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12月16日、「国」(沖縄防衛局)は、東村高江地区の米軍ヘリパッド建設に反対して座り込みを続ける住民ら15人を具体的に特定して「工事車両の通行が不可能だ」として通行妨害禁止の仮処分を那覇地裁名護支部に申し立てるという前代未聞の暴挙に出た。

この訴えられた15人の中には、8歳の少女も名指しされている。これは、アメリカの戦争のために民衆の生活を力ずくで破壊しようという権力への最低限の抵抗権をも否定する恫喝であり、政府が個人を名指しで「訴える」などという、「法律」を盾にした国家の暴力そのものである。絶対に許してはならない。

シ
やんばる東村 高江の現状から転載

この政府の暴挙に対して、「ヘリパッドいらない」住民の会が25日に抗議の声明を発した。
以下、転載する。

::::::::::::::::::::::

ヘリパッド建設反対運動への国の不当な弾圧=「通行妨害仮処分申し立て事件」に抗議しその取り下げを求める声明
http://takae.ti-da.net/e2478058.html

東村民、県民はじめ、全国の多くの支援者のみなさん

ヘリパッド建設に反対する運動への物心両面にわたるご支援に感謝します。

ご承知の通り、2007年7月2日から、海兵隊北部訓練場前で座り込み行動を始め、同年8月24日には「ヘリパッドいらない」住民の会が結成され、いらい、県内外の多くの人々の支援にささえられて、運動は継続されて来ました。

これまでに直接現地に足を運んで支援してくださった方は12月21日現在 一万人以上に及んでいます。

反対署名は 二万四千百三十筆になりました。

私達が立ち上がったのは、何より、平穏な生活環境を守るためです。

ヘリパッド建設によって高江区が爆音と墜落の危険にさらされることを避けるためです。

東村にはヘリパッドが15ヵ所もあり、今でも昼夜、場所を問わず飛行訓練が行なわれています。

今回あらたに6ヶ所、しかも高江区をかこむ数キロの範囲に建設されると、静かな生活環境は破壊され、平和的生存権が脅かされます。

最近起きた、名護市内へのセスナ機墜落事故や、沖国大へのヘリ墜落事故を繰り返させてはなりません。

また、ヘリパッド建設予定地は、やんばるの亜熱帯性降雨林の中核となる聖域で、ヤンバルクイナ、ノグチゲラはじめ、多くのやんばる固有種や絶滅危惧種、貴重種の生息する、世界的に貴重な自然の宝庫です。

イタジイ、オキナワウラジロガシの亜熱帯性降雨林は世界でもここだけであり、世界遺産登録の声も上がる貴重な自然を守りたいからです。

さらに、ヘリパッド建設予定地は、県民最大の「水がめ」であり、沖縄本島の生活用水の60%を供給しています。

福地ダム、新川ダム、安波ダム、普久川ダム、辺野喜ダムが地下で結ばれ、貴重な水源地となっています。

私達の運動は、この貴重な水がめを米軍による汚染から守ることにもつながっています。

このような目的と意義をもった私達の運動は、多くの人々の支持と共感を広げて発展してきています。

ところが驚くべきことに、12月16日に、国は突然「通行妨害仮処分命令申し立て事件」を裁判所におこして、安次嶺現達他14名の呼び出し状を送付してきました。

審尋期日は2009年1月27日となっています。15名の中には8歳の子供も含まれています。

多くの人が関わっているこの運動で、わずか160人の小さな高江集落の十数人を裁判にかけて、この運動をつぶそうという国のねらいは明白です。

私達は、ヘリパッド建設反対運動にかけられている新たな攻撃を広く県内外に明らかにするとともに、支援を呼びかけ、さらに前進する決意です。

東村民、県民はじめ、全国の支援者のみなさん 理不尽で不当な国による「通行妨害仮処分申し立て事件」に抗議し取り下げを求める声を、全県、全国各地で起こして頂けますよう心から呼びかけます。

私達はいっそう団結を固めて、勝利までがんばることを表明し、声明とします。

            2008年12月25日 

「ヘリパッドいらない」住民の会、 会員一同

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