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8月21日、アジア連帯講座は、「9.6公開講座 中国はどこへ」にむけた事前学習会を行いました。簡単ですが、報告します。
講師は、湯川順夫さん(トロツキー研究所)、稲垣豊さん(アジア連帯講座)。
「民族自決権についてのメモ」
湯川さんは、「民族自決権についてのメモ」というテーマから、1.民族自決権をめぐる社会民主主義との分岐 2.第二インター左派の考え(ローザ、トロツキー、レーニン) 3.民族自決権 4.スターリニズムと民族主義 5.1959年のチベット問題に関する評価について提起しました。
さらに今日の課題として「抽象的なプロレタリアートの統一、国際主義の主張や民族主義イデオロギーへの無批判的な同調から避けることが必要だ」と結びました。
チベット問題に関しては、「新自由主義的グローバリゼーションの大きな流れの中で中国、チベット民衆の共同行動を通した新たな主体の登場が求められている。同時に、そのことを意識した各国の支援連帯運動の拡大が必要だ」と訴えました。
「チベット史概観」
中国現代史研究家でもある稲垣さんは、「チベット史概観」をテーマにチベット古代史からダライラマ亡命までの史実を詳細にレポートしました。
以下がポイントでした。1.古代王国時代(期限前127年~842年) 2.分裂時代(842年~1618年) 3.ダライ・ラマ政教体制の確立 4.清朝支配と政治・行政制度の確立 5.グルカの侵攻と清朝支配体制の拡大 6.イギリス、ロシアとチベット(1772年~1907年) 7.辛亥革命とチベット独立宣言(1904年~1933年) 8.ダライラマ14世誕生と解放軍のカム侵攻など。
さらに中国共産党の民族理論、民族問題に関する諸決議・政策を紹介。「国際帝国主義と中国共産党に関する決議」(中共第二回全国代表大会1922.7)、「蒙古問題に対して中国人が有すべき態度」(1922.9)「民族問題は階級問題」(1958年)、「中共中央から第二野戦軍前線委員会に出された指示」(1949.10)の意図と結果について検証しました。
また、毛沢東が「民族問題は階級問題」だと主張しながらチベット民衆への弾圧をエスカレートしていった問題を取り上げ、民族自決を尊重していた当初の姿勢から国家防衛を優先していった経過を分析しつつ、シャープな批判を展開しました。
質疑・討論では、革命派の民族政策と態度、中国共産党のチベット 「融和」政策の検証、労働者国家論と中国国家、中国でのトロツキー研究事情などの論点が出た。
最後に9月に来日する丁言實さんの活動プロフィールなどが紹介され、公開講座にむけてスケジュール確認を行いました。(Y)
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オリンピック・チベット・大衆の反乱 中国はどこへ
日時 9月6日(土)午後6時30分~
場所 文京シビックセンター4F・B会議室
(地下鉄春日駅下車http://www.city.bunkyo.lg.jp/sosiki_busyo_shisetsukanri_shisetsu_civic.html)
お話 丁言實さん(香港・先駆社)
報告 テーマ「オリンピック後の中国、そしてチベットについて」(仮)
資料代 500円
世界が注目する中、北京オリンピックのファンファーレが鳴りました。チベット騒乱、四川大地震、食の安全、反日デモ、農民反乱、中台関係、労働者のストライキ、環境汚染など、中国に関するさまざまなニュースがメディアを通じて流されてきます。
改革開放から30年を迎えた中国は、冷戦崩壊後の世界的な情勢転換の中で、共産党一党独裁を維持しつつ、新自由主義グローバリゼーションの荒波を突き進み、世界第四位の経済大国にまで成長しました。
1989年の「北京の春」と呼ばれる民主化闘争を戦車で押しつぶし、革命中国の息の根を完全に断ち切った独裁政権が、世界資本主義体制の生き残り戦略である新自由主義グローバリゼーションをもっとも巧みに活用することができたのです。
しかしその屋台骨である共産党一党独裁体制は、自らの腐敗と堕落によってぐらぐらに揺らいでいます。 国家主義と商業主義の祭典・オリンピックを終えた中国は何処へ行くのか。アジア連帯講座では、香港・先駆社の友人を招き、中国の現状と民衆の抵抗、チベット問題をどう考えるべきか、中国における社会主義派の現状はいかに、中国と日本の民衆はいかに連帯すべきななどについて議論を行います。
「搾取も独裁も戦争もないもう一つのアジア」をめざす全ての皆さんの参加を熱烈歓迎します。
<<香港・先駆社の紹介>>
香港を拠点に活動する社会主義グループ。中国の一党独裁体制や資本主義化を批判し、民主主義、人権、エコロジー、フェミニズム、生産の社会化などを通じた新たな社会革命を訴える。
ホームページ → http://www.xinmiao.hk.st/