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【第四インターナショナル16回世界大会決議】
ハイチとの連帯を
http://www.internationalviewpoint.org/spip.php?article1832
2010年1月11日にハイチで起こった地震は全土に被害をもたらしたが、とりわけ首都ポルトープランスとその近隣地域が厳しいものだった。人的・物理的打撃は破局的なものとなった。二十万人以上が生命を失い、幾十万もの人びとが負傷し住居を失った。数十年にもわたる極度の貧困、不安定な生活条件や居住条件や、住民の必要あるいは地震多発地域に必要な予防措置になんの考慮も払わない警察国家こそ、かくも膨大な人的コストを支払わせることになったこの悲劇の原因である。
これはたんなる「自然」災害ではない。被害は大国がハイチに対して行使してきた、そして行使し続けてきた支配の社会的・経済的諸結果によって拡大されたのである。
ハイチは奴隷制を廃止し、独立のために闘い、そして勝利した最初の植民地だった。帝国主義諸国、なによりもフランスと米国は、この解放に対して高価な代償をハイチに支払わせた(フランスへの債務という重荷を負わされた1825年以来)。
住民のほぼ90%が貧困線以下で生活しているハイチは、南北アメリカの中で最も貧しい国である。数十年にわたってハイチ民衆は、帝国主義諸国、とりわけフランスと米国が遂行した策略と搾取のおもちゃにされてきた。これら諸国は、かわるがわる従属的体制――1957年から1986までのデュバリエ独裁や2004年のクーデターのように――を打ちたて、支援した。この従属体制は、多国籍企業や、彼らがその座につけた支配者の利益のためにこの国の富と住民を収奪した。
世界銀行とIMF(国際通貨基金)が強制した新自由主義政策は、地域農業を屈従させ、幾万、幾十万人もの農民を都市の不安定な居住地域に押し込めた。今回の地震は、こうしたスラム地区全体をなぎ倒したのである。
こうした新自由主義政策は、賃金を削り、社会サービス、とりわけ保健医療部門を解体した。地震の前でも、住民の40%以上は保健医療を受けられなかった。女性をとれば保健医療を受けられない人の比率は六〇%に上る。
2004年、米国はその軍事支配を、ブラジルが主導する国連の占領部隊である国連ハイチ安定化派遣部隊(MINUSTAH)に代行させた。MINUSTAHは初めから、食糧暴動の鎮圧、貧民に対する殺害、レイプ、あらゆる種類の暴力などの悪評を博していた。実施された経済プログラムは、カリブ海のどこでも見られるものと類似したものだった。すなわち、極めて安価な労働力を使用する産業で構成される特別地帯の形成という目標である。
今回の惨害は、島全体の軍事占領をもたらした。メディアは、大規模な軍隊の派遣は、「混沌」、略奪、危険を阻止するための求められたという話を広げてきた。米国の軍事当局自身が「地震前よりも暴力のレベルは低い」と認めているにもかかわらずである。二万人以上の米軍が、住民ならびにすべての交通手段(陸、海、空)を統制するために派遣された。この占領は、ある程度まではラテンアメリカ大陸とカリブ海の再軍事化政策の結果として説明することができる。実際ハイチは、ベネズエラとキューバの間に位置しており、ホンジュラス(この国ではクーデターにより、追放された大統領のマヌエル・セラヤが着手した米国の利益と距離を取ろうとする方針への巻き返しが行われた)の真向かいにある。ハイチ占領は、アメリカの武器会社、セキュリティー企業、建設業にとって歓迎されるニュースでもある。この国の再植民地化――それはハイチを二百年前に戻す――は、「国際社会」の故意の無関心によって迎えられた。
しかしハイチからの目撃証言は、ハイチ政府の中心がマヒしている中で、住民自身は驚くほどの連帯と自主的組織化を示している、と報じている。米国が非常事態宣言を発したにもかかわらず、彼らはキャンプを設営し、国を再建している。
●軍事占領下で再建はできない。占領軍は即座に出ていけ。この国に兵士はいらない。必要なのは医者、看護師、技術者だ。
●援助物資の配布、民衆の自由な通行を可能とするために国境を開放せよ。ハイチ人をハイチに追い返すな。この島を離れたいと願うハイチ人に安定した生活条件を保障すべきだ(ベネズエラとキューバの例にならって)。
●ハイチの再建が、この国の対外債務の増加をもたらしてはならない。他の諸国、世界銀行、IMF,国際開発銀行による債務の完全な帳消しを。
●フランスと米国は、ハイチへの収奪と暴力により、この国に対して巨額の負債を負っている。さらにかれらは外国銀行に預けられているデュバリエの財産を返却すべきである。
●第四インターナショナルは、ハイチの草の根組織への財政的・政治的支援を提供することで民衆的連帯の意思を注ぎこむよう、労働者階級の組織に呼びかける。
●第四インターナショナルは、この荒廃した国の新たな基礎の下での再建を支えるという同じ目標を共有するハイチの労働者階級組織に対して、物質的支援を送ることを確認するものである。
第四インターナショナル第16回世界大会
2010年2月27日
ハイチとの連帯を
http://www.internationalviewpoint.org/spip.php?article1832
2010年1月11日にハイチで起こった地震は全土に被害をもたらしたが、とりわけ首都ポルトープランスとその近隣地域が厳しいものだった。人的・物理的打撃は破局的なものとなった。二十万人以上が生命を失い、幾十万もの人びとが負傷し住居を失った。数十年にもわたる極度の貧困、不安定な生活条件や居住条件や、住民の必要あるいは地震多発地域に必要な予防措置になんの考慮も払わない警察国家こそ、かくも膨大な人的コストを支払わせることになったこの悲劇の原因である。
これはたんなる「自然」災害ではない。被害は大国がハイチに対して行使してきた、そして行使し続けてきた支配の社会的・経済的諸結果によって拡大されたのである。
ハイチは奴隷制を廃止し、独立のために闘い、そして勝利した最初の植民地だった。帝国主義諸国、なによりもフランスと米国は、この解放に対して高価な代償をハイチに支払わせた(フランスへの債務という重荷を負わされた1825年以来)。
住民のほぼ90%が貧困線以下で生活しているハイチは、南北アメリカの中で最も貧しい国である。数十年にわたってハイチ民衆は、帝国主義諸国、とりわけフランスと米国が遂行した策略と搾取のおもちゃにされてきた。これら諸国は、かわるがわる従属的体制――1957年から1986までのデュバリエ独裁や2004年のクーデターのように――を打ちたて、支援した。この従属体制は、多国籍企業や、彼らがその座につけた支配者の利益のためにこの国の富と住民を収奪した。
世界銀行とIMF(国際通貨基金)が強制した新自由主義政策は、地域農業を屈従させ、幾万、幾十万人もの農民を都市の不安定な居住地域に押し込めた。今回の地震は、こうしたスラム地区全体をなぎ倒したのである。
こうした新自由主義政策は、賃金を削り、社会サービス、とりわけ保健医療部門を解体した。地震の前でも、住民の40%以上は保健医療を受けられなかった。女性をとれば保健医療を受けられない人の比率は六〇%に上る。
2004年、米国はその軍事支配を、ブラジルが主導する国連の占領部隊である国連ハイチ安定化派遣部隊(MINUSTAH)に代行させた。MINUSTAHは初めから、食糧暴動の鎮圧、貧民に対する殺害、レイプ、あらゆる種類の暴力などの悪評を博していた。実施された経済プログラムは、カリブ海のどこでも見られるものと類似したものだった。すなわち、極めて安価な労働力を使用する産業で構成される特別地帯の形成という目標である。
今回の惨害は、島全体の軍事占領をもたらした。メディアは、大規模な軍隊の派遣は、「混沌」、略奪、危険を阻止するための求められたという話を広げてきた。米国の軍事当局自身が「地震前よりも暴力のレベルは低い」と認めているにもかかわらずである。二万人以上の米軍が、住民ならびにすべての交通手段(陸、海、空)を統制するために派遣された。この占領は、ある程度まではラテンアメリカ大陸とカリブ海の再軍事化政策の結果として説明することができる。実際ハイチは、ベネズエラとキューバの間に位置しており、ホンジュラス(この国ではクーデターにより、追放された大統領のマヌエル・セラヤが着手した米国の利益と距離を取ろうとする方針への巻き返しが行われた)の真向かいにある。ハイチ占領は、アメリカの武器会社、セキュリティー企業、建設業にとって歓迎されるニュースでもある。この国の再植民地化――それはハイチを二百年前に戻す――は、「国際社会」の故意の無関心によって迎えられた。
しかしハイチからの目撃証言は、ハイチ政府の中心がマヒしている中で、住民自身は驚くほどの連帯と自主的組織化を示している、と報じている。米国が非常事態宣言を発したにもかかわらず、彼らはキャンプを設営し、国を再建している。
●軍事占領下で再建はできない。占領軍は即座に出ていけ。この国に兵士はいらない。必要なのは医者、看護師、技術者だ。
●援助物資の配布、民衆の自由な通行を可能とするために国境を開放せよ。ハイチ人をハイチに追い返すな。この島を離れたいと願うハイチ人に安定した生活条件を保障すべきだ(ベネズエラとキューバの例にならって)。
●ハイチの再建が、この国の対外債務の増加をもたらしてはならない。他の諸国、世界銀行、IMF,国際開発銀行による債務の完全な帳消しを。
●フランスと米国は、ハイチへの収奪と暴力により、この国に対して巨額の負債を負っている。さらにかれらは外国銀行に預けられているデュバリエの財産を返却すべきである。
●第四インターナショナルは、ハイチの草の根組織への財政的・政治的支援を提供することで民衆的連帯の意思を注ぎこむよう、労働者階級の組織に呼びかける。
●第四インターナショナルは、この荒廃した国の新たな基礎の下での再建を支えるという同じ目標を共有するハイチの労働者階級組織に対して、物質的支援を送ることを確認するものである。
第四インターナショナル第16回世界大会
2010年2月27日
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