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伊藤和也さんの虐殺を糾弾する!
「対テロ」戦争と占領がアフガニスタン民衆の苦境をつくりだした
戦争と占領をやめろ 自衛隊の洋上給油活動を中止し、ただちにインド洋から戻せ

 8月26日朝、アフガニスタン東部のジャララバード近郊で、NGO「ペシャワール会」の現地職員として4年半にわたって、農業支援にたずさわっていた伊藤和也さん(31歳)が武装グループに拉致された。現地の農民たちによる懸命な捜索・救出活動にもかかわらず、きわめて悲しいことに伊藤さんの遺体は翌27日の午後ダラエヌール渓谷で発見された。

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 アフガンの貧しい農民の支援のために、全力で活動してきた伊藤さんの死を私たちは深く悲しむと共に彼を無残に虐殺した者への怒りを表明する。


 伊藤さんの所属するペシャワール会は、旧ソ連の侵入が引き起こした内戦や米国によるアフガン侵略のさなかにも、アフガニスタンに踏みとどまり、長期にわたって、アフガニスタンの人々の医療支援、農業復興支援のために活動し、現地の人々から大きな信頼を獲得してきた。

 ペシャワール会の創設者であり、現地代表を務める中村哲医師は、ブッシュのアフガン侵略戦争と軍事占領を批判し、「貧困と飢餓をなくす支援と『反テロ』戦争が両立しない」ことを一貫して主張してきた。中村さんの批判は、当然にも日本政府の「対テロ」戦争支援とインド洋での洋上給油活動にも向けられた。

 NGO活動の安全は、アフガニスタンを占領する侵略者の軍隊によってではなく、自分たちが共に活動している現地の住民によってこそ守られる、というのがペシャワール会の立場であり、ペシャワール会は現にISAF(国際治安支援部隊)などとは一線を画すことによって、活動を展開してきた。そしてそうした活動が農民たちから信頼されてきたのである。

 しかしこの間、アフガン全土において「治安が悪化してきた」といわれている。それは何よりも、米国・NATO軍を主力とした占領軍が、「武装勢力掃討」を名目に多くの市民を無差別に虐殺してきたことなどを要因として、住民の間に反占領・反米軍の感情がさらに拡大し、そうした情勢を背景に旧タリバン勢力などが急速にその支持を広げているためである。

 米国が擁立したカルザイ政権は、多国籍軍に支えられてようやく首都カブール周辺を軍事的に支配しているにすぎない。

 私たちは今回の伊藤さん拉致・殺害の犯人が誰であれ、その犯罪行為を許すわけにはいかない。
 同時に私たちは、今回の悲劇を通じて「対テロ」戦争とアフガン占領の不法性・不正義をあらためて強調する。住民から大きな信頼と支持を得ていた伊藤さんら「ペシャワール会」の活動にも危険が及んだということは、占領軍やカルザイ政権への反発とあいまって、すべての外国人への反感が増大していることを示している。そしてそれは、日本が海上自衛隊のインド洋での給油活動の継続とも関連している。

 NGOの活動を困難にしているものこそ占領軍であり、「対テロ」戦争であると、「ペシャワール会」やJVC(日本国際ボランティアセンター)の人々は訴えてきた。そして今回まさにその通りの事件が起きたのである。

 政府やメディアは、伊藤さんの活動を高く評価し、彼の献身的な活動を褒め称えている。4年前、イラクで人質事件が起きた時のような「自己責任」論による非難は影を潜めた。

 しかし福田内閣はこの悲劇を利用して、伊藤さんの遺志を継承すると述べながら、アフガン「国際貢献」のために自衛隊の洋上給油活動継続を主張している。民主党の前原・前代表をふくむ一部の人々は自衛隊によるアフガン現地での支援活動すら強調している。

 しかし私たちは、NGOの国際支援活動を不可能にさせ、アフガンの平和を妨げているものこそ占領軍であり、彼らが遂行している「対テロ」戦争であると強調する。

 武力で平和は作れない。アフガンの民衆に絶望的な苦痛を強制している戦争と占領をただちにやめ、すべての占領軍を撤退させることこそ、平和と復興支援の前提条件である。

 9月20日、東京・芝公園4号地でWORLD PEACE NOWがよびかけて「PEACE DAY TOKYO2008」が開催される(正午:イベント開始、午後3時半:パレード出発)。

 9・20の集会とパレードは、イラクとインド洋から自衛隊を撤退させ、アフガニスタンとイラクの戦争と占領を終わらせる労働者・市民の声をさらに大きなものにするためによびかけられる。

 9・20PEACE DAYに参加しよう。(K)

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