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1月29日、八つのフランスの主要労組ナショナルセンター(CGT, CFDT, FO, CFTC, CFE-CGC, Unsa, Solidaires, FSU)が呼びかけたサルコジ政権の「経済政策」に反対する36時間を当面の目途とする大規模ストライキは、公共部門から民間部門の労働者まで200万人以上が参加するゼネラル・ストライキとなった。また、フランス全土200ヶ所でデモが行われ、労働者と失業者、ストに連帯する学生の隊列がフランスを席巻した。
ブルターニュ地方の中心都市レンヌでのデモ
今回のゼネラル・ストライキは、サルコジ政権の「金融危機」対応策として打ち出された「経済政策」なるものは、労働者の雇用をまったく省みない企業のリストラを後押しするものでしかなく、銀行や自動車産業を救済するものでしかないことに抗議して、「雇用確保」と不況を理由とした「賃下げ反対」を主張して打ち抜かれている。
公共部門で、多くの労働者が業務を停止したのは以下の部門である。
SNCF;国鉄 RER
RATP ;バス・メトロ、RER
大学を含む公立学校
救急部門を除いた公立病院
郵便局
税務署
職業安定所
裁判所
公共放送
空港
フランス・テレコム
民間部門でも、「金融危機」の直撃によって大幅なリストラ・大量解雇が計画されている銀行をはじめ、自動車産業、大手スーパー、私立病院、航空などでも、ストライキが決行されている。
このゼネストは、2007年11月の公務員スト、2008年5月の年金改革反対ストを超えて、サルコジ政権となってから最大規模のものとなった。サルコジは「ストを行っても誰にも分からないようにしてやる」と豪語し、「スト時の最低限のサービス保障」制度(ストの影響を抑えるためにスト参加者に参加の旨を48時間前に会社側に届け出ることを義務づける制度)を制定するなどしてきたが、今回のストはそれらのスト破壊措置を打ち破って、フランス全土で勝ち取られたのだ。
街頭デモは、全国で250万人(CGT発表)、パリだけでも60万人がデモに参加した。その他、マルセイユでも30万人、トゥールーズで10万人がデモに参加している。
世論調査では、70%もの市民が、「このゼネストを支持する」と回答したことが伝えられている。「なぜ、金融危機のツケを労働者と庶民だけが支払わなくてはならないのか」という怒りが、労働者の反乱の広がりを後押ししている。戦闘的労組のネットワークであるSolidairesは、29日付声明で「勝利するために、動員のダイナミクスを高め、さらに構築することに成功しなければならないし、われわれは各単産にそのように提起する」と訴えて、第二波、三波の準備もすでに用意されている。
(F)