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 六月十九日、永田町・社会文化会館ホールで「60年安保闘争から50年 もうやめよう!日米安保条約----米国・日本・沖縄の新しい関係をめざして」集会が2010安保連絡会の主催で開かれ、三百五十人が参加した。集会の後、国会正門前で「安保NO!」「怒」のシュプレヒコールそして、首相官邸前での訴え・首相への申し入れ行動を行った。この行動には山口・広島、静岡、愛知、神奈川(座間・横須賀)、横田、札幌、ピースサイクル東京など全国で反基地・反安保闘争や反天皇制を闘う仲間二百八十人が参加した。

 司会の古荘斗糸子さんが「六〇年安保、七〇年安保と改定・自動延長があったが、その後どんどん安保は変質・強化してきている。しかし、安保に対する大きな闘いはできていない。昨年来の沖縄の闘いによって、安保問題が浮上した。安保は何のためにあるのか、安保はいらないと若者と討論できるようになった。本日の集会・行動を新たな反安保闘争の出発点にしたい」とあいさつした。

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 次に「どうするアンポ」(PART1)を制作した小林アツシさんが「これは使えるぞ」と言われるように分かりやすく作った。街頭で百三十人とインタビューした。今、全国各地で上映されている。日米安保はへんだ。米軍基地を追い出そう」とあいさつし、上映が行われた。

 続いて、浅井基文さんが「日米安保体制の問題点と目指すべき日米関係」と題して講演を行った。浅井さんは二十二頁ものレジメを出して、安保の変質とそれとどう闘うべきかを語った。

 「一九五二年安保は米軍が自由に日本の基地を使えるものであったが、六〇年安保は一方が攻撃された場合双方になされたものとし反撃すると変えた。その後、湾岸戦争、朝鮮の核開発問題で、アメリカが朝鮮に戦争をしかけようとした。しかし、日本が本当に戦争のできる体制になかった。そこでアメリカは有事法制を強要し、日本のすべての港湾・飛行場、個人の土地などを米軍が自由に使えるようにし、物資・役務の提供をすることにさせた。さらに、2+2によって辺野古新基地建設、岩国、横田、横須賀など米軍再編がセットとして、日本を戦争のできる国に変えていった」。

 「オバマが核のない世界を打ち出したが、戦争政策を変えていない。いざとなったら日本に核兵器を持ち込む。朝鮮や中国の脅威は本当か? 現実の戦争は核兵器での絶滅戦争になり、朝鮮や中国から仕掛けることはない。むしろ、米国が敵視することが問題だ。民主党政権は自民党政権時代と変わらない国防政策をとっている。岡田外相は有事になったら、非核三原則を変えると言っている。菅直人は二〇〇二年、対国連軍事協力論などを打ち出している。こうした菅政権をきちんと批判しなければならない。民主党議員の憲法感覚は自民党に比べてはるかに、改正賛成派がすくない。運動に獲得していく可能性は残されている。基地はいらない、日米軍事同盟はいらないと、論議しなければならない。日米関係を変える出発点は日本の平和憲法だ。国家の主人公は国民だという国家観を持ち、脅威論に打ち勝つ平和観を持たなければならない」。

 休憩の後、グアムの作家、教育者、平和活動家のビクトリア・レオン・ゲレロさんがグアムでの闘いを報告した(別掲)。

 次にヘリ基地反対協の安次富浩さんが「グアムと沖縄はマイノリティーとして同じだ。米軍基地はアメリカにもって帰れ」と連帯を表明した。安次富さんは「日米安保が必要であれば、ヤマトは平等に基地を受け入れるべきだという論調が沖縄では強まっている。一方、全国知事会で『石原都知事は沖縄が犠牲になってくれ』と発言した。それなら、あえて言おう、『羽田沖に作れと』」とヤマトの論調を批判した。そして、前原沖縄担当相が稲嶺市長をくつがえすために、島袋前名護市長と観光協会会長と東京で密談した。こうしたことをやっている鳩山を引き継いだ菅政権を強く批判した。民主党は参院選沖縄選挙区で候補をたてられなくなっている。平和センター事務局長の山城さんの勝利を勝ち取りたい。

 「沖縄に基地を押しつけるのは沖縄差別であり、ベトナム・アフガン・イラク戦争への加担する構造になっているのを許せない。名護の市議は基地受け入れ反対が十二人、賛成が十二人、中間派が三人だ。九月に選挙があるが反対派を強固なものにしたい。さらに十一月県知事選で伊波宜野湾市長を擁立し勝利したい。その後はワシントンDCに出張所を設け、国連に直訴する運動を作りたい」とアピールした。

 服部良一さん(社民・衆院議員)の後、米軍再編と闘う全国の仲間がアピールした。岩国(大月純子さん、ピースリンク広島・呉・岩国)、「厚木から艦載機を移動させ、さらに沖合いに一・四倍の基地拡張を行っている。五月二十九日に新しい滑走路の運用が開始された。私たちは五月二十三日に四千人の抗議集会を開いた。四つの裁判を起こして闘っている。『それでも岩国は負けない!』ことを全国に伝えたい」。

 神奈川(木元茂夫さん、全ての基地にNO!を ファイト神奈川)、「横須賀は二年前に米原子力空母の母港化にされた。それ以降、原子力潜水艦などを含めて三百二十四日いる。動力装置の修理のためにアメリカから六百人を派遣されてきた。来年は千二百人に増える。二〇〇八年にジョージ・ワシントンが大きな火災事故を起こした。危険な米軍艦船は来るな」。

 座間(京極紀子さん、バスストップから基地ストップの会)、「辺野古の座り込みに参加したら、沖縄の人から座間もたいへんだねと言われて、自分たちの住む街の基地をなくす闘いを決意した。二〇〇七年に前方司令部が作られ、七十人がいる。〇八年に本体が来る予定だったがなくなったようだ。岩国と共に基地に反対してきた首長が基地交付金(1年で1億3千万円、10年間)をもらうために転換した。かつて相模原市役所に掲げられた『だまっていたら、100年先も基地のまち』をスローガンに闘っている」。

 横田(島田清作さん、立川)、「横田基地には在日米軍と第5空軍司令部がある。一九七三年に首都圏の米軍基地が横田に集約された。米軍再編に自衛隊が統合されている。府中にあった航空総体司令部は四百八十九億円かけて横田に移転している。戦闘機と高射砲(ミサイル防衛)の全体を取り仕切る司令部になる。横田基地をなくすことを本格的に取り上げるために、三月二十日、横田基地問題を考える会が二百六十人で発足シンポを開いた。さらに新たな騒音訴訟も起こす。十月九日、福生市民会館大ホールで集会・デモを行う。横田での闘いは沖縄に連帯する大きな運動になるだろう」。その後、集会アピールを採択した。

ビクトリア・レオン・ゲレロさんの報告から

 グアムにはチャムロ民族が何千年にという歴史をもって生きてきたが、五百年前からスペイン、アメリカ、日本によって植民地化され、長年にわたって大量虐殺されてきた。沖縄の海兵隊が兵士と家族合わせて二万人が移住すると計画されているが、それだけではなく空母の移設、陸軍ミサイル部隊などで二〇一四年までに八万人が移住する計画だ。これはグアムの人口に半分にあたる。チャムロ民族はマイノリティーになってしまう。土地・水・空気が汚染され、健康・安全に大きな影響があるだろう。とりわけ水は一カ月で二千三百万リットル足りなくなる。

 一時寄港施設を作るために、珊瑚のいる海を二十九万平方メートル浚渫しようとしている。こんなことは前例のないことだ。訓練用の射撃場を作るために十五平方キロメートルを住んでいる人を追い出し接収しようとしている。米軍はすでに島の三分の一を占拠している。米軍の増強は日常生活を後戻りできないほど破壊する。

 沖縄と同じように、基地には暴力と犯罪がつきまとう。性病が増えるだろう。予算は道路建設を中心に支出され、医療や教育は不足している。私たちは基地の増強に反対し、公聴会での発言、アセス案へ意見書の提出を行ったが無視された。オバマは二度グアムを訪問すると言っているがキャンセルした。私たちには未来を決める選挙権がない。私たちは尊厳を奪われている。皆さんと手をつなぎ米軍の移設を止めさせよう。戦争と軍事化はすべての人を傷つけている。世界から不正義をなくそう。(発言要旨、文責編集部)

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