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 1999年9月30日午前10時35分、茨城県東海村の株式会社JCO東海事業所の化学処理施設で「転換試験棟」で臨界事故(ミニ核爆発)が起こった。この事故は核燃料サイクル機構の高速実験炉「常陽」の燃料である一八・八%の濃縮ウラン溶液40リットルを、形状管理されていない「沈殿槽」に大量投入されたたために引き起こされたものだった。臨界状態は20時間にわたって続いた。

事故発生当時防護服で交通規制する警察官たち
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 二人の死者(作業員の篠原さんんと大内さん)と七百人以上の被曝者を出したこの悲惨な事故から九周年のこの日、「9・30臨界被曝事故9周年東京圏行動実行委員会」は、午前十時から経済産業省・原子力保安院前で二人の死者(作業員の篠原さんと大内さん)を追悼し、原子力行政の責任を問う行動を三十人以上の参加で行った。

 9月30日夜、東京・文京区民センターで「東海村臨界事故を忘れない 9周年東京集会」には百七十二人が参加した。この日の行動は、臨界事故の教訓を問い、六ヶ所再処理工場の本格稼働、高速増殖炉「もんじゅ」の運転再開、地震で傷ついた柏崎刈羽原発7号機の試験運転に乗り出そうとしている原子力行政・電力会社の責任を追及するために取り組まれた。


 たんぽぽ舎の柳田真さんが主催者あいさつを行った後、実行委員会事務局長のアツミマサズミさんが、この一年間の取り組みの経過報告を行った。アツミさんは、JCO住民被曝訴訟原告の大泉さん夫妻の健康被害裁判支援、原発立地での放射能によるサクラの異常を調査する「サクラと原発」(今年の調査では刈羽村でのサクラの異常花が大量に発見された)、浜岡原発差し止め裁判支援、もんじゅ西村裁判支援(もんじゅ事故ビデオ隠しをめぐる調査の中で死に追い込まれた、当時動燃総務部次長だった西村成生さんの遺族が提訴した裁判)などについて報告し、今後も「国家犯罪としての東海村JCO臨界事故」の責任を追及し、「地震国日本に原発適地などない」という観点から老朽原発の即時停止、新たな核脅威を止める闘いを進めていくと、提起した。

 次に「日本の原子力開発とJCO事故」と題して京都大学原子炉実験所の小出裕章さんが講演した。小出さんは、人類が一八九五年に放射線を発見してから今日までの「被曝死」、生命体に死をもたらす放射線についての基礎的な知識を分かりやすく説明するとともに、人間がほぼ100%死亡する被曝線量である8グレイ(8グレイとは体温を2/1000度上昇させるエネルギー量)に対してJCO事故で被曝した大内さんは実に18グレイ、篠原さんは10グレイ当量を被曝していたと紹介した。

 小出さんはさらに、JCO事故直後の2000年「原子力安全白書」(原子力安全委員会発行)が「多くの原子力関係者が『原子力は絶対に安全』などという考えを実際には有していないにもかかわらず、こうした誤った『安全神話』がなぜ作られたのだろうか」と問いを発していることを紹介した。その問いへの答えは「高い安全性を求める設計への過剰な信頼」「長期間にわたり人命に関わる事故がなかった安全の実績に対する過信」「過去の事故経験の風化」「原子力施設立地促進のためのPA(公衆による受容)活動のわかりやすさの追求」「絶対的安全への願望」とされている。

 つまり「安全」への「過剰な信頼」「願望」が、原発立地住民へ「安全」を「わかりやすく」説得するための活動と結びついて、「安全神話」が作られたことを認めていたのである。しかしこうした「反省」はなんら生かされていない、と小出さんは原子力行政と電力会社のあり方を厳しく批判した。

 小出さんは、「JCO事故で燃えたウランの量が約1ミリグラムだったのに対し、百万キロワットの原発では一年間にその十億倍のウランを燃やす。かりにその99%の閉じ込めに成功したとしてもJCO事故の一千万倍の放射能が環境に放出される。それでもなお住民が被曝から守られるというのであれば、それは信仰以外のなのものでもない。原子力防災など不可能だ」と指摘した。

 さらにJCO健康被害裁判原告の大泉さん夫妻の裁判闘争についての報告と支援の訴え、実行委員会代表の望月彰さんのJCO事故の責任に関する政府との交渉経過の報告、原発のない地域起こしのために活動する柏崎原発に反対する在京者の会の伊藤久雄さんの報告が行われた。また「もんじゅ西村裁判」原告の西村トシ子さんなどからのアピールも行われた。

 JCO臨界被曝事故の真相解明と責任追及、「もんじゅ」や柏崎刈羽原発の運転再開阻止、六ヶ所再処理工場の稼働反対、米原子力空母の横須賀母港化撤回、原発のない社会実現のために共にがんばろう。(K)

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