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「ベルトコンベヤー式ギロチン大臣」鳩山邦夫法相が6月17日、またも三名の死刑執行にサインした。4月10日の四名の死刑執行からわずか二ヶ月、法相就任から半年で十三名の大量執行である。
今回の執行は、6月8日の「秋葉原通り魔事件」の発生を受けて、「今なら死刑執行を非難されない・出来ないだろう」という計算に基づいた「便乗パフォーマンス死刑執行」としか言いようがない。また、国連人権理事会で、世界各国から日本の死刑制度の執着ぶりが非難された直後の死刑執行である。
鳩山は、死刑は死刑制度廃止をすう勢とする国際世論に対して、「死刑制度存置は日本人的死生観」などと言うが、それはまさに「日本は前近代国家である」と世界に宣言しているだけである。
そもそも今年に入ってから十名もの死刑を執行しているにもかかわらず、秋葉原の七人を殺害した事件が起こっていることに、「抑止力としての死刑存置論者」はどのように説明するのだろうか。また、鳩山は死刑の執行をことあるごとに「正義の実現」などと語っている。結局、「死刑抑止力論」の現実的破綻によって、死刑の執行を「国家による復讐の代行」あるいは「死刑という究極の社会的排除による秩序の実現」という論理でしか、死刑制度を正当化しえないのである。
私たちは、国家が人間を抹殺する権利を有し、"復讐"を代行するような恐ろしい社会には住みたくない。そして、特定の人々を排除すれば安寧が得られる、などという社会そのものを頽廃させる考えの対極にたつ。
死刑制度は日本にも世界のどこにもいらない!
裁かれるべきは鳩山・福田だ!
(F)
≪転載≫
死刑廃止フォーラムの声明
http://www.jca.apc.org/stop-shikei/
抗 議 声 明
本日(6月17日)、宮崎勤さん(45歳:東京拘置所)、陸田真志さん(37歳:東京拘置所)、山崎義雄さん(73歳:大阪拘置所)に死刑が執行されたことに対し、強く抗議する。
鳩山邦夫法務大臣は、今回の執行で、7ヶ月間に連続して4回、合計13名の死刑の執行を行った。このような連続的にして多数の執行は、過去になかったことであり、死刑に対して常に謙抑的であった日本の刑事司法の歴史に真っ向から反するものである。
また、今回はG8司法・内務大臣会議の最終日である6月13日〔金〕に死刑執行命令書にサインをしたことになり、アメリカを除く死刑制度を廃止した国々から、執行に対して非難されない時期を選んでの、政治的な執行でもある。
宮崎勤さんは、26歳の時の事件であり、確定からまだ2年5ヶ月しかたっておらず、精神科の治療を受けており、再審請求の準備をはじめていたところだった。昨年から、多くの弁護士に再審請求の弁護人になってほしい旨の手紙を出し続けており、拘置所もそれを周知していたにもかかわらず、執行を強行したものであって、再審請求をする権利を奪うものである。
陸田真志さんは、25歳のときの事件であり、確定から2年8ヶ月しかたっておらず、恩赦や弁護人の弁護を受ける機会の保障を欠く執行である。
山崎義雄さんは、確定から3年5ヶ月であるが、一審は無期懲役であり二審で逆転死刑判決を受けた事件であり、死刑判決の妥当性について大いに疑問のあるケースである。
鳩山法務大臣の連続的にして大量の死刑執行は、死刑執行を好んで行っているとしかいいようがなく、職責に名を借りた「無差別大量殺人」というほかない。鳩山法務大臣の常軌を逸した異常な執行は、人の命を軽んじる風潮を蔓延させ、社会を荒廃させ、犯罪を誘発し、犯罪を助長・拡大させており、日本社会をミスリードする極めて危険な行為である。
私たちは、死刑廃止を願う多くの人たちとともに、鳩山法務大臣に処刑された13名の死刑確定者に代わり、また、連続的に死刑を執行させられている拘置所の職員に代わって、鳩山法務大臣に対し、強く抗議するとともに、これ以上の執行をしないよう、強く要求する。
2008年6月17日
死刑廃止国際条約の批准を求めるフォーラム90