としての原子力の有効活用」は、ほんとうなのだろうか。
原発は、その稼動のために他の(火力)発電所から電力を供給しなければならない発電施設なのである。また、ウラン採掘から燃料輸送、建設時、廃棄物処理などの過程で膨大な石油を消費する「間接石油発電」であり、また膨大な温廃水を日々海に垂れ流す施設である。そして原発は、おなじ発電量でも風力発電の7倍のCO2を排出する。G8各国政府による「温暖化対策としての原発活用」など、原発企業のための真っ赤な「虚偽宣伝」なのである。私たちは「温暖化を促進する原発はいらない」を反原発の主張の柱の一つとしなければならない。
福田政権は「洞爺湖サミットを環境サミットにしたい」などとうそぶくが、実際はサミットとはこのような地球を食らい尽くすまでのグローバル企業のためのビジネスの相談にすぎない。そして、財界の反発によってCO2削減の具体的目標すら定められないのが現状なのである。また、政府は「温暖化対策」に一兆円以上の予算を計上しながら、一方で沖縄・辺野古のサンゴの海ややんばるの森を新たな米軍基地建設によって破壊しようとしている欺まんも繰り返し批判しなければならない。そして、劣化ウラン弾やバンカーバスターなどの残虐兵器を使用したイラク戦争こそが、人間の生命とともにどれだけ環境を破壊してきただろうか。戦争と軍事を問題にしない「温暖化対策」の会議など、私たちは絶対に認めることは出来ない!
このかん、六ヶ所村の再処理工場の本格稼動に反対する運動に、若い人々の結集が目立つ。比較すれば小規模とはいえ、2003年のイラク戦争開始前後の多くの「デモ・デビュー」の人々によって大高揚した反戦運動に似た雰囲気で運動が継続されている。G8サミットに反対し包囲する闘いをこのような問題意識を持った新しい人々と結びつきながら、「原発ビジネスのためのサミットはいらない!」「世界のどこにも原発はいらない!」「STOP!温暖化-原子力でないクリーンエネルギーへの転換を」「地球を破滅させるG8の世界支配NO!」を掲げて成功させていこう。 (F)
すでに、外務省所管の研究団体である「日本国際問題研究所」は1月9日に、洞爺湖サミットに向けて政府に対して「原子力の平和利用を推進し、『ポスト京都議定書』の枠組みに原発を地球温暖化対策の手段として位置付けるべき」だとする提言を高村正彦外相に提出し、この提言をサミットの文書に反映させるよう求めている。また、3月21日には、政府の諮問機関である原子力委員会(近藤駿介委員長)が「地球温暖化対策には原子力エネルギーの平和利用の拡大が不可欠であり、国際的な共通認識の形成と枠組み作りを積極的に働きかけるべき」などとする「平成19年版原子力白書」を閣議で報告するなど「温暖化対策のための原発推進」の働きかけが強まっている。
アメリカでは今後30基の原発の増設計画が表明され、中国にいたっては300基以上の原発を増設する予定だという。また、洞爺湖サミットを、ロシアで採掘されたウランを歴史上初めてアメリカが購入する取引のステップとしても意図されている。この動きに東芝、三菱、日立などの原発産業は活発に蠢き、東芝はこの春にアメリカで新たな原発建設を受注し、ロシア国営電力企業との連携へも触手を伸ばしている。三菱重工も、欧米と中国での大型原子炉の売り込みに活発に動いている。6月7日に青森市で開催されるG8エネルギー相会合や洞爺湖サミットの会議後の夜のパーティーは、さぞかし原子力ビジネスの営業マンと各国首脳によって賑わうことだろう。G8の首脳たちは、スリーマイル島、チェルノブイリ、東海村などの原発事故の経験を経てもなお、「地球温暖化による破滅」より「原発事故による破滅」のほうがマシだとでも言うのだろうか。そもそも、「地球温暖化対策としての原子力の有効活用」は、ほんとうなのだろうか。
原発は、その稼動のために他の(火力)発電所から電力を供給しなければならない発電施設なのである。また、ウラン採掘から燃料輸送、建設時、廃棄物処理などの過程で膨大な石油を消費する「間接石油発電」であり、また膨大な温廃水を日々海に垂れ流す施設である。そして原発は、おなじ発電量でも風力発電の7倍のCO2を排出する。G8各国政府による「温暖化対策としての原発活用」など、原発企業のための真っ赤な「虚偽宣伝」なのである。私たちは「温暖化を促進する原発はいらない」を反原発の主張の柱の一つとしなければならない。
福田政権は「洞爺湖サミットを環境サミットにしたい」などとうそぶくが、実際はサミットとはこのような地球を食らい尽くすまでのグローバル企業のためのビジネスの相談にすぎない。そして、財界の反発によってCO2削減の具体的目標すら定められないのが現状なのである。また、政府は「温暖化対策」に一兆円以上の予算を計上しながら、一方で沖縄・辺野古のサンゴの海ややんばるの森を新たな米軍基地建設によって破壊しようとしている欺まんも繰り返し批判しなければならない。そして、劣化ウラン弾やバンカーバスターなどの残虐兵器を使用したイラク戦争こそが、人間の生命とともにどれだけ環境を破壊してきただろうか。戦争と軍事を問題にしない「温暖化対策」の会議など、私たちは絶対に認めることは出来ない!
このかん、六ヶ所村の再処理工場の本格稼動に反対する運動に、若い人々の結集が目立つ。比較すれば小規模とはいえ、2003年のイラク戦争開始前後の多くの「デモ・デビュー」の人々によって大高揚した反戦運動に似た雰囲気で運動が継続されている。G8サミットに反対し包囲する闘いをこのような問題意識を持った新しい人々と結びつきながら、「原発ビジネスのためのサミットはいらない!」「世界のどこにも原発はいらない!」「STOP!温暖化-原子力でないクリーンエネルギーへの転換を」「地球を破滅させるG8の世界支配NO!」を掲げて成功させていこう。 (F)
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