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 最高裁第2小法廷は、11月30日、葛飾ビラ配布弾圧事件に対して上告を棄却する不当判決を出し、無罪の一審判決を破棄した高裁有罪判決(罰金5万円)を維持した。第二小法廷は08年4月の立川反戦ビラ弾圧事件の上告棄却判決に続いて反動判決を出したが、これは鳩山政権下において公安政治警察・検察と連携してグローバル派兵国家建設と連動した治安弾圧体制路線を踏襲し、ビラ配布弾圧の定着化を強化していくことを狙った暴挙であり、民衆の政治活動弾圧機関としての階級的姿を前面に押し出していくことの現れである。

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▲中央が不当弾圧された荒川庸生さん

 われわれは、11・30葛飾ビラ配布弾圧事件不当判決を断固糾弾するとともに民衆の政治活動に対して敵対を深める司法権力を許さない。被弾圧者の荒川庸生さんの「(ビラ配布を)私は再開します。果敢にがんばっている方がたくさんおられます。社会常識として、ビラ配りをすることが、この判決を歴史から葬ることにつながります」 (『しんぶん赤旗』12・1)という力強いアピールを支持する。そして治安弾圧体制の強化に踏み込む司法・検察・公安政治警察を厳しく批判し、逆包囲していく陣形建設の取り組んでいくことを誓う。とりわけ公安政治警察が自らの延命のために「微罪弾圧」を繰り返していることを許さず、阻止・解体していくために10・24免状等不実記載弾圧を許さない!国賠裁判の勝利(9・15に神奈川県は上告を断念し、高裁勝利判決確定)の地平をバネにしながら奮闘していくことを決意する。

憲法第21条の破壊

 葛飾ビラ配布弾圧は、 2004年12月23日、東京都葛飾区内のマンションで日本共産党の「都議会報告」「区議団だより」を配布していた荒川さんが、「住居不法侵入」容疑で亀有警察署に不当逮捕された事件だ。荒川さんは、7階建てマンションでビラを配布中、住人の男が部屋から出てきて、「何をまいているのか。迷惑だからやめろ」と呼び止められたが、「正当な政治活動ですが、あなたが入れてほしくないのなら、入れませんので何号室ですか」と対応したら、男は携帯電話で警察に「PC(パトカー)で来い。ガラ(身柄)はおさえた。警備課につなげ」と警察用語を使って通報した。男は、荒川さんを「逮捕」し、警察官に「渡した」。

 荒川さんは、警察官にビラ配布が正当な言論・政治活動であることを主張しつつ、亀有署に同行し再主張したが、一方的に「住居不法侵入」容疑で逮捕されてしまったのだ。権力は、事前に逮捕態勢を準備し、亀有署に来た荒川さんを即逮捕し、翌日の午後六時には荒川さん宅を家宅捜索している。このように短時間で弾圧プロセスを遂行しているように、公安政治警察の主導によって政治弾圧を強行したのであった。逮捕後、荒川さん宅の家宅捜索を共産党地区委員会の立ち会いを排除して行い、人権侵害も著しい転向強要・長時間の取り調べを連日続け、長期拘留し、05年1月11日に不当起訴した。そして、14日に高額保釈金の支払いを強制してAさんを保釈した。

 この弾圧は、イラク戦時下、小泉政権━国家権力の治安弾圧体制強化として立川・反戦ビラ弾圧(04年2月)、「赤旗」号外を配布した堀越さん不当弾圧(04年3月)につづくビラ配布弾圧だった。明らかに憲法第21条「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する」の破壊であり、小泉政府与党と財界らがねらう憲法改悪の先取り的な攻撃だった。

 この「任務」を忠実に担った検事が崎坂誠司だった。この検事は、立川・反戦ビラ不当逮捕時(04年2月)、東京地検八王子支部の検察官検事であり、東京地検に移動してから三月、都立板橋高校卒業式時での「日の丸・君が代」強制に抗議する元教諭に対して「威力業務妨害罪」だとして在宅起訴攻撃(12月3日)も手掛けている。このような弾圧経歴をもつ崎坂にとって、〇四年十二月二十四日の立川・反戦ビラ一審無罪判決は、反戦派勢力の活動エリアが拡大してしまうから絶対に許すことができなかった。政治表現の自由に対する国家的報復と抑圧をしていくために荒川さんに対して起訴攻撃を行ったのである。

民衆の政治活動に敵対する最高裁

 最高裁判決は、公安検察・政治警察による不当弾圧に加担していくために「表現の自由は、民主主義社会において特に重要な権利として尊重されなければならない」などと触れながら、マンション管理組合の管理権にもとづくビラ配布の禁止措置を前面に押し出して、「立ち入りが管理組合の意思に反するのは明らかだ。七階から三階までの廊下などに入っており、侵害の程度が極めて軽微とは言えない」と住居侵入罪だと断定した。無罪判決をかちとった地裁判決(06年8月)の「ビラ配布目的だけなら、共用部分への立ち入りを刑事罰の対象とする社会通念は確立していない」という判断と真っ向から対立する。しかも「憲法21条1項は表現の自由を無制限に保障したものではなく、思想を発表するための手段であっても、その手段が他人の権利を不当に害することは許されない」と強調した。

 この判断は、立川反戦ビラ弾圧被告団の
(1)自衛隊官舎の敷地・階段・玄関前は「人の看守する邸宅」ではない
(2)住民の意思ではなく管理権者の意思でビラまきが違法化されている
(3)住民がビラまきに刑罰で対処してほしいと思っていたかは証明できない
(4)本件のビラまき態様において害を与えていない
(5)「表現の自由」と可罰性(刑罰をもって罰するに値いする程度のもの)にあたらない

という主張をことごとく無視した最高裁判決を土台としている。論証構成も政治活動の弾圧が狙いであるにもかかわらずその意図を覆い隠しながら、都議会報告チラシと商業チラシの区別をせず、いずれも「立ち入りが管理組合の意思に反するのは明らかだ」と認定し、政治活動と表現の自由に対する憲法判断をすることもなく一方的に規制論を使い強引な住居侵入罪成立の展開レベルだ。

 こんな単純な論理構成で表現の自由が圧殺されてはならない。「侵害の程度が極めて軽微とは言えない」のであるならば、なぜ被害届が出ていないのに不当逮捕・起訴攻撃を行ったのだ。ならばいったいどのように「被害」があったというのだ。最高裁は、「日本共産党の政治活動だからだ」と言えないために動員できるかぎりの「言い訳」を羅列し、詭弁を駆使しているにすぎない。最高裁はビラ配布・言論弾圧の定着化をねらい、今後のビラ配布弾圧事件裁判に対する「威嚇」として不当判決を出したのである。ビラ配布・ポスティングは、業者以外にも、自治体などの日常的な宣伝活動だ。最高裁は、日本共産党、市民の政治活動、すなわち国家に逆らうビラのポスティングに敵対する態度を鮮明にしたのである。

2010・11横浜APEC事前弾圧を許すな

 この不当判決に「大喜び」なのが警察権力だ。すでに「緊急治安対策プログラム」(03年8月)、「テロの未然防止に関する行動計画」(04年10月)に基づいて

1 犯罪抑止のための総合対策
2 組織犯罪対策と来日外国人犯罪対策
3 国際テロ対策とカウンターインテリジェンス(諜報事案対策)
4 サイバー犯罪及びサイバーテロ対策
5 監視強化のためのNシステム導入拡大、駐車違反摘発民間委託

などの総合的な交通事故防止対策を打ち出し、着手してきた。とりわけ「テロ対策」「安全・安心まちづくり」では「生活安全条例」制定を通した自治体・学校・住民・警察が一体となった治安体制作りを押し進めている。自主防犯活動と称する自警団=「民衆の警察化」作りであり、まさに戦前の「隣組」作りだ。防犯協会を先頭に「密告社会」「相互監視社会」へと地域社会を変質させようとしている。

 公安官僚・警察OBらが寄生し、利権先の一つである『治安フォーラム』(12月号)を通して、2010年11月に開催される横浜APEC警備宣伝のためのキャンペーンを開始している。神奈川県警は、APEC警備対策本部を立ち上げ、オルタ・グローバルデモ鎮圧訓練や商店街など草の根動員訓練を繰り返している。公安政治警察による反グローバリゼーション運動と活動家の監視、反APECビラ配布等に対する弾圧を強行してくることが予想される。警戒しよう。11・30葛飾ビラ配布最高裁不当判決を糾弾し、警察権力・公安政治警察の攻撃をはね返していくスクラムを広げていこう。

 (Y)

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