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3月開港延期
静岡県知事石川と県官僚は、静岡空港の2009年春の開港をめざして、反対派の土地(島田市)に土地収用法を適用し、強奪してきた。しかし、開港を直前にして、反対派の滑走路西側に航空法の高さ制限を超える立ち木約40本と土地が複数残っていることが明らかになった。9月11日の空港事業認可取り消し訴訟で国の書面で土地の存在を認めている。
国交省を追い詰める!(県民の会と川田龍平参院議員)
つまり、現段階において空港は航空法違反状態であり、国による工事完成検査によって合格を出せないところに追い込まれているのだ。この問題が解決しなければ開港できないのである。
この事実は、すでに反対派が何度も指摘し、批判してきたことだ。県は、ひた隠しにして逃げ切ろうとしていたが、反対運動の厳しい追及によって認めざるをえなくなったのである。反対地権者の大井寿生さんさんは、「訴訟後、県幹部が2回だけ直接家に来たが、除去は頼まれていない」と述べ、無責任な県の対応を厳しく批判している。
このように3月開港が無理となってしまった。石川嘉延知事は、「県は隠していたわけではない。現在多元連立方程式を解いている」などと記者会見で不真面目な弁解を繰り返すだけだ。開港延期については、10月29日に開かれる県議会全員協議会の場で詳細を明らかにしなければならなくなってしまった。さらに2500メートル滑走路を暫定的に500メートル程度短縮することによって強引に開港しようとねらっている。国交省に工事検査再申請しても開港予定は最低でも2カ月程度遅れると表明せざるえないのである。
国交省も責任をとれ
さらに批判しなければならないのは、無駄で環境破壊に満ちた静岡空港建設を放置してきたのが国交省だということだ。すでに空港はいらない静岡県民の会、静岡空港に反対する共有地権者の会は、金子一義国土交通大臣宛に「国交省交渉質問書」を出し(10月17日)、10月27日に国交省交渉を行った。質問書に対して国交省は、後日、回答するかどうかわからないが、自らの責任性が明らかなため、必死で逃げようと立
ち振る舞うことも予想される。静岡県・国を徹底的に追及していこう。
「質問書 石川嘉延・静岡県知事は去る9月22日の定例会見において、静岡空港西側制限表面の「障害物」の存在を初めて認めました。さらに、静岡空港事業認定取消請求事件の被告(国)も、同事実を認める10月17日付け準備書面を提出しました。
以上の件に関して下記の質問をしますので、面談のうえ回答されますよう要請いたします。
記
1 上記「障害物件」の存在が原因となって、静岡空港建設工事の本年11月1日完成が不可能になったことを認めますか。
2 同完成予定期日を本年11月1日としていますが、静岡県がその変更許可を申請した場合、貴省はこれを認めますか。
3 貴省が同上の申請を許可し、さらに来年3月の開港予定の延期申請があった場合、これを認めますか。
4 3度目の開港延期を認める場合、貴省は特段の条件あるいは制約を課す考えがありますか。
5 貴省は、静岡県が約した完成予定期日を変更する結果になる場合、静岡県による事業認定申請に重大な不備あるいは瑕疵があったことを認めますか。
6 上記「障害物件」の存在を静間県及び国は認めていますが、飛行上の安全性確保のために、計画変更(例えば、2500メートルの滑走路を2000メートルとして運用する等)を認める考えはありますか。」
税金泥棒・借金作りの空港は廃港しかない!
そもそも無駄で環境破壊に満ちた静岡空港の開港は、ただちに中止し、廃港計画について検討に入るべきなのだ。膨大な赤字が発生することは必至だ。
空港計画の前提になった旅客需要予測そのものがでっち上げだった。1995年の設置許可申請時は178万人を超えると豪語していたが、露骨な水増しであることを各界から批判され、いまは106万人と修正した。だが、この修正でさえ、05年2月に中部国際空港が開港し、以前と同じレベルで静岡空港の旅客予測が立たないはずだ。また、新幹線品川駅ができ静岡県中部(静岡市)、東部(富士、三島以東)圏から羽田へは90分で行けるようになった。すでに静岡空港の交通価値は全く薄い存在なのだ。
さらにひどいことに空港が開港してみても、ろくな路線も便数も見込めないため県が航空会社との協定において搭乗率保証・運航赤字補填をするというのだ。税金をそこまで無駄使いまでして作らなければならないのか。この空港には、いかなる必要性も事業認定の要件たる公益性もない。ムダな公共事業そのものである。
第二の問題は、空港建設が県財政の破綻状態を促進、拡大する問題だ。県は積年のゼネコン政治の積み重ねのために二兆円もの県債という巨額の借金を抱えてしまっている。建設費の当初予算は二千億円だったが、04年までに支出されている額は千四百億円で、さらに巨額に膨れあがっているのだ。しかし、その補填は県財政からで、すなわち福祉・教育関係費を削するのだ。県民、国民の税金から強引に補填していくことを許してはならない。
静岡空港反対運動の前進は、全国各地の住民運動を励まし、環境破壊、乱開発政策を繰り返す横暴な自民党・公明党政権、行政当局への痛打となる。反対地権者、県民の会の闘いに連帯し、攻勢的反撃をともに作り出していこう。11月22日~23日の反空港全国集会に集まろう
(Y)
(全国集会詳細は本ブログ日程欄参照)