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インターナショナル・ビューポイント
432号-IV Online magazine : IV432 - January 2011

チュニジア革命に勝利を!
北アフリカ・中東革命の最前線
http://www.internationalviewpoint.org/spip.php?article1975


「アル・ムナディル(戦士)」


 アラブの暴君がついに民衆革命によって打倒された。独裁者ベン・アリは、二三年間におよぶ専制・略奪・弾圧の末に、革命的なチュニジア民衆の「ベン・アリ、出ていけ」の叫びの中で屈辱的に失格を宣告されて逃亡した。

 一九八七年以来、ベン・アリは腐敗し堕落したブルジョアを引き連れていた。とりわけ彼の妻、血縁者であるトラベルシ(妻の実兄)とマテレルは、警察・捜査の機構(軍や別の弾圧機構を勘定にいれずに警察官だけで一五万人いた。この数は二七人のチュニジア人あたり一人の警察官がいることになり、マグレブ地方[サハラ以北の北アフリカ]で第一位となる)だけで、ベン・アリがチュニジアの富を盗み、国民を侮辱し、人びとを飢えさせ続けるに十分だとつねに信じ込んでいた。

 ベン・アリ政権は、グローバル金融機関、そして基本的にはフランス帝国主義の輝かしい優等生だった。かれらはチュニジアの豊かなパイの分け前を手に入れるために、シニカルにもベン・アリ独裁を大目に見たうえに、「北アフリカの香港」として「チュニジアの奇跡」について多言を弄した。それは、ベン・アリと世界銀行の被害者たちがヒーローとなった本物の奇跡が目覚めるまでのことだった。

 チュニジア革命は一月一四日に起きた。その引き金となったのは、一カ月前にシディブジド(中部の都市)で起こった出来事だった。モハメド・エルブアジジという若者が、失業と侮辱に抗議して焼身自殺したのである。チュニジア全土にいっそうの勢いで広がり、支配の柱を激しく揺るがした民衆的炎になったのは、この若者の火であった。一つのデモからもう一つのデモへ、一つのバリケードからもう一つのバリケードへ、そして一つの「殉教」からもう一つの「殉教」へ、決起の波が発展・成長し、「老いた龍」の頭を求めてカルタゴの虐政者の宮殿に向かう道を切り開いた。

 求めていたことが獲得された。年老いた圧制者はパニックにおちいり逃亡した。それは、チュニジアの一般民衆、そして大マグレブ(全北アフリカ)、アラブ・アマジグ(先住民族のベルベル人)地域のすべての民衆、そして全世界のすべての被抑圧・被搾取民衆にとって重大かつ偉大な勝利である。それは民衆の意思は不屈であり、革命は時代遅れのラディカル派のたんなる幻想ではないという、アラブ、アマジグ、アフリカ人への証である。革命はチュニジアの街頭を血肉を持った存在として走り抜けている。革命の伝染は不可避であるため、すべての革命家はあらゆる場所を揺り動かそうではないか。



 チュニジア革命は巨大な前進を成し遂げた。しかし革命の運命は未だ決定されておらず、一掃すべき多くのゴミがなお残っている。革命の敵は、いまだ決定的敗北をこうむってはおらず、反革命の龍とは老いた暴君の頭以上のものである。それは世界のすべての反動的勢力に全面的に支持された政治システムなのである。それはよろめき、揺れ動くシステムだが、自らを締め上げた民衆の街頭制圧から抜け出る希望をいまだ失ってはいない。それは歴史上最も古臭い警察機構への命令権限を依然として保持している。それは腐敗したシステムであり、それが革命的民衆を代表する暫定政権によって機能をマヒさせられ置き換えられないのであれば、チュニジアの一般民衆の希望を達成することはできないだろう。すべてのレベルで国家を管理する規則を設定する憲法制定議会の選挙を監督するための、労働者・貧農・一般民衆の政府を。

 革命家と革命的民衆は暫定政権を待つのではなく、工場、居住地域、学校、さらに兵営においても労働者・民衆評議会の形成を追求しなければならない。評議会は地域から全国レベルにおいてまで存在するべきであり、あらゆる代議員をいつでも解任する可能性を持って選出されるべきである。それらは国を統治する革命的権力であるべきであり、反革命とそのプロパガンダ、弾圧、ゲームに対する革命的な盾である。そして革命の将来は、こうした労働者・民衆評議会、そして軍隊、あるいは少なくとも軍隊の一部の自らの側への獲得を基礎にしたものである。評議会に規制された革命的民衆の武装は、革命を前進させ、あらゆる外国の介入から防衛するための保障である。



●ベン・アリ一派の残党を信用するな! 民衆の勝利に必死に乗っかろうとするリベラル政治勢力を警戒せよ! すべての権力を革命的民衆へ!これがすべてのチュニジアの革命派を統一させるスローガンだ。

●第二、第三、第四、そして第五のチュニジアを! 分裂を策す虐政反対! 民主・統一・社会主義の大マグレブを! これらが大マグレブ地域の革命派を統一すべきスローガンだ。

●北アフリカ、中東における革命の最前線、チュニジア革命に勝利を!



二〇一〇年一月一四日



▼「アル・ムナディル(戦士)」は第四インターナショナルのアラビア語版ウェブサイトで、モロッコ支部が編集している。

(「インターナショナルビューポイント」一一年一月号)

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