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12.23討論集会 
象徴天皇制と「格差」・「貧困」─蟹工船ブームと在位20年奉祝─

発言
・なすび(山谷労働者福祉会館活動委員会)

・野崎六助(作家)

・平井玄(音楽批評)

・天野恵一(反天皇制運動連絡会)

日時・08年12月23日(火・休)/午後1時30分開場、午後1時45分開始

場所・千駄ヶ谷区民会館(JR原宿駅より徒歩10分)

参加費・500円

主催・反天皇制運動連絡会(東京都千代田区三崎町3-1-18 市民のひろば気付 落合
ボックス 電話・FAX 03-5275-5989)


 グローバル化する世界を席巻する弱肉強食の新自由主義、想像を絶する規模で展開されたマネーゲーム、そうした事態が破綻していくなかで、これまで「自己責任」とされてきた〈格差・貧困〉がこの資本主義社会の病理にほかならないことが、誰の目にも明らかになってきている。

 昨年の天皇誕生日を前に、天皇アキヒトは「社会格差の問題については、格差が少ない方が望ましいことですが、自由競争によりある程度の格差が出ることは避けられないとしても、その場合、健康の面などで弱い立場にある人々が取り残されてしまうことなく社会に参加していく環境をつくることが大切です。また、心の中に人に対する差別感を持つことがないような教育が行われることが必要と思います」と述べた。

 この、「自由競争」の世界とはまったく無縁な「特権的」存在である天皇が、「競争」については自明の大前提としながら、そこからこぼれ落ちていく部分に心を寄せているかのような言い方をする。「格差」社会を生み出す根源にふれずに、心の問題で解決しようというのだ。

 だが、この生きがたい社会が生み出す矛盾やあつれきを融和する役割を天皇に期待する人びとにとって、とりわけアキヒト以降の天皇制によって強調されてきた「平和」や「癒し」「祈り」というイメージは大切である。来年11月12日に予定されている「天皇在位20年奉祝」式典をピークとして、このアキヒト天皇の20年がなんであったかという議論が、組織されていこうとしている。それは同時に、戦争国家化の進展の中で、今後の天皇制をどのように再編していくかといった政治動向とも関わってくるだろう。

 反天連はこういったテーマで、今年も12.23「天皇誕生日」祝賀に反対するための討論集会を持つ。ぜひ多くの参加を!

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