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 3月7日、日比谷小音楽堂で「奏でよう♪移住労働者の声を♪ マーチ・イン・マーチ2010」が行われ、三百人が集まった。

 朝から冷たい雨がふり、午後からは雪になるかもしれないというあいにくの天気の中、神奈川シティユニオン、全統一労組や全国一般なんぶなど移住労働者が多く参加する組合旗が会場になびき、ラテンアメリカ、南アジア、アフリカ、欧米の労働者が集まった。


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 2008年9月のリーマンショックによる世界大不況の中で、派遣切りなど解雇があいついだ。中でも、外国人労働者の多くが首切りにあい、名古屋、浜松、長野県や群馬県などで移住労働者が本国に帰らざるを得ず、街自体が深刻な打撃を受けた。こうした状態は依然として改善されることなく、移住労働者の権利は奪われている。こうした移住労働者への攻撃を日本人労働者がともに闘いはねかえそうと今回の集いは企画された。

 けんり春闘共同行動代表の開会のあいさつと福島みずほ消費者担当相が来ひんのあいさつを行った後、いよいよ移住労働者による音楽が披露された。プンムル、ノレの会(韓国)、アリソン・オパオン(フィリピン)、打楽器(セネガル)、アイヌ舞踊・レラの会、研修生合唱団(中国)、シティユニオン合唱団(ペルー)、エイサー「月桃の花」歌舞団(沖縄)、サンバ、パーカッション(ブラジル)、労働合唱団(日本)。プロ級のソロや陽気なサンバ、アフリカの迫力ある打楽器そしてアイヌの踊りと多彩で自然と体が動き、連帯を実感するすばらしいものであった。

 音楽の間にスピーチが行われた。全国一般なんぶの労働者が「天気は最低だが、こんなに人が集まってくれて気分は最高だ。権利のために闘うのは当然だ。移住労働者と共生のために闘うのは当然だ。組合活動は当然だ」と訴えた。群馬の交通ユニオンが「太田、大泉、伊勢崎でブラジル人労働者が首をどんどん切られ、減っているという。肌の色や民族を超えて下からの連帯を作り出そう」と語った。全統一の仲間が「『世界は広く、みんな多様性を持っている。いっしょにがんばろう』というスローガンで闘ってきた。今回の集いを成功させ、ともに生きていける世の中をつくろう」と提起。

 神奈川シティユニオンのペルー人労働者が、自分の妻はチリ人だ。チリ地震で多くの仲間が死んだと一分間の黙祷を提起し行った。ペルー人労働者たちが、ホンダとコンビニエンスの替え歌を披露し、何年働いても、一生懸命働いても権利がないと抗議した。「コンビニ弁当はわれわれラテンが作ってる。真夜中ラテンが作ってる。賃下げ、解雇でコストダウン」。移住労働者と連帯するネットワークが「すべての生活と権利を保障する社会を作っていこう」と訴えた。

 1985年にアフリカの飢餓を救おうと作られた「We are the world」をモエヤンの指導によって何度も練習し、会場一体となって大合唱した。参加した国はガーナ、パキスタン、インドネシア、在日コリアン、フィリピン、ペルー、セネガル、日本。サビは英語だがそれ以外はそれぞれ母国語で歌われた。


▲国境を超えて"We Are The World"を合唱

 最後に全統一の鳥居さんが「今回の集いは初めて音楽や踊りを主に行うということで小音楽堂を借りた。あいにくの雨が降ってしまい、地方からの参加者がこられなかった。コンビニ弁当はだれが作っているのか、という替え歌があったが、移住労働者抜きではわれわれの生活が成り立っていかない。日本人も当事者だ」と訴え、今度のメーデーには、日比谷の野外音楽堂で「We are the world」と提起した。団結がんばろうを三唱して連帯を深めた。なお、デモ行進は朝からの行動と長時間の集いで体が冷え切っているということで中止された。

(M)

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