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腐敗・堕落した神奈川県警による「神世界」詐欺事件の逃げ切りを許すな! 10・24弾圧を強行した県警の犯罪を糾弾していこう!

 



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 〇七年十二月二十日、神奈川県警生活経済課は、県警警備課長の吉田澄雄警視が「神世界」グループの霊感商法事件に関与したとする詐欺容疑で家宅捜索を行った。 

吉田宅(横浜市)、県警の警備課長室、有限会社「神世界」(山梨県甲斐市)、「びびっととうきょう・青山サロン(杉本明枝社長)」〈吉田が賃貸契約の連帯保証人〉(東京都港区)二十階と吉田が賃貸している同マンション十三階(連帯保証人が横須賀署の警視)など六十六カ所を家宅捜索した。
 
「神世界」の傘下である「びびっととうきょう青山サロン」は、心身の疲れを癒す「ヒーリングサロン」を装い顧客に恐怖心を植え付けて次々に高額商品を売りつける霊感商法を繰り返してきた。霊感商法事件に取り組む弁護士グループに被害相談が相次いでおり、被害額は総額で百億円にも上っていた。 

「また神奈川県警察の不祥事かよ」と揶揄されるほど県警は、過去数々の「不祥事」を繰り返してきた。あげればきりがないほどだ。ところがこの事件は、警視という県警幹部が霊感商法に関与していたのだ。事件の実態が明らかになるにつれ、吉田人脈にとどまらず、かなり広範囲に及ぶ可能性もある。いまだに吉田は、逮捕されていないが、県警が某所に「隔離」しているためか、依然として公然と登場していない。

 


私たちの仲間であるAさんに対して免状等不実記載弾圧を強行したのが、〇六年十月二十四日だ。吉田は、この年の三月に県警国際テロ対策室長に就任しており、県警公安警察とともに治安弾圧の担い手として「活躍」の真っ最中だった。10・24弾圧の実行犯は、県警公安三課と小田原署であったが、当然10・24弾圧計画に加担していたことは間違いない。 

同時に吉田は、県内治安弾圧体制を強化しながら、霊感商法に積極的に関与し、県警人脈を巻き込んでカネを荒稼ぎしていた。吉田の犯罪は、単なる個人にとどまることはない。このような吉田を生み出した警察こそが問題なのだ。いまだに神奈川県警をはじめとする警察機構幹部による裏金作り構造の実態が暴かれず、温存され助長し続けたままであることに、それは示されている。一時期の社会的批判によって公然とできなくなった警察の裏金作りは、さらに巧妙な形で再生産されている。
 
このような体質が治安弾圧強化をしながら霊感商法を通して荒稼ぎする吉田を生み出したのである。神奈川県警をめぐる事件は氷山の一角でしかない。無数に隠蔽され続けている事件があるはずだ。吉田事件は、まさに警察の体質を現した象徴的な事件なのである。

別掲の〈吉田澄雄と「神世界」グループの経緯〉を見ていただきたい。吉田がセンターとなり、同僚や部下の警察官に「神世界」への勧誘活動を幅広く行っていたことがわかる。現段階で表に出ているのは吉田の同僚と部下だけだが、吉田の上司や県警幹部にまで及んでいることは完全否定できない。また、〇三年、横須賀署の警視は、サロンが入る東京・赤坂のマンション十三階にある吉田名義の部屋の連帯保証人に吉田に頼まれてなっていたことが明らかになっている。 

これだけではない。報道によれば在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)中央本部の売却を巡り、詐欺罪で起訴された元公安調査庁長官の緒方重威が設立した不動産会社が所有する宅地(世田谷区)を「神世界」に〇五年十一月から賃貸していたことを伝えている。さらにこの宅地は〇四年ごろまで、朝鮮総連詐欺事件で起訴された元不動産会社社長、満井忠男被告の居宅でもあったという。
 
つまり、吉田の警察庁出向時人脈と神奈川県警人脈、「神世界」人脈が緒方の公安調査庁人脈と不動産人脈の繋がり、これらの複雑な人脈が接点を持ちながら根深く培養されてきたということだ。 

〇八年二月七日、県警は、吉田の行為が地方公務員法で禁止された信用失墜行為などにあたると判断し、警備部付だったが懲戒免職処分にした。
 
しかし、詐欺の立件について県警幹部は、自己保身むき出しで「嵐」が早く終わってほしいと願いながら、「吉田は神世界の神は本物であり、霊感商法、詐欺の意識はないと話している。吉田が金をだまし取る明確な意思があったことを立証するには証拠が不十分だから立件が困難な状態にある」と吐露している。
 
吉田のコメントは、すべて県警による報道用発表でしかない。県警は事件の捜査を継続しているらしいが(終わったとは言ってないだけ)、吉田の懲戒処分と関係者の処分を踏み切ることによって、とりあえずの収拾をねらったのだ。吉田を突破口とした「神世界」詐欺事件は、深い闇に入りながらも、その全貌は明らかになるのか。

否!
事件を封じ込めようと水面下で策動していることは確かだ。 

腐敗・堕落した神奈川県警による「神世界」詐欺事件の逃げ切りを許すな! 10・24弾圧を強行した県警の犯罪を糾弾していこう! 
(Y)

 


〈吉田澄雄元警視と「神世界」グループの経緯〉

2001年
        
吉田は神世界に通い始め、山梨県の神世界本部を訪れた。

4月 
吉田は、警察庁警備局に出向し、サッカー日韓W杯の警備を担当。

2003年
3月 
吉田は県警公安2課課長代理に就任。 
横須賀署の警視が吉田に頼まれてサロンが入る東京・赤坂のビル十三階にある吉田名義の部       屋の連帯保証人となる。

11月 
杉本社長がサロンを開業。吉田はサロンの名義人になり、開業資金として1000万円を杉本社長に貸す。

2005年
吉田は、青山サロンで会計業務を手伝い、報酬を得る。

県警察学校教官時の教え子に架空の投資話を持ちかける。

部下の巡査長、同僚の警視、県警交通部の警部らをサロンに勧誘し、多額のカネを出
資させる。

2006年
3月
吉田は県警国際テロ対策室長に就任。

2007年
3月
吉田は警察学校教官時代の教え子ら7人からサロンの運営資金として現金520万円を集める。

9月
吉田は北海道洞爺湖サミット警備を担当する県警備課長に就任。

12月11日
サロン幹部からサロン近くに止まっていた警察車両のナンバー照会を依頼され、県警警備課の部下に「不審車両がある」とうそをついて照会させ入手した情報をサロン幹部に渡す。

12月20日
県警は吉田宅、神世界関係先を詐欺容疑で家宅捜索。吉田元警視を警備部付に更迭。

2008年
2月7日
県警は吉田元警視を地方公務員法違反(営利企業への従事制限など)にあたる行為を繰り返したとして、懲戒免職処分。関係上司も処分。 


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