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9月25日、原子力空母「ジョージ・ワシントン」はついに横須賀米海軍基地に入港した。5月に起きた火災事故による損傷箇所を修繕するため、8月19日に予定されていた配備がずれ込んでいたものだ。

集会は4800人の労働者・市民が結集した
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 この日は観音崎他、数ヶ所で抗議行動が取り組まれたが、神奈川平和運動センターはうみかぜ公園で早朝行動を呼びかけ三百五十人が参加した。ヨコスカ平和船団などが中心となっておこなった海上抗議行動には13隻の船、ゴムボート、50人近くが参加し、横須賀中央駅前などで20日から続く座り込み行動も取り組まれた。

 海上行動は全長333メートルの空母に文字通り肉薄して貫徹された。海上保安庁、横須賀市などは借り入れる漁船、使用する港のことで様々な妨害をおこない、当日も海上保安庁が臨検と称して嫌がらせを続けたが、横断幕等で空母乗組員にもジョージ・ワシントン配備が歓迎されていないことが伝わったに違いない。

 うみかぜ公園では、午前7時から何人かの発言を受けた。平和フォーラム事務局長の福山真劫さんはエンタープライズ佐世保入港、空母ミッドウェイ横須賀配備への阻止闘争を振り返り、「イラク、アフガンへの侵略拠点であったことを考えれば、日本政府、横須賀市長のあいまいな態度を許してはならない」と、声を枯らして訴えた。

 加藤泉さんから横須賀の運動報告。原子力母港化問題を考える横須賀市民の会の呉東正彦さんは、住民投票条例制定を目指す署名集めを二度行って、議会で否決されたが、市民への広がりは感じているという。「この間もタクシーの運転手さんから私も受任者だったんですよと言われた。ビラの受け取り、デモへの反応も確実に良くなっている。原子力空母で火災が起きても、原子力潜水艦ヒューストンの放射能冷却水漏れ事故でも米軍、日本政府は情報公開をしない。そのことを市民は黙っていないだろう」と呉東さんは強調した。

 原水禁長崎の川野議長は「申し入れの時に横須賀の副市長にあなた方は市民と、日米政府、どっちを向いているんだと問い詰めた」と被爆当事者として怒りをあらわにした。県央共闘の檜鼻達実さんからは大和駅座り込み行動と9月24日の艦載機厚木着陸監視行動の報告があった。

 そうしているうちに観音崎から目の前の猿島を横切ろうとするジョージ・ワシントンが近づいてきた。参加者は「配備を撤回しろ」「NO CVN」などと抗議の声をぶつけていった。

4800人が横須賀市内デモ
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 夕方六時三十分からはヴェルニー公園で入港阻止全国集会が開かれた。民主党の那谷屋正義参院議員、社民党の福島みずほ参院議員などがアピールした。福島さんは「ニュージーランドで実施しているように原子力艦船の入港を拒否できるようにしていこう」と訴え、神奈川教職員組合青年委員会の女性たちから熱のこもったアピールが続き,ピープルズプラン研究所の山口響さんからも発言を受けた。

 参加者はデモ出発前に4800人と発表され、米軍基地ゲート前、横須賀中央駅前を通過しながら原子力空母配備撤回を訴えた。周辺の飲食店には空母乗組員と思しき人も多数繰り出していたが、彼らに原子力空母の問題点が効果的に伝わるプラカードは少なかったかもしれない。まずは、軍隊がなぜ原子力艦船を手放せなくなっているか、その機動性によってどれだけの人が殺されていくかをはっきりさせることだ。危険で非効率な原子力エネルギーを、必要としない社会への道筋を提示していこう。(海)

米軍基地ゲート前から横須賀市街をデモ
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